2023年06月25日

1.2G 13エレビームの評価!

IMG_3169.JPG 右は430 8エレ

昨日(6/24)、AKCの懇親会があり秋葉原に集まったのですが、その時に、いつもアンテナでお世話になっている JK1LSE OMがお土産を持ってきてくれました。
1.2GHz用 13エレ ヤギウダアンテナの試作品です。
何とかマッチングできたので、評価してほしいと!
1.2G用は、アンテナを一緒にやり始めた頃からの課題で、なかなか上手くいかずほってありました。
先日、Tマッチでうまく行きそうなので、その部分を基板化したいので発注してくれないかと依頼があり、ポンチ絵から基板を書いて、発注しできたものを送ってあったのですが、ついにうまく行ったようです。

IMG_3176.JPG
ラジエーターには真鍮棒を使用し基板にはんだ付けされている。

評価と言っても比較になる基準アンテナは保有していないので、どうしたものかと思いつつ、SWRの測定から始めました。

VSWR.jpg
若干のうねりはありますが、帯域内1.15以内です。
使用ケーブルがRG-58 10m SWR計はSX1000です。
ケーブルが細くて長いので、見た目のVSWRは良くなっているかと思います。

次にどのくらい飛ぶのか?ですが、レピーターをお借りして比較してみました。
(お邪魔しました:ありがとうございます)

レピーター.jpg
5か所のレピーターに対し、左が13エレ直接、真中がSWRを入れた状態、右はSG9500です。
(SG9500は1.2Gでカタログ上9.7dBiあることになっています)
今までつながらなかったところがつながったり、ぎりぎりだったところのSが上がっていて13エレの効果が出ているようです。
また、1.2GともなるとSWR計挿入のままではロスがあるようです。

ここまで評価すると、パターンと利得が気になります。
144と430は自作ローテーターを使った簡易自動パターン測定器を作っているので良かったのですが、使用しているデバイスの関係で、500MHzまでしか測れません。
そこで面倒ですが、受信信号をスペアナに入力して、手動で10度ずつ回転させて値を読んでパターン図作成しました。

IMG_3175.JPG
若干メインロープが歪ですが、430 8エレと比較すると、サイドロープがこじんまりしているようです。
メインロープも、430 8エレをスタックにした時のような半値角になっています。
LSE OMはビームになっているか心配だと言われていましたが、しっかりと八木宇田アンテナになっていると感じました。

次は、利得です。
レピーターへのアクセスではそれなりの効果が出ているので、適当なゲインはあるかと思われますが、いったいいくらくらいのゲインがあるのか?
残念ながら、144や430の時のようにメーカー製の比較になるものを持ち合わせていません。
そこで、ダイポール相当ということでGPを作ってみました。

IMG_3172.JPG
これがどの程度正確にダイポール相当なのか評価しえませんが目安にはなるかと!

13エレと取り換えて比較すると、パターン図に記載していますが、GPは、-12dBとなっています。
つまり、ダイポール比 12dBの利得のあるアンテナということになります。
一般的にメーカーさんのカタログで記載されている表記だと,14.15dBiということになります。

この値はどうなのか?
LSE OMの元々の設計結果を教えていただきました。(MMANA)

1.2G 13ele MMANA.png
利得:16.19dBi 半値角:約30度 でした。

約2dBの利得不足です。この値をどう見るかですが、10dBを超える利得が得られていますので十分なのか、まだ追い込む必要があるのか?です。
半値角は、実測30度強ですのでほぼほぼかと思います。

LSE OMのお話では、エレメント長もノギスで測りながら0.1mm単位で詰められたそうで、自作で作ったものとして十分な性能が得られているのではないでしょうか?!

実は手元に、7K1CRZさんからお分けいただいたアストラルプレーンアンテナと、JH4VAJさんが頒布されたツインデルタループアンテナ、それとそれを模して銅箔テープで作った銅箔テープバージョンツインデルタループアンテナがあります。
これらも、どのくらいの利得があるのか測ってみました。

IMG_3173.JPG

結論は、以下です。(GP比)
アストラルプレーン  0dB
ツインデルタ     3.5dB
ツインデルタ(銅箔) 2dB  

正しい値かどうかわかりませんが、目安にはなるかと思います。  

実際にJH4VAJさん頒布のデルタツインループは、ハンディにつないで使用して、標準ホイップとは明らかに違った利得を感じていましたが、納得です。

さて、1.2GHz 13エレヤギウダアンテナですが、製作の再現性がどうなのか? LSE OMに聞いてみないとわからないのですが、素子感度が高く調整がシビアだと言われていましたので、もう少し検討が必要なのかもしれません。
144、430含めてブーム長1mをコンセプトに小型軽量を目指していて、この13エレも約260gと軽くは作れているのですが.........



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2023年06月23日

スタックケーブル検討U

雨も降らないので、昨日、430MHzで利得的にスタック効果が出なかったので検討を継続しました。
スタックケーブルとして、最初に検討したのが5C2Vケーブルのもので、波長短縮率を67%と勝手に思い込み短く切ってしまったものと、昨日の検討で最初に計算値で切って、短くなったものの2種類が余っていました。
そこで、144/430の兼用ではなく、430専用ケーブルとして長さを検討し、性能評価をすることにしました。
まず、5C2Vケーブルで計算値で1/4λ*0.8*3 = 41.8cmとして SWRを測ったらVSWR値は帯域内で1.5〜2と全くよくありません。
次に、3C2Vケーブルで、計算値で1/4λ*0.67*5 = 58.4cmとして SWR値を測ったらVSWR値は1.25以内で昨日とよく合っています。
5Cと3Cで倍率が違うのは、波長短縮率が違い、スタックにした時の必要長を満たすためです。

430専用3C400.jpg
3C2VでのVSWR特性です。シングル、昨日の分と遜色ありません。

IMG_3161.jpg
この長さでのパターン特性です。
左がスペース1λ、真中0.5λ、右シングル
残念ながら、ケーブル長は片側40cmほど短くなっているのですが、シングルと比較して利得の上昇は見られませんでした。
この時のケーブルの共振点は以下の図になります。
3C2V 400.bmp
400MHzと低い値になっています。昨日の測定では、この値はあまり問題にならなかったのですが、5C2VでSWRが悪いのは、この共振点を合わせたらよくなるのではと、5C2Vも低い値になっていたので、ケーブルを段階的に切り詰めて使用する周波数に合わせてみました。

5C2V 435.bmp
435MHzになっています。
この状態で、測ったSWRが次の図になります。

430 5C 435.jpg
両バンドエッジが少し高いですが概ね良好です。
この状態でパターンを測ってみました。

IMG_3164.jpg
なんと1dBですが利得が得られています。

3C2Vの方も長さを切り詰めて共振点を合わせてみました。

3C2V 430.bmp
若干低いですが、430MHzとなっています。
この状態でのSWR特性です。

430 3C 430.jpg
若干高いですが、帯域内で概ね1.3以下です。
この状態でのパターン図が次になります。

IMG_3165.jpg
なんと2dBの利得差が得られています。
条件を変えるたびに、シングルの測定も再度行っておりますが、角度的な精度で周辺からの反射などで少しずつ変わったパターンになっています。傾向は同じかと!

IMG_3162.jpg
利得差のないパターン、利得差2dB、利得差1dBのパターンを比較してみました。
昨日の測定で、気になっていたのは、スタックにして半値角は狭くなっていたのですが、後ろ側のパターンがシングルと比較して膨らんでいるように感じました。
この膨らみが本来前方に利得差になって現れるべきではないかと。
この3つを比較すると、利得差2dBのものが一番後ろ側のパターンが小さくなっています。
5C2Vと3C2Vで同じように共振点を合わせているにも関わらず、利得差が1dBある要因は、現時点わかりませんが、共振点を使用する周波数に合わせることによって、スタックとしての性能が発揮できることになるということが測定されました。(2dBは1台きりですが)
当然だろうと言われそうですが、メーカー製でも2バンド兼用をうたうために、どちらつかずの共振点になっています。
この状態で、SWRは当局自作のものも含めて実用範囲です。
測定はしていませんが、利得差が出ればよいのですが。
そうすれば流石メーカー製ということになります。

昨日は3C2Vを使用したことによるケーブルロスか?というのも要因候補の一つでしたが、そうではなかったという結論となりました。
自作ですので、バンド毎の専用ケーブルの方がよさそうです。
昨日の時点で144は既に利得差2dBが測定されていますが、実は共振点は135MHz程度であり、こちらも切り詰めて144にした方が良いかと考えております。
今日はここまで!





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2023年06月22日

スタックケーブルの検討

Pocke ANT24(144MHz 4エレ)とPocke ANT078(430MHz 8エレ)をスタックにしたら性能アップできるかとスタックケーブルの検討をしていました。
途中、ツイッターで検討中とツイートしましたが、だいたい纏まったので備忘録として記録を残します。
同じアンテナをスタックにすると、理論上3dBの利得アップになることは知られています。
しかし、現実的にはスタックするスペースや、スタックのためのケーブルロス、コネクタの変換ロスがあり、この3dBの実現は難しいと思われます。
某アンテナメーカーさんのサイトでは、スタックスペースによる指向性とアップする利得が記載されており、スペースを広げればアップ利得は3dBに近づくが、前方サイドロープが出てくるシミュレーションになっています。
別のサイトでは、利得アップよりも、指向性の半値角が狭まることにより、周辺からの電波、ノイズが減って通信しやすくなると記載されていました。
50年ほど前に144のスタックアンテナを使ったことがあるのですが、性能がどうなのかという評価はしたことがありませんでした。
スタックケーブルも自分で作ったこともありませんでした。
このケーブルはアンテナメーカーから販売されていますが、とても高価です。
一方、ケーブルの作り方は、サイト検索で沢山見つけることができます。
当然のことながら、自分で作ってみることにしました。
今回は、75Ω 1/4λ*短縮率*奇数倍の長さのケーブルを作り、中央で合成して、任意長の50Ωケーブルでリグと接続するようにしました。
メーカー製は、144と430でどちらにも使えるようになっています。周波数的には3倍なのでどちらにも使える長さがあることが、上記計算式からわかります。
以下、結果を示しますが、最初はこれでよいのかわからず、結局メーカー製(ダイアやモンド製SS770R)を購入して比較しました。(本末転倒です)

使用材料(アンテナがBNCなのでコネクタはBNCを使用)
ケーブル:映像系で使用されているBNCコネクタ加工したケーブルを切って使用
合成部:ケース 3Dプリンタで製作 
    コネクタ BNC
    ケーブルとの接続を容易にするため基板を製作し使用

ケーブル長:片側106cm 最初104cmで製作したが、性能測定しながらチューニング

IMG_3158.JPG
BNCコネクタ部と合成部

IMG_3155.JPG   IMG_3159.JPG
合成部内部と製作した基板

144比較.jpg
144MHzでのVSWR特性です。
グレーの線はシングルでの特性です。
オレンジがPocke ANT24スタックの特性、ブルーがダイヤモンド製ケーブルを使用した時の特性です。
ほぼ同じ結果が得られています。

430比較.jpg
430MHzでのVSWR特性です。
グレーの線はシングルでの特性です。
オレンジがPocke ANT078スタックの特性、ブルーがダイヤモンド製ケーブルを使用した時の特性です。
なぜかダイヤモンド製は帯域内で特性が悪くなっているところがあります。原因はわかりません。
製作したケーブルは高い方で少しVSWRが上がっていますが、使用には問題ないレベルだと判断しています。

次に、バラつきの測定です。
ケーブルを4本製作し、バラつきを見てみました。
144バラツキ.jpg   430バラツキ.jpg
144、430共に4本のバラツキは殆どなく再現性はありそうです。

VSWRの測定は、スタックにしたアンテナにRG-58U 10mケーブルを使用してSWR計SX-400にて測定しました。

次に、指向性パターンです。
Pocke ANT24、078を製作し測定した時と比較し、ベランダのアンテナ配置を変えてしまい、送受信アンテナの間隔も近づいてしまい単純比較できませんが、シングルとスタックの比較は見れる結果となりました。

IMG_3154.jpg
144MHzの特性です。
左:シングル
真中:スタックスペース0.375λ
右:スタックスペース0.5λ
スタックブームの長さが1mしかなかったのでこの間隔での測定となった
パターン図は、0.5λを基準として正規化した

<結果>スタックの効果あり
・シングルに対して、0.5λ時、2dBの利得アップ
・半値角は、シングル 90度 0.5λ 55度

IMG_3153.jpg
左:シングル
真中:スタックスペース1λ
右:スタックスペース1.44λ

<結果>利得の効果は見れなかった
・半値角 シングル65度、1λ 35度、1.44λ 20度
・1.44λ時 前方サイドロープが顕著
・ケーブル、コネクタロスか、利得の差見られず

<結論>
ケーブルの製作を含めて、初めての纏まったスタック化の検討でしたが、サイトなどで一般的に言われている結果が得られました。
サイト情報にもありますが、エレメント数が少ないほうが、スタックスペースに対して利得の上昇効果が大きいようで、144MHzは、スタック間隔が0.5λと狭い割にしっかり利得の上昇を確認できました。
430に対して、周波数が低い分、ケーブルロス、コネクタロスが低かったのかもしれません。
430は、利得の上昇は見れませんでしたが、ロス分を考慮しても下がることはなく、半値角が理屈通り狭まったことにより、スタックの効果とされる周辺からの電波、ノイズの影響は下げられるかと思います。
使用したケーブルが3C2V相当のものであり、ダイヤモンド製は7C2Vが使用されており、この辺りのケーブル
ロスの差があるかもしれません。(今回ダイヤモンド製でのパターンは測定しなかった)
重量は、その分重く(合成部も金属製)約470gあり、今回製作したものは約96gで可搬性を考えると悩ましいところではあります。






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2023年06月17日

Pocke Decokeyer Uの検討

IMG_3128.jpg

K3NGキーヤーにOZ1JHM OMのデコーダーを組み合わせた、Pocke DecoKeyerは思った以上に人気があり、頒布は出せば即売り切れの状態でしたが、昨年後半以降、マイコンの調達先である秋月さんで、使用しているマイコンが入荷せず、準備できない状態が続いていました。
Aliでは販売されてはいるのですが、足元を見ているのかかなり高い値段になっている上に、送料までかかります。調達も考えましたが、高価なのに偽物だと大きな損害になるのでできないままに。
一方で、もう頒布はないのか?と問い合せがちらほら来るようになっていました。
このままだとずっとできない状態なので、若干高いけれど信頼できるところからのマイコン調達をして、価格はできるだけ上げないで頒布継続できないか、検討してみました。
マイコンを変えることは一からの開発となるので、そこまでの気力もないし、基本機能はそのままに、仕様を見直してみることにしました。
初代DecoKeyerは、キー出力を2出力としたことで、2台のリグが同時接続となり、またマイクをつけたとは言えCW解読(デコード)のためのオーディオ信号の接続もあることから、キー出力にはフォトカプラを、オーディオ信号にはトランスを入れて、アーズを分離していました。
コストを下げるためには部品を減らすことが一番近道であり、まず、キー出力は1系統として、アース分離をやめることにしました。
これにより、基板も小さくすることができます。
また、使用している表示器(LCD:秋月調達)も40%程値上がりしています。
基板が小さくなるということは表示器も小さくしないと、小型化にはつながりません。
たまたまですが、今年初めに128x32ドットの小型OLEDを使用してフリスクサイズで表示付きのK3NGキーヤーを試作していたので、このOLED(消費電流が若干大きいのがネックなのですが)を使用することにしました。
この表示付きは試作品を作った時、デコード機能はないのか?という質問もちらほらありました。
こうした流れから、OLED表示付きK3NGキーヤー基板をベースにデコーダー機能の追加を検討してみました。

結論:フリスクフットプリントサイズ、
   充電式Lipo電池内蔵のデコーダーキーヤーが実現


【機能・仕様比較】
         初代 今回
@ キーヤー K3NG 〇  〇
A CW解読 OZ1JHM 〇  〇
B アース分離   〇  ×
C キー出力    2   1
D 表示      LCD  OLED
E 内蔵マイク   〇  〇 
F 内蔵電池   単4 2本 250mAhLipo
G サイズ    名刺  フリスク面積

IMG_3125.jpg   IMG_3131.JPG
上が従来機 下が今回機

IMG_3124.JPG
歴代キーヤー(フリスクフットプリントサイズ) 
一番上: 表示付き単4電池版 2番目:今回のデコーダーキーヤー
3番目:ロングランのKeyerU 4番目:Keyer mini

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厚み比較(表示付き単4版、今回デコーダーキーヤー、KeyerU)

IMG_3136.JPG   IMG_3132.JPG
生基板と部品実装後

IMG_3133.JPG  IMG_3134.JPG
基板をドッキングした様子

IMG_3135.JPG
基板をそれぞれケーシングした様子

【試作結果】
アース分離がなく、キー出力が1系統のみという点を除いては、機能的には初代と同じものを作ることができました。
大きさ的にはロングランの Pocke Keyer Uと同じフットプリントサイズで、表示とデコーダー機能、充電機能付きLipo電池搭載と 多機能で小型化ができました。
小型化ゆえに、電池のサイズが250mAhで電池寿命が心配でしたが、一応連続使用で約10時間といったところでした。充電機能付きですので何とか実用には耐える時間かと思います。
充電時間は、安全のために充電電流を1C以下としたので、空から満充電まで約4時間半かかりました。
副産物として、絶縁トランスがなくなった分マイクからのゲインが上がり、マイク入力でのデコードが比較的小さい音でも出来るようになりました
ケーシングも、基板が上下ドッキングのため構造的に悩みましたが、ケースそのものも二段構造にすることでうまくドッキングできる構造となりました。
トップカバーなどはこれからの手配になりますが、何とか使えるものに仕上がったと思ってます。





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2023年05月11日

ATU-100

IMG_3011.jpg

超久しぶりに常置場所運用を計画しています。
と言っても、現在は常置場所にリグのみならずアンテナもありません。
以前、FT-817にVCHアンテナを持って行ってOnAirを試みたことがありましたが、残念ながら2階建ての住宅のベランダからちょこっと出したアンテナではQSOは成立できませんでした。
今回は、IC-7100を持参し、50W運用も視野に入れ、アンテナをどうするか悩んでいました。
UHV-9もあるのですが、設置高さを考えると厳しいかと! 現地で再調整している時間もありませんし!
アンテナ設置は2階ベランダになり、運用は1階になると思うのでバンド切り替えごとに調整に行くのも面倒だし、とか考えているうちに時間が無くなり、現在の所在地でも使用しているカーボン釣り竿バーチカル+ATU(現在はAH-4)のような構成が良いかと考えました。
しかし、釣り竿は持って行けるとしてAH-4まで持って行くのは!と思っていましたが、何年か前にATU-100の基板キットを購入してそのままになっていることを思いだし捜索!
見つかりました。
袋に入ったまま手つかずです。当時は、付属しているコア材が偽物で使い物にならないとか言われていたのと、元々リレーをラッチリレー化したいと思って購入していて、そのままになっていたものです。
幸いにも、チップ部品は実装されていて、リレーの取付とコイル巻き取付、後はケミコンなどの部品の実装で完成することがわかり、早速作ってみました。
OLEDまでついています。
組立てマニュアルはなかったのですが、あれから数年たっていてサイト検索をすると色々情報が集まりました。
なんと、AH-4と同じ使い方ができることもわかりました。(ICOMリグのTUNERボタンを押すと自動的にTUNEしてくれる)
まず基板を完成させて、今のAH-4の接続と同じケーブル(LANケーブル)接続構成にして、実験!

IMG_3009.JPG

あっさり動きました。しかも、AH-4よりなんとなく早いし、SWRも下がっています。
それなら、ケーシング!と適当なケースを手持ちで探して、ケース加工も終了し、無事完成しました。
ケースは、4,5年前に中華製をいくつか入手していたものの中からピッタリのものがありラッキーでした。
アルミケースなのでちょっと重たいですが。

IMG_3007.JPG

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このATU-100は、N7DDC OMがgithubでオープンソースとして公開されているもので、多くの中華キット、完成品が販売されています。最近はリチウムイオン電池を搭載したものが多いようです。
ソフトウェアは公開されているものをそのまま使用されているようなので、動作は問題ないようです。
基板もガーバーデータが公開されていて、当局が入手していたものはそれをそのまま作ったもののようでハード的にも問題ありませんでした。
心配したコア材も、実際に巻いてインダクタンスを測った限り問題はなさそうでした。
仕様として表明されている150Wまで使えるかどうかは?ですが、50W運用であれば、小型ですし、ICOMとの連携も問題ないので非常に良いものができたと喜んでいます。
ソフトは、購入時期が古いのでVer3.0で、現在は、3.2が入手でき書き換えもできるのですが、今回は時間がないので、書き換えミスを犯さないとも限らないので後日ということにして、一応完成としました。
現地では、アース環境が変わるのでちゃんとチューニングできるか心配ですが、後はやってみるかしかないです。
タグ:ATU ATU-100
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2023年05月08日

福生deはむハムフェア

IMG_2996.jpg

5月7日に、初めてAKCとして福生deはむハムフェアに参加しました。
それほど大きな規模のイベントではありませんが、いわゆるジャンク市の領域を超えステージが設けられ演奏会が行われるなど、地域性のあるイベントでした。
多くの局長さんが来場され、初めての方、日ごろから大変お世話になっている方など、多くの局長さんともアイボールでき、楽しい1日でした。
雨が降るあいにくの天気でしたが盛況だったと思います。
頒布品は、今回初お目見えの Pocke Paddle Keyer miniを加えた従来からのものが中心でしたが、注目を集めたのは、頒布品ではないデモ用に準備したパドル操作用の台です。
当局頒布のパドルは殆どリグの天面に磁石で吸着して使用する仕様になっているのですが、テーブルの上とか、今回のようなイベントでは軽すぎて試使用する環境としては良くありません。
そこで、リグの天板につけなくても、デモや実使用ができるように鉄などの台を探していました。
以前にも、革細工用などに使用する鉄の台なるものを紹介いただき購入していましたが、大きさ的には、帯に短したすきに長しでした。
そうした中で、WYB だわさんに、ヤフオクやサイトでサイズを自由に設定してカットして販売しているところがあるよ!と教えていただきました。さらに、その鉄の台にゴムスプレーなるものを塗って更に、滑りにくくして使用しているとも!
入手先の質問も多かったので、備忘録としてここに記載しておきます。

IMG_3002.jpg

【鉄の台】
発注先:横山テクノ
    https://www.yokoyama-techno.net/detail/240.html
  ここは色々な金属材料を扱っておられますので、今回使用した材料のページを紹介しています。
  また、自動見積もり計算ができるようになっているのですが、サイズが9cmx9cm以下は自動計算できないようで、見積もりフォームのページからに希望サイズなどをメールで連絡して見積もりを依頼します。
  比較的迅速に回答がいただけました。
  また、クレジットカード支払いの場合は、このフォームから依頼できないということですが、支払い方法をダミーで選択して、内容記載の所にクレジットカード支払い希望と記載しておけば、見積もり後、発注した時にクレジットでの請求支払いページが記載されたメールが送信されてきます。

  注文形状は、単純な四角だけでなく角丸なども対応可能です。
レーザーカットする長さで価格が決まる方法で、穴などの加工も可能です。その時は、DXFファイルなどのCADデータをだす必要があるでしょう。
  斜めカットなどの加工はできないと思います。別方法での加工であれば、表面研磨とか色々対応は可能のようですが、価格は当然高くなります。

当局は、最初85mmx60mmの四角のものを発注し、次に60mmx55mm 5Rの角丸のものを発注しました。
90mmx90mm以下のサイズは、だいたい同じ価格になるようです。1000円くらい、1Kg以内ならクリックポストでの発送対応が可能なため、送料も安くなります。

IMG_3003.JPG

【ゴムスプレー】
こんなのが売ってたんだと知り、AMAZONで検索して購入しました。
最初、直接塗りましたが、こすれるとすぐに剥げてしまったので、プライマーを購入して最初に塗り、その後にゴムスプレーを塗りました。どのくらい強くなったかは、?で、これからの使用結果になります。

プライマー:
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09SYWS7C5/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o05_s00?ie=UTF8&psc=1

ゴムスプレー:
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B072PZ1M5V/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o01_s00?ie=UTF8&psc=1

1台だけ作るとなると余りますので、割高になりますが。

備忘録として!
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2023年04月21日

Pocke VDP バラつき測定2

関西ハムシンポジウムで先行頒布させていただいた 50MHzフルサイズ、HF帯短縮コイル入替型V型ダイポールアンテナ Pocke VDP の次のロットのバラツキを測定しました。
コイルのインダクタンスも測定して巻いたので、5台分の測定は、ほぼ予定通りの結果となりました。
備忘録として、結果データを残します。

5台バラツキ2.png

データをクリックすると綺麗な画像を見ることができます。
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2023年03月29日

Pocke MDX の試作

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基板ができてから2か月ほど放置されていましたが、やっとのことでソフトの移植も含め何とかOnAirできるようになったので、備忘録として記録を残します。

Pocke MDXとは? 最近はやりのデジタルモードに機能を絞った、プラグインコイルタイプのダイレクトFSK方式のシンプルマルチバンドQRPトランシーバーです。

デジタルモードは、最近はFT8が非常に人気です。過去に遡れば、ビーコン機能としてのWSPR、FT8の前に人気のあったJT65、最近ではスピードを上げたFT4というのがあります。
それぞれ、国際的に共通したバンド毎のモード対応周波数が使用されています。
FT8の周波数だけ対応していれば、殆どそれしか使わないかとは思いましたが、QRPであるがゆえにWSPRでビーコン発信したり、QRPでもチャンスが多いJT65にもOnAirできるように周波数対応しました。

方式は、今や自作シンプルトランシーバーの主流となったダイレクトFSK方式を採用しています。
これは、その昔、JT65(当時はFT8はなかった:現在FT8でも動作)で自作した方式です。

http://blog.toshnet.com/article/180626207.html

海外での自作機としては、ADXが有名です。 

https://github.com/WB2CBA/ADX

QRP LabからもQDXという素晴らしいキットが販売されています。

https://qrp-labs.com/qdx.html

国内では、7L4WVU OMがWVU604Fという小型のQRP機を頒布されており人気です。

http://becl8873.livedoor.blog/archives/18093663.html

またJE1RAV OMがgithubで、CWにも対応した、基板データを含めて QP7C_TRX2というものを公開されています。

https://github.com/je1rav/QP-7C

更に、JE1RAV OMは、マイコンにRasPi Picoに採用されているRP2040(32bitマイコン)を搭載した小型モジュールXiao RP2040を使用したFT8専用機も公開されております。
これは、FT8トランシーバー機能を5cm四方の小さな基板で実現されており、最大の特徴は、PCとの接続がUSBケーブル1本で、やり取りするオーディオ信号をデジタルで構成されており、それをマイコンのみで実現されていることです。
USBからは、電源も供給されますので、これだけでQRPp機としてOnAirすることもできます。

https://github.com/je1rav/QP-7C_RP2040

当局的には、この方式にとても興味がわき、公開されている基板データを使用して実験機を作ってみました。昨年末のことです。(送信部は手持ち部品の関係で一部変更)

IMG_2827.JPG
当局が試作したQP7C_RP2040

一部変更した送信部はそれなりにうまく動いていたので、その回路をベースにできうるデジタルモード、可能性のあるバンドを含めて保証認定をとり、実際の運用に使ってみました。
運用は7MHzのみですが、国内QSOであれば問題なく可能でした。アンドロイドスマホに乗せたアプリFT8CNでの運用も問題なく行えました。
こうなると、マルチバンド化と他のデジタルモードへ対応したくなり、まずこのソフトでFT4、WSPR、JT65、FT9のモードが可能かをテストしてみました。そして問題がないことが確認できました。
JE1RAV OMは、このソフトをオープンソース化されているので、当局が作るものとして、マルチバンド、マルチモードに対応し、その時の周波数、モードを表示する表示器も搭載したものとしました。
マルチバンド化はリレーなどを使用するとどうしても大きくなってしまうので、コイルモジュールをプラグインで交換できる方式とし、バンドも自動認識できるようにしました。

IMG_2829.JPG  IMG_2831.JPG
バンドモジュール       ガイド付きで楽々プラグイン

IMG_2822.JPG
14MHzバンドモジュールを挿した時

モードの変更は、スイッチで行い、搭載されたバンドモジュールの周波数における各モードを選択し、モードと周波数を表示します。

IMG_2820.JPG  IMG_2819.JPG
JT65を選択           FT4を選択

この内容で試作したのが、Pocke MDXです。
MDXとは、Multiband Digitalmode Xceiver の略です。

基板は、1月に発注し出来上がっていたのですが、ハムシンポの準備・他で今まで放置された状態でしたが、やっとソフトを改造してなんとかQSOできるレベルになりました。
マイコンモジュールは、同じXiao RP2040でもよかったのですが、ピン数が少なすぎるので、同じRP2040を使用して少しだけ大きいけれど出力されているポート数が9ポート多い RP2040 Zeroというものを使用しました。(現状ポートは余っていますが)

IMG_2826.JPG
左:Xiao RP2040  右:RP2040 Zero

現時点の回路図は以下の通りです。

Pocke MDX 20230329.BMP

大元がシンプルな設計なので、表示、プラグインバンドモジュールを追加してもシンプルな回路構成です。

ここまでの状態で、7MHzバンドモジュール でPCに接続、WSJT-XでOnAirしてみました。
USBからの電源供給で約0.2W 7エリアや9エリアとQSOできました。
CQ局を呼んだのですが、0.2WだとQSOはできますが、呼んだらすべて返信があるかというと打率3割くらいでしょうか!
外部12V電源を供給して出力約1W 比較的呼んだ局からは返信があります。打率8割くらい!
QSO終了後、別の局からも何度か呼ばれQSOできました。
PSKRを見る限り、全国に飛んでいるようです。
こうしたシンプルでQRPなリグでも、自作したものでQSOが可能になるというのは非常に楽しいものです。

残念ながら、これで完成ではありません。
まだまだ課題が残っています。
@ パワーが最初の想定より低い。(最初の試作はUSBで0.5W、12Vで2.5W 7MHz)
A 他バンドでの実力(これからテスト)
B 表示器からのノイズ(デコードへの影響はないですが)
※気にしていたDC方式での局発の漏れは、規制値をクリアしてました。

以上、現時点までの試作状況です。

<謝辞>
素晴らしいUSBデジタルオーディオ伝送方式を開発していただき、オープンソースにしていただいた
JE1RAV OM殿に心より御礼申し上げます。
オープニング画面に謝辞を入れました。

IMG_2833.JPG

※ソフトウェアに関しては、現時点未完成のため公開しませんが、ルールに基づき、将来的には、このサイトにて公開、または要望された方に公開してゆくつもりです。








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2023年03月04日

Pocke VDP バラツキ測定

短縮コイル入替型のマルチバンドV型ダイポールアンテナの製作バラツキを測定してみました。
台数は5台です。
コイルは、7MHz用と21MHz用で測定しました。
結果は、下表です。(クリックするときれいに見えます)
5台バラツキ.png

全長:最大の長さの時 -3cm:先端を3cm縮めた時 -5cm:先端を5cm縮めた時
各ユニット、バンドでの周波数はVSWRが最低となった周波数です。
各バンドの短縮コイルのインダクタンスも測定し、そのバラツキと、今回の測定のバラツキとは紐づけされており、ランダムな組み合わせでユニットを構成しましたが、コイルのインダクタンスを測定し、適当な範囲で製作すれば、実機におけるバラツキ範囲も抑えることができると感じました。
各バンドでのVSWRの周波数特性を測定しましたが、すべての保存し損ねていますが、残っていいるものを掲載します。

最初のプロト機のデータなどは、過去BLOG 
http://blog.toshnet.com/article/190131118.html
を参照ください。
前回測定も含め、各バンドにおける、周波数偏移 KHz/cm VSWR1.5以下の周波数範囲は、ほぼ再現できているのではと感じています。

NO2 7.000.jpg
No2 全長 7.000MHz

No2 7.048.jpg
No2 -3cm 7.048MHz

No2 7.120.jpg
No2 -5cm 7.120MHz

No2 20.845.jpg
No2 全長 20.845MHz

No2 20.980.jpg
No2 -3cm 20.980MHz(-2cm?)

No2 21.220.jpg
No2 -5cm 21.220MHz

No3 7.020.jpg
No3 -3cm 7.020MHz

No3 7.072.jpg
No3 -5cm 7.072MHz

No3 21.040.jpg
No3 -3cm 21.040MHz

No4 6.948.jpg
NO4 全長 6.948MHz

No4 7.068.jpg
No4 -5cm 7.068MHz

No4 20.830.jpg
No4 全長 20.830MHz

No4 21.040.jpg
No4 -3cm 21.040MHz

No4 21.205.jpg
No4 -5cm 21.205MHz

No6 6.952.jpg
No6 全長 6.952MHz

No6 7.024.jpg
No6 -3cm 7.024MHz

No6 20.860.jpg
No6 全長 20.860MHz

No6 21.085.jpg
No6 -3cm 21.065MHz

No6 21.250.jpg
No6 -5cm 21.250MHz

No8 6.948.jpg
No8 全長 6.948MHz

No8 7.020.bmp
No8 -3cm 7.020MHz

No8 7.072.jpg
No8 -5cm 7.072MHz

No8 20.875.jpg
No8 全長 20.875MHz

No8 21.130.jpg
No8 -3cm 21.130MHz(21.090MHz辺り?)


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2023年02月20日

OLEDの消費電流 Pocke Keyer D

IMG_2683.JPG

FRISKサイズの小型キーヤーを作ってからだいぶ時間が経ちました。
K3NG Keyerソフトを搭載してからも2年ほどが経過し、更に多くの方にも使っていただておりとてもうれしく思っております。
しかし、そろそろ次は?というのもあり、K3NG Keyerの機能のひとつである表示機能の追加を検討してみました。
と言っても、FRISKサイズというコンセプトをどう維持するかが課題であり、このサイズに収まる表示器があるのか?というのもありましたが、以前から使っているOLEDも色々なバリエーションが製品化され、0.91"128x32の小型のものがあることがわかり入手してみました。
現行のFRISKサイズキーヤーである Pocke KeyerUの上に重ねてどう搭載するか検討し、電池を現行のCR2032コイン電池をやめて、基板の下側に搭載すれば、OLEDが載りそうに思えたので、早速基板を書いてエッチングして実験してみました。(片面基板です)
今回は、マイコンも表側に搭載し、その上にOLEDを取り付ける構造としました。

IMG_2653.jpg

これで何とか、FRISKフットプリントサイズで回路は入ることが分かったのですが、次の課題は電池です。
表示をつけてこれまでのようにコイン電池で持つとは思えませんし、とは言え、あまり厚くはしたくないのですが、適当な電池がありません。
最初、単4型を考えて作ってみたのですが、電池部分だけで厚さが15mm以上となり本体より厚くなります。

IMG_2702.JPG

そこで充電可能なリチウムポリマー電池の搭載を検討しました。当然、充電回路も搭載します。
検討の結果は、電池部分の厚みは7mm程度まで薄くでき、トータルでも20mm程度になりました(ボタンなど突起物除く)。
充電基板も搭載し、充電も直接外部からコネクタに差し込める構造としました。

IMG_2701.JPG

そして本題の、電池の持ちです。
表示をつけたことにより、どのくらい電流が増え、搭載した電池でどのくらい持つのか?
これは実用性に大きく影響します.
そこでまず連続動作でどのくらい持つのか試してみました。
メモリーの自動リピートでのテストです。
手持ち2種類の電池で確認しました。

結果:@ 約24時間(表示はないが、購入の時800mAhと説明)
   A 約40時間(600mAhと表示があり1個ずつ個装)

次に消費電流の測定です。
まず、OLEDを接続していない状態です。

IMG_2696.JPG
約7mA流れています。無操作の状態です。

次に、OLEDを接続し、何も表示しない状態です。

IMG_2688.JPG   IMG_2689.JPG
約11mA流れています。

次は、2行のうち上段だけ表示した状態です。

IMG_2690.JPG   IMG_2691.JPG
約16mAまで増えました。

最後は、2行全体に表示した状態です。
IMG_2693.JPG   IMG_2695.JPG
約20mAまで増えています。

今回の測定での驚きは、意外と流れているということです。
OLEDは、LCDより消費電流は少ないものだと勝手に思い込んでいました。
また、表示量によって電流値が変わるということです。
表示領域全部をベタ表示したら電流はもっと増えるのではないかと思います。
これまで0.96"や1.3"のOLEDを使用してきましたが、消費電流を測ったことがありませんでした。
その意味では、良かったと思っています。
改めて検索してみると、テレビでも液晶より有機ELの方が消費電力が大きいと報告されています。

これらの結果をもとに、例えば10時間/日 運用するとしたら、電池@の場合2回に一回、リスクケアをすれば毎回充電ということになります。
電池Aの場合でも、2回に一回ということになるでしょう!
10時間運用でも実際にパドル操作などしている時間はもっと少ないわけですが、表示があるということで常時20mA近い電流が流れていて電池寿命的には変わりません。
もう少し持ってくれないと実用的には厳しいと思われます。
そこで、Pocke KeyerUで採用したスリープモードを追加してみました。
しかし、マイコンはこれでいいのですが、OLEDについては色々調べてみて有りそうなのですが、スリープモード的な機能(Arduino)を見つけることはできませんでした。
そこで、OLEDの電源をスリープモード時にハード的にオフするようにしました。
パドル操作で、マイコンがオン動作に戻った時に同時にOLED電源オンするようにしました。
しかし、マイコンは動作開始するのですが、OLEDの表示が戻りません。電流はOLEDの表示のない時の値になっています。OLEDの初期化とかいろいろやってみましたがダメでしたが、結果的には再表示できるようになりました。
スリープモード時の電流値は、僅か0.4mAです。(電流値が小さいので正しく測れているかは?です)

IMG_2686.JPG
Pocke KeyerUと同様に10分間無操作の場合スリープモードに入るように設定すれば、10時間の運用でも消費電流は抑えることができ、実用的な使用時間になるのではと思っています。
立ち上がりはこれまで同様、スリープ中はメモリボタン等が機能しないだけで、パドル操作ではスリープしていたことを感じさせないスピードで復帰します。
この対応で実際の運用時にどのくらい持つのかは、実使用してみないとわからないですが、実用的な範囲に入るのではないかと思っています。
(しかし、スリープモード時の電流が0.4mAでは、使用しないときは電源オフしないと仮に400mAhの電池で無操作でも理屈上1000時間で枯渇します)

以上、備忘録です。












posted by ja6irk at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew