2016年02月07日

GPSDO トラ技2月号追試

昨年末、新年明けて、色々実験製作してきたGPSDOを紹介させてもらいましたが、1月に発売されたトランジスタ技術2月号に掲載された、JA9TTT/1加藤さん製作のGPSDOを当局なりに追試しましたので報告したいと思います。

IMG_0354.JPG
製作したGPSDOが2段重ねになっていますが、上の方が今回製作したものです。下は、先月報告した(2)GPSDO Morion OCXO カウンタ方式になります。ケースのデザインは殆ど一緒にしました。
トラ技掲載の加藤さんのGPSDOにはマイコンは搭載されていませんが、当局は一昨年製作していたものをばらして流用しました。GPSモジュールからの時刻情報などのデータを読み込んで表示させようとの魂胆ですが、まだS/Wは完成していません。

IMG_0348.JPG
今回製作した本体の前景です。

IMG_0347.JPG
内部構造です。OCXOには5MHzのMTI製を使用しました。これは、SCカット(安定度が高いと言われている)のXTALが使用されており、ebayでも3000円しない価格で販売されています。HP製のGPSDOにも採用されているとの情報があって使ってみました。

5MHz出力ですので、このままでも良かったのですが、他の10MHzと合わせるために2逓倍回路を挿入しています。
逓倍回路は、「トロイダルコア活用百科」に掲載されているダイオード両波整流方式を採用しました。その後BPFとしてaitendoで販売されている10.7MHzのコイルを2つ使用したものを挿入して10MHzの正弦波を作っています。
この10MHzの信号を分配する分配回路は、記事掲載のものを使わさせて貰っています。当局は3分配としました。
10MHzの信号をPLLの比較信号として10KHzに分周する回路は、原型は74LS390が使用されていますが、当局はAVRマイコンATTiny2313のH/W分周回路を利用し、1個のICで作りました。(回路の簡素化です)

IMG_0344.JPG
周波数カウンタでのカウントの様子です。


30秒間測定の変動の様子です。これまでに作った他のGPSDOと比較してほぼ同じようになっています。

IMG_0346.JPG
MDAで測定した変動の分布です。σで1.53mHzと優秀です。中心周波数も61μHzのずれしかありません。
比較周波数10KHzのPLL方式ですので、OCXOが十分にエージングされていれば短時間で中心周波数に収束しています。

IMG_0350.JPG
出力信号の波形です。綺麗な正弦波になっています。無負荷ですので3.2Vp-pとなっていますが、50Ω負荷でも半分の1.6Vp-pが出力できています。


追試と言っても、最も重要なOCXOに違ったものを使用したり、分周器にマイコンを使用したりと一部カスタマイズしていますが、記事にも詳細に書かれているポイントをしっかり抑えればルビジウム信号現にも劣らない高精度のGPS基準の信号源が再現できることがわかりました。
測定器と基準になる信号源がないと、作ったものが本当に高精度で動作しているのか不安になると思いますが、ポイント抑えれば同様な性能が得られるのではないかと思います。
年末の記事で紹介したように、XTAL、OSC、TCXOと比較すれば非常に安定した信号が得られ、中心周波数もGPS基準で得られていますので、通常の用途では十分な基準信号源になるかと思います。

このGPSDOの使用上の最大のポイントは、マイコンを使用していませんのでGPSアンテナはしっかりとGPS衛星を捕まえるように設置することだと思います。
安価で高感度のGPSモジュールも一時期在庫切れになっていましたが、直近では在庫もあるようです。
アナログ放送がなくなり、簡単に基準信号を入手することが難しくなりましたが、この方式はこれに変わるものとして使用できると思います。

posted by ja6irk at 14:02| Comment(4) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew