2016年06月18日

アンテナアナライザー

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今年は、BLOGへの書き込みもだいぶ少なくなってしまっています。
なんとなく忙しいというか、色々検討を始めて結論までたどり着かないというか、そうこうしているうちにもう半年近く経ってしまいました。
そうした中でまだ結論には至ってはいないのですが、3月ごろに作ったアンテナアナライザーを紹介します。

アンテナアナライザーはこれまでも何度か挑戦していたのですが、満足する性能が得られず完成までは至っていませんでした。
時間がたつにつれグラフィック液晶を使用した製品(高価)が出てくるなど、そちらへの興味もで出したりして、ここ暫くはなにも検討していませんでした。
http://blog.toshnet.com/article/34801969.html
http://blog.toshnet.com/article/35316688.html
http://blog.toshnet.com/article/36362283.html

性能に満足しなかったのはリアクタンス成分まで計測してやろうとの野望が精度が得られず挫折していたのですが、単純にリターンロス(SWR)のみの測定表示でも十分にアンテナの調整には役に立ちそうだということを
下記の製作で判明しました。
最初は、デジタルオシロに周波数スイープの表示をさせるように作ったのですが、グラフィック液晶に表示させるところまで作り上げたら意外と便利に使えるようになりました。
http://blog.toshnet.com/article/87416412.html

それ以降はそのまま止まっていたのですが、昨年あたりからArduinoをいじりはじめ、AVRマイコンでもカラーのグラフィック液晶が簡単に制御できることが分かり何か作ってやろうと思い始めました。
http://blog.toshnet.com/article/127464429.html

そこで試しに、Arduio AntennaAnalyzerで検索すると、色々見つかるではありませんか。
この数年の間に世界のOMさんが色々作られているのをみて、当局もさっそく作ってみることにしました。
特に刺激を受けたのは下記のサイトの資料です。
http://www.hamstack.com/hs_projects/k6bez_antenna_analyzer.pdf

この考え方ををベースに色々なバリエーションで作品が見つかりました。
手に入るカラーグラフィック液晶はドンピシャとはいかないので、当局なりに入手できた液晶をベースに作り上げました。
前置きが長くなりましたが、以降が製作したアンテナアナライザーです。

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まずはブレッドボードで液晶画面を作り、スイープ動作が確認できるところまでを検討しました。

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最近はブレッドボードで予備検討することが増えてきているのですが、その場合、回路図は書かずにいきなりパターン化することが多くなりました。
基板はブルーシートを使って転写し、エッチングです。

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結構きれいにエッチングできています。

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部品実装前

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スモールパーツの実装後

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キーパーツであるArduino(今回は中華製ArduinoNanoを使用)、中華製DDSの実装後

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カラーグラフィック液晶も搭載

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基板状態での動作確認

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7MHz短縮ホイップアンテナの共振が良く測定できています。

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50オームのダミーロードを接続したときのスイープ波形
SWR=1にはなっていませんが、1MHz〜30MHzまでの中での共振点をみるには十分です。

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150オームのダミーロードを接続したときのスイープ波形
ほぼ帯域内でSWR=3を表示しています。

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1MHz〜30MHzの全帯域で7MHzのホイップアンテナをスイープした時の波形です。
7MHz付近でディップが見つかります。しかし、この時のスイープのステップ周波数が粗いのでディップはありますが、SWRの値はよく表示されていません。ディップがSWRの最良点を捕まえていないからです。

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スイープの幅を6MHz〜8MHzの2MHzにした時のディップの様子です。
共振点は、7.03MHz、SWRは1.6と表示されています。

このアンテナアナライザーに使用した液晶はタッチパネル付きですので、種々の操作はタッチパネルで行えるようにしました。従って操作のためのメカニカルなボタンとかはなく、ケース加工も楽でした。

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ケーシングした時の裏面です。
電池には、18650というタイプのリチウムイオン電池を使用しました。3.7Vのものですが、昇圧回路を通して5Vにしています。これで約3時間の連続使用が可能です。
実は、この昇圧回路と充電回路は、スマホなど用に販売されているモバイルバッテリーそのものをバラシて使用しました。2000mAhクラスの一番小さい細長いケースのものを購入してバラしました。
中に入っているI/F基板で充電と5Vへの昇圧ができますので便利です。
電池使用のポータブル自作機器には最適ではないかと思っています。
ただし、リチウムイオン電池は危険な電池ですので真似をされる方は、自己責任でお願いします。


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画面のボタンが余っているのですが、バンド別の帯域を直接選んだり、とかのプログラムを追加しようと思って既に3か月が過ぎています。
またそのうちに追加しようと思っています。

プログラムなど詳細情報は記載しませんでしたが、もしご興味がある方がいらっしゃいましたら、コメントかメールでもいただければと思います。

posted by ja6irk at 15:20| Comment(5) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew
この記事へのコメント
岩永さん、こんにちは。
アンテナアナライザが完成してきましたね。 最近アンテナを建て替えたのですが、調整の時にあったら便利だったろうなあ・・・と思って拝見していました。 こうしたFBな物が自作できるのは素晴らしいですね!
Posted by JA9TTT/1 加藤 at 2016年06月19日 10:53
岩永さん、こんにちは。
青のグラフィカル表示液晶が綺麗ですね。
こうしたことをさらりとやってみせるのは
岩永さんの腕前の高さですね。
素晴らしいと思います。
そのまま製品になりそうですね。
また後で見に来ます。
Posted by N.Aoki at 2016年06月19日 16:15
TTT加藤さん、こんばんは。
今日は朝から1日出かけていました。
例のLowBandアンテナですね! アンテナアナライザーも駆使されたようでしたので、類似のものはお持ちかと思っておりましたが、スイープタイプではないということでしょうか?
S/Wは以前お見せした時から進歩していません。
少し、回路の見直しをしているところです。もう一回基板を作ってみようかとこちらも修正を始めています。
いつできるかは?ですが。
Posted by jn3xby at 2016年06月19日 22:02
ji1nzl Aokiさん、こんばんは。
さらりではないのですが、今回はそれなりに使えそうなのができました。
Arduinと世界の先達のおかげです。
便利になったものです。
Posted by jn3xby at 2016年06月19日 22:05
岩永さん、こんにちは。
岩永さんのどの作品も実用的にしあがってるので
いいですね。

ところで僕は子供のころからずーと、子供の科学、初歩のラジオ、ラジオの製作、CQ Ham Radioの製作記事が回路通りに作っても動作が思わしくなく、結局、自分で設計を見直し、最後はあきらめて、メーカの量産用回路で代替したという苦労が沢山ありました。

再現性が無いという、今、世の中で騒がれてる研究部門の話と同じ状況でした。

編集社に手紙で質問もしましたが、結局、全部が間違った回答で、回答も再現性はなかったのです。

岩永さんは、そのような再現性が無い本の回路で苦労されたご経験はありますか?

僕が一番苦労したのが50MHzAMトランシーバ5W予定と、144MHz FMトランジーバです。PBパタンも間違ってましたが、印刷された回路図とはあっており、なかなか動かない原因がわかりませんでした。回路図も、設計理論も間違っているのが近年わかりました。
Posted by N.Aoki at 2016年06月24日 23:16
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