2017年08月16日

アンテナアナライザーS/W拡張

IMG_1507.JPG

とりあえず動くアンテナアナライザーを記載してから1年以上が経過してしまいました。
とりあえずの作品でしたが結構活躍してくれて、6Band超短縮ホイップなどの製作に大活躍でした。

http://blog.toshnet.com/article/175736831.html#comment

http://blog.toshnet.com/article/176304743.html

http://blog.toshnet.com/article/176502907.html

とりあえずというのは、周波数スイープをするのに、スタート周波数とストップ周波数をそれぞれアップダウンスイッチで設定するという、考え方はシンプルですが、使いだすとバンド毎にいちいち設定しなければならず不便なところもありました。
最初から構想はあったのですが、バンド毎に中心周波数とスパンを選べるようにしたいと思い、重い腰を上げて作ってみました。
元々書きなぐりのソフトで1年もたっていたのですっかり忘れてしまって難儀しましたが、何とか所望のものに近いものが出来上がりました。

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電源ON時の初期画面です。

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これまでのワイドスキャンです。ダイヤモンド製のHVF5の7MHzと21MHzを1〜30MHz帯域でスイープした様子です。

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下側のボタンでスタートとストップ周波数を変えて4〜25MHzでスキャンした様子です。
これまでは、このボタンでいちいち周波数範囲を設定していました。
しかし、ある程度バンド内に追い込みができるとダイレクトにバンド設定をしたくなります。

そこで今回拡張したのは「Band Scan」という機能です。右側の「Band Scan」のボタンを押してこの機能を選択します。

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「Band Scan」ボタンを押したときのバンド選択画面です。この画面で測定したいバンド周波数を選択します。
コノアナライザーが測れるおおよその上限周波数は30MHzですが、将来の拡張を考えて50、144MHzボタンも用意してあります。

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21MHzを選んだ時の画面です。スパンの初期値は、センター周波数から両サイドに0.5MHzです。
この画面では、センター周波数を21.15MHzに設定してあります。センター周波数は50KHz(0.05MHz)ステップで上下できます。

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スパンを1MHzにした時の画面です。

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スパンを200KHz(0.2MHz)にした時の画面です。

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スパンを100KHz(0.1MHz)にした時の画面です。

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7MHzでセンター周波数を7.00MHz、スパンを1MHzにした時の画面です。

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スパンを0.5MHzにした時の画面です。

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センター周波数を7.05MHz、スパンを100KHzにした時の画面です。21MHzと比較すると帯域が狭くなっているのがよくわかります。

共振周波数からずれたところの波形が乱れていますが、現時点でその原因は追究していません。
必要なのは共振周波数だからです。そのうち検討したいと思います。
測定されるSWRの値も同様です。SWR計とほぼ同じような値ですが、絶対値は問題としません。
センター周波数のステップは50KHzですので共振点をピタリ中心におけませんが、上部にSWRの最下点の値と周波数を表示するようにしましたので、これで実用的だと思ってます。
これで、今までよりだいぶ使いやすくなりました。
次の拡張候補は、測定したスイープポイント(80点あります)をメモリに蓄え、シリアルでPCに吐き出す機能かな?!とか思ってますがいつになることやら!

<蛇足>
このアナライザは、信号源として中華製DDS(AD9850)を使っています。
クロックが125MHzですので50MHzくらいまでは信号が出せると思い、50MHzを測定してみました。

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信号が乱れていますが、おおよその共振点は見ることができました。おまけですね!



posted by ja6irk at 18:53| Comment(4) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew
この記事へのコメント
やはり道具がFBだと調整が厄介そうなアンテナの特性も一目瞭然なんですね。 アンテナ製作に大活躍ですね。 VY-FBです。
Posted by JA9TTT/1 加藤 at 2017年08月20日 11:40
TTT 加藤さん、こちらにもコメントいただきありがとうございます。
この測定器は、自分ながら本当に便利だと思ってます。目的のバンド帯域を設定するのに、スタート・ストップをいちいち設定するソフトしかつっていなかったにもかかわらず、便利に使ってました。
とは言え、そのままではと、バンド別に設定が簡単になるようにソフトの追加拡張を行いました。
さらに便利になったと自画自賛しています。
ついでに、ハードも一部検討してみました。
DDSの出力が足らないのを広帯域アンプで増幅し、更に検波ダイオードの低入力時の非直線性をOPアンプで逆特性で補正していたのですが、アンプをやめて、OPアンプは単に増幅に使い、ダイオードの補正は計算でLOG補正してみたところ、結構うまくいっています。部品も減りますし、相乗効果として、50MHzの測定特性が安定しました。
60MHzまでの測定範囲としてそこそこ使えそうです。
今日は、更に信号源にSi5351を使ったものを実験しています。
Posted by ja6irk/1 岩永 at 2017年08月20日 16:50
 JT65 TRX記事と併せて拝見しました。作り込みのレベルの高さに脱帽です。

 液晶表示は万能とは言え、入力に苦労しますよね。私もスタンドアローンのFRMSをDDSと128*128のカラー液晶で作りましたが、周波数レンジの設定がソフトの過半を占めてしまいました。User IFは機能の本質ではないと思いつつ、使い勝手や見栄えを左右するので手も抜けないし。

 8月第一週はMaker Faireに浮気をしてしまいましたが、是非ともHam Fairの折りにいろいろ教えていただければ、と思います。
Posted by JE1HBB せとろ / 瀬戸口 at 2017年08月22日 12:17
瀬戸口さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
小型液晶のFRMSは以前見せてもらったものですね!
よくできていましたね!
おっしゃられる通り、格好よく見せようとすると結構苦労しますね!ソフト制作の大部分がここに費やさされます(笑)
MakeFairは予定していたのですが、別件があり大阪に行っていて、夕方帰り懇親会のみ参加しました。
ハムフェアでよろしくお願いいたします。
もう、来週ですね!
Posted by ja6irk/1 岩永 at 2017年08月26日 16:34
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