2017年09月10日

小型アンテナアナライザー

IMG_1541.JPG

先日アンテナアナライザーのソフト拡張行ってだいぶ使い勝手がよくなっていましたが、ebayで売っているというSi5351を使った超小型のアナライザがあるとのことで見せていただき、興味が沸いて作ってみることにしました。

http://blog.toshnet.com/article/180676102.html
今まで作って使用してきたアナライザ

Si5351を使ったアンテナナライザーの事例はたまに見かけるのですが、性能など詳細がよくわかりません。
150MHzくらいまでは信号が出せるが魅力なのですが、信号が方形波ですので高調波を多く含んでおり何らかの影響がありそうで手を付けないままになっていました。やってみて考えようと。

どうせ作るなら、信号源をSi5351に変えるだけでなく、折角、低消費電流の信号源(AD9850モジュールは100mA以上:Si5351は数mA)を使うので、表示などにも低消費電流タイプを使うなど、より少ない消費電流と小型化を狙ってみました。

表示装置は、ちょっと見ずらいかも(老眼で)と思いながら、自発光で少しはましだろうと0.96"のOLEDを使用しました。この表示器はI2C制御でポートを食わない(2本と電源アースの4本のみ)のと、パターンが楽です。
また、3.3V動作で、Si5351も3.3V動作なので、マイコンも3.3V動作させ、電源としては乾電池2,3本、または3.7Vの小型のリチウムポリマー電池が使用できないかを期待しました。
結果的には、正確に測っていませんが消費電流は20mA以下になっており、動作も乾電池2個でも十分動作していました。
最終的には、800mAの小型(薄型)リチウムポリマー電池を充電基板とともに実装しました。800mAだと計算上はつけっぱなしで40時間以上動作することになりますが、実測していません。

IMG_1536.JPG
出来上がったアナライザの新旧比較

IMG_1535.JPG
ソフトは拡張版のバンド選択機能も搭載しました

IMG_1543.JPG
部品実装した基板表面です

IMG_1545.JPG
ケースに実装した基板裏面です。充電地、充電基板も裏蓋に実装しています。
8cm×5cm×2.5cmの手持ちのタカチのケースに偶然にもピッタリ入りました。

苦労したのは、ソフトのリダクションです。特にOLEDのライブラリーはいくつかあったのですが、使用されているLSIの機能からか、OLEDの特徴なのか、ページごとに書き込みをする方式となっているようなのと、そのためのバッファでメモリエリアを使用しているようで、ライブラリの大きいのに加えて、RAMエリアも大幅に不足するという事態が発生しました。Si5351のライブラリの大きいのも手伝っています。
旧タイプのTFT液晶(タッチパネル付き)では気にもしなかったことで悩むことになりました。
変数の使い方やら、サブルーチンの工夫やら色々やってみて、何とか使えそうなレベルで実装できています。

さて、肝心の信号源であるSi5351の方形波の影響ですが、共振SWRに大きく影響することが判明しました。
事前に冷静に考えればわかることですが、方形波には高調波が含まれており、3倍が1/3、5倍が1/5、7倍が1/7.....の大きさの成分の合成で構成されています。
つまり主信号しか含まない正弦波の場合、主信号の反射波のみがSWRに影響しますが、方形波の場合、各高調波の信号周波数での反射波が足し算?となってSWRの反射波に影響してきます。
負荷として抵抗を使用した場合、どの周波数でも負荷インピーダンスは一定ですから、正弦波でも方形波でもSWRの値には影響は少ないのですが(足し算だとSWRが1以外の場合高いほど影響が出るはずだが)、アンテナなどの共振負荷の場合、例えば7MHzでSWR1のアンテナで、3倍の21MHzだとSWRはおそらく10以上、5倍だともっとそれ以上、つまり殆ど全反射に近い値となります。
方形波が完全な方形波の場合、7MHzでSWR1でも3倍波が1/3(-10dB)で全反射、7倍が1/5(-14dB)で全反射となり、足し算するとSWR3以上になります。
7MHzで共振させた疑似負荷を測定したときの値と同じような結果が得られましたので、こんなイメージかな?と思っています。(測定SWRが3より下がらない:DDS使用の旧タイプの場合1.5以下)
考え方が間違っていたらご指摘ください。
周波数が高くなると、信号源の方形波が崩れてくるので、高調波成分が少なくなるせいか、SWRの違いは小さくなる傾向にあります。
結果としては、共振点は読めるが低い周波数ほどSWRは正確な値とならないということになります。
実際のアンテナでの違いは少し小さくなる傾向でした。
比較の写真では14MHzを測っていますが、1.5(旧)と1.7(新)と似たような値となっています。
このあたりの値はいずれにせよ正確ではありません。

という結果となった、小型アンテナアナライザーですが、共振点は見れるので、実際の使用にあたっては手のひらに余裕で入る大きさと、電池寿命が長いという点でそれなりの使い勝手のあるものとして使えるのではないかと思っています。
値にこだわる方はメーカー製を購入されることをお勧めします。
因みに、一番高い部品は、リチウムポリマー電池の1300円でした。600mAのものだと1000円程度です。
大きさにこだわらず若干大きいケースを使えば乾電池でも動作が可能です。
電池を除けば、全部で2000円もかかりませんでした。
中華製DDSも最近は1000円以下で買えなくなっているので、秋月で完成基板が500円で買えるSi5351を使った小物としてはこんなものでしょうか!?


posted by ja6irk at 16:58| Comment(2) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew
この記事へのコメント
岩永さん、こんばんは。
せっかくの大作が少々残念な結果になったようですね。発振波形が矩形波でも良いようなアプリには重宝だと思われますが、こうした信号源には使うと思ったような結果が得られないと言う事ですね。 その点はDDSの方に一利ありそうです。
カットオフ周波数がトラッキングするようなフィルタを付けると言う手はありそうですがあまりスマートではない感じもしますね。
Posted by JA9TTT/1 加藤 at 2017年09月10日 20:24
TTT 加藤さん、こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。
大作ではないです。蛇の目基板だと予想しない結果が出たとき、結局原因の追究に悩みますからね(笑)
とりあえず、共振点は分かりますので、当局的には十分使えるものと自己満足です。
カットオフがトラッキングですか?!
大変な回路になりそうです。
今回は、小型電池駆動と、OLEDの使い方、リチウムポリマーの充電モジュール等々、色々勉強になりました。
AD9834低消費電流OSCバージョンで、30MHzくらいまでを狙うのが良いのかと思ったりもしてます。
あと、単色のOLEDでなくてもう少し大きいTFTあたりがいいかな!とか(爆)
Posted by ja6irk/1 岩永 at 2017年09月10日 21:15
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/180946288

この記事へのトラックバック