2023年11月19日

QRPクラブ全国集会(ミニ)

IMG_3754.JPG

11月18日、19日に、4年ぶりのQRPクラブ全国集会(残念ながら参加者が少なかった)が開催されました。
当局的には、コロナ前の、伊豆多賀、淡路島、に続く参加となりました。
今回は、前々回と同じ伊豆多賀 いざわ荘。

IMG_3748.JPG

ここは部屋の前にアンテナ設置に最適なベランダがあります。
勿論、オーナーからアンテナ設置を快諾いただいております。(アンテナ立て放題)

IMG_3751.JPG

ロケーション的には、相模湾が一望でき関東方面、北米、南米方面は開けています。
残念ながら、西方向は山手となり期待はできません。

19日(日)には、近隣の滝知山(664m)での運用も計画されており、現在検討中のアンテナアナライザー新VDPVDPの移動運用用のポール設置スタンドなどのテスト評価も兼ねて、機材を持ち込みました。

IMG_3753.JPG
滝知山からの富士山(目の前に見える)

IMG_3758.JPG
新アンテナアナライザー

IMG_3744.JPG
新VDP(今回は、7/10/18/21/28のコイルを持参)

IMG_3743.JPG
VDP用ポールスタンド

持参のリグは、検討中のFT8トランシーバーが間に合わず、FT-817にPocke IF817を接続したものとしました。

IMG_3746.JPG
旅館での新VDPの設置
(持参の同軸ケーブルが10mで端まで届かず手前に設置)

旅館のベランダでの設置は、ポールスタンドは使わずベランダの手すりに直接ひもで括りつけました。
運用は、時間帯から7MHzと28MHz選び、それぞれアナライザーを使用して調整しました。
VDPそのものは、バンド毎に粗調整されているので、使用する周波数に調整します。
アナライザーを使用しての調整なので、簡単に終わりました。
旅館での成果は、7MHzで国内局、28MHzでオーストラリアとQSOができました。

夕食は、残念ながらコロナ以降旅館では提供されていなかったため、外に出て刺身など海産物を堪能。
その後は、温泉につかり、事前に調達していた酒類、おつまみで、深夜まで色々な話題で盛り上がりました。

翌朝は、また温泉につかり、アンテナなどを撤収して滝知山へ!
風もない、雲一つない、穏やかな天気になりました。

IMG_3749.JPG

IMG_3754.JPG
ここでは、ポールスタンドを使用してアンテナを設置。
前日と違い、風もないので問題なく自立設置が可能でした。
周波数は50MHz(フルサイズ)と21MHzを選択しました。
50MHzは、休日の午前中に移動局が多く運用しているので期待したのですが、残念ながら運用局が見つからず Pocke6 を使用したSSBでのQSOは成立しませんでした。

IMG_3698.JPG
自作 6m SSB/CWトランシーバー Pocke6(1.5W)

そこで、リグをFT-817に変更して50MHzでのFT8運用を行い、数局のQSOができました。
次にアンテナを21MHzに変更し、DXを狙ってみました。
結果としては、ウルグアイ(南米)、サモア、中国などとQSOができました。

短い時間ではありましたが、新VDPと5Wで海外ともQSOができ、また、アナライザーを使用した調整、VDPのポールスタンドも問題なく機能してくれ、それらの確認と検証ができたことは有意義な集会運用であったと感じております。
実際に現地で使ってみて確認することは重要であり、今後も繰り返しながらブラッシュアップしていきたいと思います。

※旅館の近くの網代温泉の名物(?)だという、イカメンチ を初日のお昼に今回初めて食べてみました。
メンチというと肉で作ったメンチカツをイメージしてしまいますが、イカの入ったふわふわのさつま揚げといった印象でした。とてもおいしかったです。30分近く並んだ価値はありました。

IMG_3745.JPG
posted by ja6irk at 18:53| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年10月17日

アンテナアナライザー リメイク!

IMG_3649.JPG   IMG_3650.JPG

思えば、アンテナアナライザーの検討を始めたのが2010年http://blog.toshnet.com/article/34801969.html)、カラーグラフィック液晶を使って何とか形になったのが2016年http://blog.toshnet.com/article/175736831.html)、表示をOLEDにして小型化した現行のものを頒布品として投入したのが2019年http://blog.toshnet.com/article/186014752.html
10年以上もアンテナアナライザーを色々チマチマとやっているなあと自分ながら驚いています。

現行(既にこの2年頒布は殆どしていない)のアンテナアナライザーの頒布を始めたのが2019年でしたから、それから既に4年も経過してしまいました。
このアナライザーは、一応99MHzまで測定可能(実質50MHz帯まで)としていましたが、144MHzや430MHzのアンテナも作ったりしているので、430MHzが測れるものを作ってみたいと思っていました。
一方で、GHzまで測れるnanoVNAも販売されたりし始めていたので、もう需要もないかなと思いつつ、検討が延び延びになってしまっていました。
しかし、nanoVNAは優れものではあるのですが、アンテナの共振などを測るだけには操作が面倒であるのも事実です。
個人的技術的興味からも430MHz対応は作ってみたいと思い、検討して最初のプロト基板を作ったのが2022年4月でした。
プロト基板で試作してみたものの、144MHzは何とかレベルではあったのですが、430MHzは全くダメで、モチベーションが下がって、ほったらかしになってしまいました。
そうした中で、2022年(昨年)のハムフェア、関ハムにおいて、以前に現行モデルを購入いただいた何人かの局長さんから、次のは出ないの?というご要望をいただき、やっぱり頑張ってみようという気になり、次の基板を試作したのが今年(2023年)4月でした。1年もほおってた(汗;
しかし、これも少しは良くなったものの430MHzは今一つで、イベントに追われてこれも中途半端になっていました。
今年のハムフェアでは、昨年にも増して、
多くの局長さんから次のモデルはまだ出ないの?!というご要望をいただき、何とか今年こそはと、今年の最終イベント(北海道ハムフェア)が終わってから、再度検討を開始しました。

集中してやったかいもあり、何とか430MHzでもアンテナの共振周波数、SWRが見えるようになりました。
ここまでのデータの整理と備忘録として纏めてみました。

基板は、4月バージョンを手改造しながらです。

IMG_3591.JPG
左から、現行基板、2022/4基板、2023/4月基板

IMG_3552.JPG
現行のOLEDでの検討状況

何とか、430MHzが見てきたので、今回モデルは表示をOLEDからカラー液晶にしようと手配線で接続して、検討を続けてきました。

IMG_3618.JPG  

現行モデルは、バンド切り替え、センター周波数可変、スイープ幅可変をアップ/ダウンボタンでやっていましたが、操作性として今一つの所もあったので、アップ/ダウンは、ロータリースイッチで選択できるようにして、ボタンには、バンド切替センター周波数バンド幅専用ボタンとして、それらを押して選んで、ロータリーエンコーダーで変えるという直感的に使えるように変更しました。

IMG_3593.JPG
右のつまみがロータリーエンコーダー

電源立ち上げで、バンド選択画面になります。

IMG_3592.JPG

ロータリエンコーダーを回してバンドを選択し、つまみを押すとスキャンします。
スキャンした測定値は、グラフィカルに表示されます。

IMG_3590.JPG

IMG_3597.JPG
144MHzと430MHzのの測定性能を、ダイヤモンド製の親指アンテナを接続して測った様子です。

IMG_3595.JPG   IMG_3593.JPG
144MHz           430MHz

本当にちゃんと測れているのか、中華製ですが違うアンテナを測ってみました。

IMG_3598.JPG   IMG_3600.JPG
長さが長いので帯域が広く測定されています。144MHzは普通ですが、430MHzは広帯域を狙っているのか、歪な形になっています。
違いが測定できているので、何とか使えるだろうと判断しました。

元々、現行モデルも簡易型アンテナアナライザーとしているのですが、今回のも同様な考え方で、簡単に共振周波数やSWRの目安を測れるものと考えています。
特に、430MHzは、リターンロスの測定が-20dB程度が限界となったので、VSWR値だと1.2以下は測れません
(測定値として1.1とか出ることはありますが、不正確)
また表示は、現行モデルでSWR3以下をもっと拡大して見れるようにして欲しいという要望が比較的多くあったので、3以下と3以上でグラフの傾きを変えて、3以下を拡大しています。
逆に、3の所から急に変化して折れ線グラフになり歪な感じもしているのですが。

HF帯はどうなのかということで、自作のGAWANT(7〜50MHz)もどきを接続して測定してみました。

IMG_3602.JPG   IMG_3603.JPG
7MHz          測定帯域を広げて測定

IMG_3605.JPG   IMG_3606.JPG
14MHz          50MHz

各バンドでのダミーロードでの測定が正しく行われ、表示されているかの確認も実施しました。
使用したダミーロード
50Ω  既製品  2GHzまでの性能確認済 
75Ω  自作品  500MHzまでの性能確認済
100Ω 自作品 500MHzまでの性能確認済
150Ω 自作品 500MHzまでの性能確認済

<430MHz>
IMG_3627.JPG   IMG_3632.JPG
50Ω:性能限界で1.2が最低 75Ω:ほぼ1.5

IMG_3631.JPG   IMG_3630.JPG
100Ω:ほぼ2.0       150Ω:ほぼ3.0

<144MHz>
IMG_3636.JPG   IMG_3635.JPG
50Ω:1.0           75Ω:ほぼ1.5

IMG_3637.JPG   IMG_3638.JPG
150Ω:ほぼ2.0        150Ω:ほぼ3.0

<1.9MHz>
IMG_3642.JPG   IMG_3641.JPG
50Ω:ほぼ1.0(でこぼこ有)  75Ω:ほぼ1.5

IMG_3640.JPG   IMG_3639.JPG
100Ω:ほぼ2.0         150Ω:ほぼ3.0

ダミーロードでの測定は、各バンド共に帯域1MHzで測定しています。
本機は、自動校正モード(校正スタートで校正)を搭載しており、バンド毎に校正値で補正をかけていますが、HFは大きな問題はないものの、144と430では、中心から外れた周波数では誤差が発生します。

<144MHz 帯域±50MHz>
IMG_3644.JPG   IMG_3645.JPG
75Ω時 ±0.1程度       100Ω時 ±0.2程度

<430MHz 帯域±50MHz>
IMG_3646.JPG   IMG_3647.JPG
75Ω時 ±0.2程度       100Ω時 ±0.3程度

周波数が高いほうが、VSWR値としてよくなる傾向です。
測りたい周波数から50MHz離れた周波数であり、市販のSWR計でも機器を変えればこのくらいの差が出ることはありますので、実用上問題はないと判断しました。
目的は、ハムバンドでのVSWRの最低点の周波数と値ですので!(値も目安ですが)

あと、本機は、測定目的周波数を10.7MHzに変換して測定していますので、10.7MHz付近(約±100KHz)の測定はできません。10MHz帯は低い方なので、何とか測定可能でした。

こんな感じですが、一応 1MHz〜480MHzまでの帯域で各ハムバンド最大±50MHzの幅までの共振周波数、VSWRの値をグラフィカルに測定することができる簡易型アンテナアナライザーの目途が立ちました
現状をベースに、基板の改定、ソフトウェアの詰めが残っていますが、また少しずつピッチを上げて進めたいと思います。
組立毎のバラツキも、次以降の基板で確認することになります(汗;




posted by ja6irk at 14:46| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年06月25日

1.2G 13エレビームの評価!

IMG_3169.JPG 右は430 8エレ

昨日(6/24)、AKCの懇親会があり秋葉原に集まったのですが、その時に、いつもアンテナでお世話になっている JK1LSE OMがお土産を持ってきてくれました。
1.2GHz用 13エレ ヤギウダアンテナの試作品です。
何とかマッチングできたので、評価してほしいと!
1.2G用は、アンテナを一緒にやり始めた頃からの課題で、なかなか上手くいかずほってありました。
先日、Tマッチでうまく行きそうなので、その部分を基板化したいので発注してくれないかと依頼があり、ポンチ絵から基板を書いて、発注しできたものを送ってあったのですが、ついにうまく行ったようです。

IMG_3176.JPG
ラジエーターには真鍮棒を使用し基板にはんだ付けされている。

評価と言っても比較になる基準アンテナは保有していないので、どうしたものかと思いつつ、SWRの測定から始めました。

VSWR.jpg
若干のうねりはありますが、帯域内1.15以内です。
使用ケーブルがRG-58 10m SWR計はSX1000です。
ケーブルが細くて長いので、見た目のVSWRは良くなっているかと思います。

次にどのくらい飛ぶのか?ですが、レピーターをお借りして比較してみました。
(お邪魔しました:ありがとうございます)

レピーター.jpg
5か所のレピーターに対し、左が13エレ直接、真中がSWRを入れた状態、右はSG9500です。
(SG9500は1.2Gでカタログ上9.7dBiあることになっています)
今までつながらなかったところがつながったり、ぎりぎりだったところのSが上がっていて13エレの効果が出ているようです。
また、1.2GともなるとSWR計挿入のままではロスがあるようです。

ここまで評価すると、パターンと利得が気になります。
144と430は自作ローテーターを使った簡易自動パターン測定器を作っているので良かったのですが、使用しているデバイスの関係で、500MHzまでしか測れません。
そこで面倒ですが、受信信号をスペアナに入力して、手動で10度ずつ回転させて値を読んでパターン図作成しました。

IMG_3175.JPG
若干メインロープが歪ですが、430 8エレと比較すると、サイドロープがこじんまりしているようです。
メインロープも、430 8エレをスタックにした時のような半値角になっています。
LSE OMはビームになっているか心配だと言われていましたが、しっかりと八木宇田アンテナになっていると感じました。

次は、利得です。
レピーターへのアクセスではそれなりの効果が出ているので、適当なゲインはあるかと思われますが、いったいいくらくらいのゲインがあるのか?
残念ながら、144や430の時のようにメーカー製の比較になるものを持ち合わせていません。
そこで、ダイポール相当ということでGPを作ってみました。

IMG_3172.JPG
これがどの程度正確にダイポール相当なのか評価しえませんが目安にはなるかと!

13エレと取り換えて比較すると、パターン図に記載していますが、GPは、-12dBとなっています。
つまり、ダイポール比 12dBの利得のあるアンテナということになります。
一般的にメーカーさんのカタログで記載されている表記だと,14.15dBiということになります。

この値はどうなのか?
LSE OMの元々の設計結果を教えていただきました。(MMANA)

1.2G 13ele MMANA.png
利得:16.19dBi 半値角:約30度 でした。

約2dBの利得不足です。この値をどう見るかですが、10dBを超える利得が得られていますので十分なのか、まだ追い込む必要があるのか?です。
半値角は、実測30度強ですのでほぼほぼかと思います。

LSE OMのお話では、エレメント長もノギスで測りながら0.1mm単位で詰められたそうで、自作で作ったものとして十分な性能が得られているのではないでしょうか?!

実は手元に、7K1CRZさんからお分けいただいたアストラルプレーンアンテナと、JH4VAJさんが頒布されたツインデルタループアンテナ、それとそれを模して銅箔テープで作った銅箔テープバージョンツインデルタループアンテナがあります。
これらも、どのくらいの利得があるのか測ってみました。

IMG_3173.JPG

結論は、以下です。(GP比)
アストラルプレーン  0dB
ツインデルタ     3.5dB
ツインデルタ(銅箔) 2dB  

正しい値かどうかわかりませんが、目安にはなるかと思います。  

実際にJH4VAJさん頒布のデルタツインループは、ハンディにつないで使用して、標準ホイップとは明らかに違った利得を感じていましたが、納得です。

さて、1.2GHz 13エレヤギウダアンテナですが、製作の再現性がどうなのか? LSE OMに聞いてみないとわからないのですが、素子感度が高く調整がシビアだと言われていましたので、もう少し検討が必要なのかもしれません。
144、430含めてブーム長1mをコンセプトに小型軽量を目指していて、この13エレも約260gと軽くは作れているのですが.........



posted by ja6irk at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年06月23日

スタックケーブル検討U

雨も降らないので、昨日、430MHzで利得的にスタック効果が出なかったので検討を継続しました。
スタックケーブルとして、最初に検討したのが5C2Vケーブルのもので、波長短縮率を67%と勝手に思い込み短く切ってしまったものと、昨日の検討で最初に計算値で切って、短くなったものの2種類が余っていました。
そこで、144/430の兼用ではなく、430専用ケーブルとして長さを検討し、性能評価をすることにしました。
まず、5C2Vケーブルで計算値で1/4λ*0.8*3 = 41.8cmとして SWRを測ったらVSWR値は帯域内で1.5〜2と全くよくありません。
次に、3C2Vケーブルで、計算値で1/4λ*0.67*5 = 58.4cmとして SWR値を測ったらVSWR値は1.25以内で昨日とよく合っています。
5Cと3Cで倍率が違うのは、波長短縮率が違い、スタックにした時の必要長を満たすためです。

430専用3C400.jpg
3C2VでのVSWR特性です。シングル、昨日の分と遜色ありません。

IMG_3161.jpg
この長さでのパターン特性です。
左がスペース1λ、真中0.5λ、右シングル
残念ながら、ケーブル長は片側40cmほど短くなっているのですが、シングルと比較して利得の上昇は見られませんでした。
この時のケーブルの共振点は以下の図になります。
3C2V 400.bmp
400MHzと低い値になっています。昨日の測定では、この値はあまり問題にならなかったのですが、5C2VでSWRが悪いのは、この共振点を合わせたらよくなるのではと、5C2Vも低い値になっていたので、ケーブルを段階的に切り詰めて使用する周波数に合わせてみました。

5C2V 435.bmp
435MHzになっています。
この状態で、測ったSWRが次の図になります。

430 5C 435.jpg
両バンドエッジが少し高いですが概ね良好です。
この状態でパターンを測ってみました。

IMG_3164.jpg
なんと1dBですが利得が得られています。

3C2Vの方も長さを切り詰めて共振点を合わせてみました。

3C2V 430.bmp
若干低いですが、430MHzとなっています。
この状態でのSWR特性です。

430 3C 430.jpg
若干高いですが、帯域内で概ね1.3以下です。
この状態でのパターン図が次になります。

IMG_3165.jpg
なんと2dBの利得差が得られています。
条件を変えるたびに、シングルの測定も再度行っておりますが、角度的な精度で周辺からの反射などで少しずつ変わったパターンになっています。傾向は同じかと!

IMG_3162.jpg
利得差のないパターン、利得差2dB、利得差1dBのパターンを比較してみました。
昨日の測定で、気になっていたのは、スタックにして半値角は狭くなっていたのですが、後ろ側のパターンがシングルと比較して膨らんでいるように感じました。
この膨らみが本来前方に利得差になって現れるべきではないかと。
この3つを比較すると、利得差2dBのものが一番後ろ側のパターンが小さくなっています。
5C2Vと3C2Vで同じように共振点を合わせているにも関わらず、利得差が1dBある要因は、現時点わかりませんが、共振点を使用する周波数に合わせることによって、スタックとしての性能が発揮できることになるということが測定されました。(2dBは1台きりですが)
当然だろうと言われそうですが、メーカー製でも2バンド兼用をうたうために、どちらつかずの共振点になっています。
この状態で、SWRは当局自作のものも含めて実用範囲です。
測定はしていませんが、利得差が出ればよいのですが。
そうすれば流石メーカー製ということになります。

昨日は3C2Vを使用したことによるケーブルロスか?というのも要因候補の一つでしたが、そうではなかったという結論となりました。
自作ですので、バンド毎の専用ケーブルの方がよさそうです。
昨日の時点で144は既に利得差2dBが測定されていますが、実は共振点は135MHz程度であり、こちらも切り詰めて144にした方が良いかと考えております。
今日はここまで!





posted by ja6irk at 17:10| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年06月22日

スタックケーブルの検討

Pocke ANT24(144MHz 4エレ)とPocke ANT078(430MHz 8エレ)をスタックにしたら性能アップできるかとスタックケーブルの検討をしていました。
途中、ツイッターで検討中とツイートしましたが、だいたい纏まったので備忘録として記録を残します。
同じアンテナをスタックにすると、理論上3dBの利得アップになることは知られています。
しかし、現実的にはスタックするスペースや、スタックのためのケーブルロス、コネクタの変換ロスがあり、この3dBの実現は難しいと思われます。
某アンテナメーカーさんのサイトでは、スタックスペースによる指向性とアップする利得が記載されており、スペースを広げればアップ利得は3dBに近づくが、前方サイドロープが出てくるシミュレーションになっています。
別のサイトでは、利得アップよりも、指向性の半値角が狭まることにより、周辺からの電波、ノイズが減って通信しやすくなると記載されていました。
50年ほど前に144のスタックアンテナを使ったことがあるのですが、性能がどうなのかという評価はしたことがありませんでした。
スタックケーブルも自分で作ったこともありませんでした。
このケーブルはアンテナメーカーから販売されていますが、とても高価です。
一方、ケーブルの作り方は、サイト検索で沢山見つけることができます。
当然のことながら、自分で作ってみることにしました。
今回は、75Ω 1/4λ*短縮率*奇数倍の長さのケーブルを作り、中央で合成して、任意長の50Ωケーブルでリグと接続するようにしました。
メーカー製は、144と430でどちらにも使えるようになっています。周波数的には3倍なのでどちらにも使える長さがあることが、上記計算式からわかります。
以下、結果を示しますが、最初はこれでよいのかわからず、結局メーカー製(ダイアやモンド製SS770R)を購入して比較しました。(本末転倒です)

使用材料(アンテナがBNCなのでコネクタはBNCを使用)
ケーブル:映像系で使用されているBNCコネクタ加工したケーブルを切って使用
合成部:ケース 3Dプリンタで製作 
    コネクタ BNC
    ケーブルとの接続を容易にするため基板を製作し使用

ケーブル長:片側106cm 最初104cmで製作したが、性能測定しながらチューニング

IMG_3158.JPG
BNCコネクタ部と合成部

IMG_3155.JPG   IMG_3159.JPG
合成部内部と製作した基板

144比較.jpg
144MHzでのVSWR特性です。
グレーの線はシングルでの特性です。
オレンジがPocke ANT24スタックの特性、ブルーがダイヤモンド製ケーブルを使用した時の特性です。
ほぼ同じ結果が得られています。

430比較.jpg
430MHzでのVSWR特性です。
グレーの線はシングルでの特性です。
オレンジがPocke ANT078スタックの特性、ブルーがダイヤモンド製ケーブルを使用した時の特性です。
なぜかダイヤモンド製は帯域内で特性が悪くなっているところがあります。原因はわかりません。
製作したケーブルは高い方で少しVSWRが上がっていますが、使用には問題ないレベルだと判断しています。

次に、バラつきの測定です。
ケーブルを4本製作し、バラつきを見てみました。
144バラツキ.jpg   430バラツキ.jpg
144、430共に4本のバラツキは殆どなく再現性はありそうです。

VSWRの測定は、スタックにしたアンテナにRG-58U 10mケーブルを使用してSWR計SX-400にて測定しました。

次に、指向性パターンです。
Pocke ANT24、078を製作し測定した時と比較し、ベランダのアンテナ配置を変えてしまい、送受信アンテナの間隔も近づいてしまい単純比較できませんが、シングルとスタックの比較は見れる結果となりました。

IMG_3154.jpg
144MHzの特性です。
左:シングル
真中:スタックスペース0.375λ
右:スタックスペース0.5λ
スタックブームの長さが1mしかなかったのでこの間隔での測定となった
パターン図は、0.5λを基準として正規化した

<結果>スタックの効果あり
・シングルに対して、0.5λ時、2dBの利得アップ
・半値角は、シングル 90度 0.5λ 55度

IMG_3153.jpg
左:シングル
真中:スタックスペース1λ
右:スタックスペース1.44λ

<結果>利得の効果は見れなかった
・半値角 シングル65度、1λ 35度、1.44λ 20度
・1.44λ時 前方サイドロープが顕著
・ケーブル、コネクタロスか、利得の差見られず

<結論>
ケーブルの製作を含めて、初めての纏まったスタック化の検討でしたが、サイトなどで一般的に言われている結果が得られました。
サイト情報にもありますが、エレメント数が少ないほうが、スタックスペースに対して利得の上昇効果が大きいようで、144MHzは、スタック間隔が0.5λと狭い割にしっかり利得の上昇を確認できました。
430に対して、周波数が低い分、ケーブルロス、コネクタロスが低かったのかもしれません。
430は、利得の上昇は見れませんでしたが、ロス分を考慮しても下がることはなく、半値角が理屈通り狭まったことにより、スタックの効果とされる周辺からの電波、ノイズの影響は下げられるかと思います。
使用したケーブルが3C2V相当のものであり、ダイヤモンド製は7C2Vが使用されており、この辺りのケーブル
ロスの差があるかもしれません。(今回ダイヤモンド製でのパターンは測定しなかった)
重量は、その分重く(合成部も金属製)約470gあり、今回製作したものは約96gで可搬性を考えると悩ましいところではあります。






posted by ja6irk at 18:02| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年06月17日

Pocke Decokeyer Uの検討

IMG_3128.jpg

K3NGキーヤーにOZ1JHM OMのデコーダーを組み合わせた、Pocke DecoKeyerは思った以上に人気があり、頒布は出せば即売り切れの状態でしたが、昨年後半以降、マイコンの調達先である秋月さんで、使用しているマイコンが入荷せず、準備できない状態が続いていました。
Aliでは販売されてはいるのですが、足元を見ているのかかなり高い値段になっている上に、送料までかかります。調達も考えましたが、高価なのに偽物だと大きな損害になるのでできないままに。
一方で、もう頒布はないのか?と問い合せがちらほら来るようになっていました。
このままだとずっとできない状態なので、若干高いけれど信頼できるところからのマイコン調達をして、価格はできるだけ上げないで頒布継続できないか、検討してみました。
マイコンを変えることは一からの開発となるので、そこまでの気力もないし、基本機能はそのままに、仕様を見直してみることにしました。
初代DecoKeyerは、キー出力を2出力としたことで、2台のリグが同時接続となり、またマイクをつけたとは言えCW解読(デコード)のためのオーディオ信号の接続もあることから、キー出力にはフォトカプラを、オーディオ信号にはトランスを入れて、アーズを分離していました。
コストを下げるためには部品を減らすことが一番近道であり、まず、キー出力は1系統として、アース分離をやめることにしました。
これにより、基板も小さくすることができます。
また、使用している表示器(LCD:秋月調達)も40%程値上がりしています。
基板が小さくなるということは表示器も小さくしないと、小型化にはつながりません。
たまたまですが、今年初めに128x32ドットの小型OLEDを使用してフリスクサイズで表示付きのK3NGキーヤーを試作していたので、このOLED(消費電流が若干大きいのがネックなのですが)を使用することにしました。
この表示付きは試作品を作った時、デコード機能はないのか?という質問もちらほらありました。
こうした流れから、OLED表示付きK3NGキーヤー基板をベースにデコーダー機能の追加を検討してみました。

結論:フリスクフットプリントサイズ、
   充電式Lipo電池内蔵のデコーダーキーヤーが実現


【機能・仕様比較】
         初代 今回
@ キーヤー K3NG 〇  〇
A CW解読 OZ1JHM 〇  〇
B アース分離   〇  ×
C キー出力    2   1
D 表示      LCD  OLED
E 内蔵マイク   〇  〇 
F 内蔵電池   単4 2本 250mAhLipo
G サイズ    名刺  フリスク面積

IMG_3125.jpg   IMG_3131.JPG
上が従来機 下が今回機

IMG_3124.JPG
歴代キーヤー(フリスクフットプリントサイズ) 
一番上: 表示付き単4電池版 2番目:今回のデコーダーキーヤー
3番目:ロングランのKeyerU 4番目:Keyer mini

IMG_3130.JPG
厚み比較(表示付き単4版、今回デコーダーキーヤー、KeyerU)

IMG_3136.JPG   IMG_3132.JPG
生基板と部品実装後

IMG_3133.JPG  IMG_3134.JPG
基板をドッキングした様子

IMG_3135.JPG
基板をそれぞれケーシングした様子

【試作結果】
アース分離がなく、キー出力が1系統のみという点を除いては、機能的には初代と同じものを作ることができました。
大きさ的にはロングランの Pocke Keyer Uと同じフットプリントサイズで、表示とデコーダー機能、充電機能付きLipo電池搭載と 多機能で小型化ができました。
小型化ゆえに、電池のサイズが250mAhで電池寿命が心配でしたが、一応連続使用で約10時間といったところでした。充電機能付きですので何とか実用には耐える時間かと思います。
充電時間は、安全のために充電電流を1C以下としたので、空から満充電まで約4時間半かかりました。
副産物として、絶縁トランスがなくなった分マイクからのゲインが上がり、マイク入力でのデコードが比較的小さい音でも出来るようになりました
ケーシングも、基板が上下ドッキングのため構造的に悩みましたが、ケースそのものも二段構造にすることでうまくドッキングできる構造となりました。
トップカバーなどはこれからの手配になりますが、何とか使えるものに仕上がったと思ってます。





posted by ja6irk at 19:43| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年05月11日

ATU-100

IMG_3011.jpg

超久しぶりに常置場所運用を計画しています。
と言っても、現在は常置場所にリグのみならずアンテナもありません。
以前、FT-817にVCHアンテナを持って行ってOnAirを試みたことがありましたが、残念ながら2階建ての住宅のベランダからちょこっと出したアンテナではQSOは成立できませんでした。
今回は、IC-7100を持参し、50W運用も視野に入れ、アンテナをどうするか悩んでいました。
UHV-9もあるのですが、設置高さを考えると厳しいかと! 現地で再調整している時間もありませんし!
アンテナ設置は2階ベランダになり、運用は1階になると思うのでバンド切り替えごとに調整に行くのも面倒だし、とか考えているうちに時間が無くなり、現在の所在地でも使用しているカーボン釣り竿バーチカル+ATU(現在はAH-4)のような構成が良いかと考えました。
しかし、釣り竿は持って行けるとしてAH-4まで持って行くのは!と思っていましたが、何年か前にATU-100の基板キットを購入してそのままになっていることを思いだし捜索!
見つかりました。
袋に入ったまま手つかずです。当時は、付属しているコア材が偽物で使い物にならないとか言われていたのと、元々リレーをラッチリレー化したいと思って購入していて、そのままになっていたものです。
幸いにも、チップ部品は実装されていて、リレーの取付とコイル巻き取付、後はケミコンなどの部品の実装で完成することがわかり、早速作ってみました。
OLEDまでついています。
組立てマニュアルはなかったのですが、あれから数年たっていてサイト検索をすると色々情報が集まりました。
なんと、AH-4と同じ使い方ができることもわかりました。(ICOMリグのTUNERボタンを押すと自動的にTUNEしてくれる)
まず基板を完成させて、今のAH-4の接続と同じケーブル(LANケーブル)接続構成にして、実験!

IMG_3009.JPG

あっさり動きました。しかも、AH-4よりなんとなく早いし、SWRも下がっています。
それなら、ケーシング!と適当なケースを手持ちで探して、ケース加工も終了し、無事完成しました。
ケースは、4,5年前に中華製をいくつか入手していたものの中からピッタリのものがありラッキーでした。
アルミケースなのでちょっと重たいですが。

IMG_3007.JPG

IMG_3010.JPG

このATU-100は、N7DDC OMがgithubでオープンソースとして公開されているもので、多くの中華キット、完成品が販売されています。最近はリチウムイオン電池を搭載したものが多いようです。
ソフトウェアは公開されているものをそのまま使用されているようなので、動作は問題ないようです。
基板もガーバーデータが公開されていて、当局が入手していたものはそれをそのまま作ったもののようでハード的にも問題ありませんでした。
心配したコア材も、実際に巻いてインダクタンスを測った限り問題はなさそうでした。
仕様として表明されている150Wまで使えるかどうかは?ですが、50W運用であれば、小型ですし、ICOMとの連携も問題ないので非常に良いものができたと喜んでいます。
ソフトは、購入時期が古いのでVer3.0で、現在は、3.2が入手でき書き換えもできるのですが、今回は時間がないので、書き換えミスを犯さないとも限らないので後日ということにして、一応完成としました。
現地では、アース環境が変わるのでちゃんとチューニングできるか心配ですが、後はやってみるかしかないです。
タグ:ATU ATU-100
posted by ja6irk at 12:30| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年05月08日

福生deはむハムフェア

IMG_2996.jpg

5月7日に、初めてAKCとして福生deはむハムフェアに参加しました。
それほど大きな規模のイベントではありませんが、いわゆるジャンク市の領域を超えステージが設けられ演奏会が行われるなど、地域性のあるイベントでした。
多くの局長さんが来場され、初めての方、日ごろから大変お世話になっている方など、多くの局長さんともアイボールでき、楽しい1日でした。
雨が降るあいにくの天気でしたが盛況だったと思います。
頒布品は、今回初お目見えの Pocke Paddle Keyer miniを加えた従来からのものが中心でしたが、注目を集めたのは、頒布品ではないデモ用に準備したパドル操作用の台です。
当局頒布のパドルは殆どリグの天面に磁石で吸着して使用する仕様になっているのですが、テーブルの上とか、今回のようなイベントでは軽すぎて試使用する環境としては良くありません。
そこで、リグの天板につけなくても、デモや実使用ができるように鉄などの台を探していました。
以前にも、革細工用などに使用する鉄の台なるものを紹介いただき購入していましたが、大きさ的には、帯に短したすきに長しでした。
そうした中で、WYB だわさんに、ヤフオクやサイトでサイズを自由に設定してカットして販売しているところがあるよ!と教えていただきました。さらに、その鉄の台にゴムスプレーなるものを塗って更に、滑りにくくして使用しているとも!
入手先の質問も多かったので、備忘録としてここに記載しておきます。

IMG_3002.jpg

【鉄の台】
発注先:横山テクノ
    https://www.yokoyama-techno.net/detail/240.html
  ここは色々な金属材料を扱っておられますので、今回使用した材料のページを紹介しています。
  また、自動見積もり計算ができるようになっているのですが、サイズが9cmx9cm以下は自動計算できないようで、見積もりフォームのページからに希望サイズなどをメールで連絡して見積もりを依頼します。
  比較的迅速に回答がいただけました。
  また、クレジットカード支払いの場合は、このフォームから依頼できないということですが、支払い方法をダミーで選択して、内容記載の所にクレジットカード支払い希望と記載しておけば、見積もり後、発注した時にクレジットでの請求支払いページが記載されたメールが送信されてきます。

  注文形状は、単純な四角だけでなく角丸なども対応可能です。
レーザーカットする長さで価格が決まる方法で、穴などの加工も可能です。その時は、DXFファイルなどのCADデータをだす必要があるでしょう。
  斜めカットなどの加工はできないと思います。別方法での加工であれば、表面研磨とか色々対応は可能のようですが、価格は当然高くなります。

当局は、最初85mmx60mmの四角のものを発注し、次に60mmx55mm 5Rの角丸のものを発注しました。
90mmx90mm以下のサイズは、だいたい同じ価格になるようです。1000円くらい、1Kg以内ならクリックポストでの発送対応が可能なため、送料も安くなります。

IMG_3003.JPG

【ゴムスプレー】
こんなのが売ってたんだと知り、AMAZONで検索して購入しました。
最初、直接塗りましたが、こすれるとすぐに剥げてしまったので、プライマーを購入して最初に塗り、その後にゴムスプレーを塗りました。どのくらい強くなったかは、?で、これからの使用結果になります。

プライマー:
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09SYWS7C5/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o05_s00?ie=UTF8&psc=1

ゴムスプレー:
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B072PZ1M5V/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o01_s00?ie=UTF8&psc=1

1台だけ作るとなると余りますので、割高になりますが。

備忘録として!
posted by ja6irk at 12:19| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年04月21日

Pocke VDP バラつき測定2

関西ハムシンポジウムで先行頒布させていただいた 50MHzフルサイズ、HF帯短縮コイル入替型V型ダイポールアンテナ Pocke VDP の次のロットのバラツキを測定しました。
コイルのインダクタンスも測定して巻いたので、5台分の測定は、ほぼ予定通りの結果となりました。
備忘録として、結果データを残します。

5台バラツキ2.png

データをクリックすると綺麗な画像を見ることができます。
posted by ja6irk at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年03月29日

Pocke MDX の試作

IMG_2823.JPG

基板ができてから2か月ほど放置されていましたが、やっとのことでソフトの移植も含め何とかOnAirできるようになったので、備忘録として記録を残します。

Pocke MDXとは? 最近はやりのデジタルモードに機能を絞った、プラグインコイルタイプのダイレクトFSK方式のシンプルマルチバンドQRPトランシーバーです。

デジタルモードは、最近はFT8が非常に人気です。過去に遡れば、ビーコン機能としてのWSPR、FT8の前に人気のあったJT65、最近ではスピードを上げたFT4というのがあります。
それぞれ、国際的に共通したバンド毎のモード対応周波数が使用されています。
FT8の周波数だけ対応していれば、殆どそれしか使わないかとは思いましたが、QRPであるがゆえにWSPRでビーコン発信したり、QRPでもチャンスが多いJT65にもOnAirできるように周波数対応しました。

方式は、今や自作シンプルトランシーバーの主流となったダイレクトFSK方式を採用しています。
これは、その昔、JT65(当時はFT8はなかった:現在FT8でも動作)で自作した方式です。

http://blog.toshnet.com/article/180626207.html

海外での自作機としては、ADXが有名です。 

https://github.com/WB2CBA/ADX

QRP LabからもQDXという素晴らしいキットが販売されています。

https://qrp-labs.com/qdx.html

国内では、7L4WVU OMがWVU604Fという小型のQRP機を頒布されており人気です。

http://becl8873.livedoor.blog/archives/18093663.html

またJE1RAV OMがgithubで、CWにも対応した、基板データを含めて QP7C_TRX2というものを公開されています。

https://github.com/je1rav/QP-7C

更に、JE1RAV OMは、マイコンにRasPi Picoに採用されているRP2040(32bitマイコン)を搭載した小型モジュールXiao RP2040を使用したFT8専用機も公開されております。
これは、FT8トランシーバー機能を5cm四方の小さな基板で実現されており、最大の特徴は、PCとの接続がUSBケーブル1本で、やり取りするオーディオ信号をデジタルで構成されており、それをマイコンのみで実現されていることです。
USBからは、電源も供給されますので、これだけでQRPp機としてOnAirすることもできます。

https://github.com/je1rav/QP-7C_RP2040

当局的には、この方式にとても興味がわき、公開されている基板データを使用して実験機を作ってみました。昨年末のことです。(送信部は手持ち部品の関係で一部変更)

IMG_2827.JPG
当局が試作したQP7C_RP2040

一部変更した送信部はそれなりにうまく動いていたので、その回路をベースにできうるデジタルモード、可能性のあるバンドを含めて保証認定をとり、実際の運用に使ってみました。
運用は7MHzのみですが、国内QSOであれば問題なく可能でした。アンドロイドスマホに乗せたアプリFT8CNでの運用も問題なく行えました。
こうなると、マルチバンド化と他のデジタルモードへ対応したくなり、まずこのソフトでFT4、WSPR、JT65、FT9のモードが可能かをテストしてみました。そして問題がないことが確認できました。
JE1RAV OMは、このソフトをオープンソース化されているので、当局が作るものとして、マルチバンド、マルチモードに対応し、その時の周波数、モードを表示する表示器も搭載したものとしました。
マルチバンド化はリレーなどを使用するとどうしても大きくなってしまうので、コイルモジュールをプラグインで交換できる方式とし、バンドも自動認識できるようにしました。

IMG_2829.JPG  IMG_2831.JPG
バンドモジュール       ガイド付きで楽々プラグイン

IMG_2822.JPG
14MHzバンドモジュールを挿した時

モードの変更は、スイッチで行い、搭載されたバンドモジュールの周波数における各モードを選択し、モードと周波数を表示します。

IMG_2820.JPG  IMG_2819.JPG
JT65を選択           FT4を選択

この内容で試作したのが、Pocke MDXです。
MDXとは、Multiband Digitalmode Xceiver の略です。

基板は、1月に発注し出来上がっていたのですが、ハムシンポの準備・他で今まで放置された状態でしたが、やっとソフトを改造してなんとかQSOできるレベルになりました。
マイコンモジュールは、同じXiao RP2040でもよかったのですが、ピン数が少なすぎるので、同じRP2040を使用して少しだけ大きいけれど出力されているポート数が9ポート多い RP2040 Zeroというものを使用しました。(現状ポートは余っていますが)

IMG_2826.JPG
左:Xiao RP2040  右:RP2040 Zero

現時点の回路図は以下の通りです。

Pocke MDX 20230329.BMP

大元がシンプルな設計なので、表示、プラグインバンドモジュールを追加してもシンプルな回路構成です。

ここまでの状態で、7MHzバンドモジュール でPCに接続、WSJT-XでOnAirしてみました。
USBからの電源供給で約0.2W 7エリアや9エリアとQSOできました。
CQ局を呼んだのですが、0.2WだとQSOはできますが、呼んだらすべて返信があるかというと打率3割くらいでしょうか!
外部12V電源を供給して出力約1W 比較的呼んだ局からは返信があります。打率8割くらい!
QSO終了後、別の局からも何度か呼ばれQSOできました。
PSKRを見る限り、全国に飛んでいるようです。
こうしたシンプルでQRPなリグでも、自作したものでQSOが可能になるというのは非常に楽しいものです。

残念ながら、これで完成ではありません。
まだまだ課題が残っています。
@ パワーが最初の想定より低い。(最初の試作はUSBで0.5W、12Vで2.5W 7MHz)
A 他バンドでの実力(これからテスト)
B 表示器からのノイズ(デコードへの影響はないですが)
※気にしていたDC方式での局発の漏れは、規制値をクリアしてました。

以上、現時点までの試作状況です。

<謝辞>
素晴らしいUSBデジタルオーディオ伝送方式を開発していただき、オープンソースにしていただいた
JE1RAV OM殿に心より御礼申し上げます。
オープニング画面に謝辞を入れました。

IMG_2833.JPG

※ソフトウェアに関しては、現時点未完成のため公開しませんが、ルールに基づき、将来的には、このサイトにて公開、または要望された方に公開してゆくつもりです。








posted by ja6irk at 19:51| Comment(2) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年03月04日

Pocke VDP バラツキ測定

短縮コイル入替型のマルチバンドV型ダイポールアンテナの製作バラツキを測定してみました。
台数は5台です。
コイルは、7MHz用と21MHz用で測定しました。
結果は、下表です。(クリックするときれいに見えます)
5台バラツキ.png

全長:最大の長さの時 -3cm:先端を3cm縮めた時 -5cm:先端を5cm縮めた時
各ユニット、バンドでの周波数はVSWRが最低となった周波数です。
各バンドの短縮コイルのインダクタンスも測定し、そのバラツキと、今回の測定のバラツキとは紐づけされており、ランダムな組み合わせでユニットを構成しましたが、コイルのインダクタンスを測定し、適当な範囲で製作すれば、実機におけるバラツキ範囲も抑えることができると感じました。
各バンドでのVSWRの周波数特性を測定しましたが、すべての保存し損ねていますが、残っていいるものを掲載します。

最初のプロト機のデータなどは、過去BLOG 
http://blog.toshnet.com/article/190131118.html
を参照ください。
前回測定も含め、各バンドにおける、周波数偏移 KHz/cm VSWR1.5以下の周波数範囲は、ほぼ再現できているのではと感じています。

NO2 7.000.jpg
No2 全長 7.000MHz

No2 7.048.jpg
No2 -3cm 7.048MHz

No2 7.120.jpg
No2 -5cm 7.120MHz

No2 20.845.jpg
No2 全長 20.845MHz

No2 20.980.jpg
No2 -3cm 20.980MHz(-2cm?)

No2 21.220.jpg
No2 -5cm 21.220MHz

No3 7.020.jpg
No3 -3cm 7.020MHz

No3 7.072.jpg
No3 -5cm 7.072MHz

No3 21.040.jpg
No3 -3cm 21.040MHz

No4 6.948.jpg
NO4 全長 6.948MHz

No4 7.068.jpg
No4 -5cm 7.068MHz

No4 20.830.jpg
No4 全長 20.830MHz

No4 21.040.jpg
No4 -3cm 21.040MHz

No4 21.205.jpg
No4 -5cm 21.205MHz

No6 6.952.jpg
No6 全長 6.952MHz

No6 7.024.jpg
No6 -3cm 7.024MHz

No6 20.860.jpg
No6 全長 20.860MHz

No6 21.085.jpg
No6 -3cm 21.065MHz

No6 21.250.jpg
No6 -5cm 21.250MHz

No8 6.948.jpg
No8 全長 6.948MHz

No8 7.020.bmp
No8 -3cm 7.020MHz

No8 7.072.jpg
No8 -5cm 7.072MHz

No8 20.875.jpg
No8 全長 20.875MHz

No8 21.130.jpg
No8 -3cm 21.130MHz(21.090MHz辺り?)


posted by ja6irk at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年02月20日

OLEDの消費電流 Pocke Keyer D

IMG_2683.JPG

FRISKサイズの小型キーヤーを作ってからだいぶ時間が経ちました。
K3NG Keyerソフトを搭載してからも2年ほどが経過し、更に多くの方にも使っていただておりとてもうれしく思っております。
しかし、そろそろ次は?というのもあり、K3NG Keyerの機能のひとつである表示機能の追加を検討してみました。
と言っても、FRISKサイズというコンセプトをどう維持するかが課題であり、このサイズに収まる表示器があるのか?というのもありましたが、以前から使っているOLEDも色々なバリエーションが製品化され、0.91"128x32の小型のものがあることがわかり入手してみました。
現行のFRISKサイズキーヤーである Pocke KeyerUの上に重ねてどう搭載するか検討し、電池を現行のCR2032コイン電池をやめて、基板の下側に搭載すれば、OLEDが載りそうに思えたので、早速基板を書いてエッチングして実験してみました。(片面基板です)
今回は、マイコンも表側に搭載し、その上にOLEDを取り付ける構造としました。

IMG_2653.jpg

これで何とか、FRISKフットプリントサイズで回路は入ることが分かったのですが、次の課題は電池です。
表示をつけてこれまでのようにコイン電池で持つとは思えませんし、とは言え、あまり厚くはしたくないのですが、適当な電池がありません。
最初、単4型を考えて作ってみたのですが、電池部分だけで厚さが15mm以上となり本体より厚くなります。

IMG_2702.JPG

そこで充電可能なリチウムポリマー電池の搭載を検討しました。当然、充電回路も搭載します。
検討の結果は、電池部分の厚みは7mm程度まで薄くでき、トータルでも20mm程度になりました(ボタンなど突起物除く)。
充電基板も搭載し、充電も直接外部からコネクタに差し込める構造としました。

IMG_2701.JPG

そして本題の、電池の持ちです。
表示をつけたことにより、どのくらい電流が増え、搭載した電池でどのくらい持つのか?
これは実用性に大きく影響します.
そこでまず連続動作でどのくらい持つのか試してみました。
メモリーの自動リピートでのテストです。
手持ち2種類の電池で確認しました。

結果:@ 約24時間(表示はないが、購入の時800mAhと説明)
   A 約40時間(600mAhと表示があり1個ずつ個装)

次に消費電流の測定です。
まず、OLEDを接続していない状態です。

IMG_2696.JPG
約7mA流れています。無操作の状態です。

次に、OLEDを接続し、何も表示しない状態です。

IMG_2688.JPG   IMG_2689.JPG
約11mA流れています。

次は、2行のうち上段だけ表示した状態です。

IMG_2690.JPG   IMG_2691.JPG
約16mAまで増えました。

最後は、2行全体に表示した状態です。
IMG_2693.JPG   IMG_2695.JPG
約20mAまで増えています。

今回の測定での驚きは、意外と流れているということです。
OLEDは、LCDより消費電流は少ないものだと勝手に思い込んでいました。
また、表示量によって電流値が変わるということです。
表示領域全部をベタ表示したら電流はもっと増えるのではないかと思います。
これまで0.96"や1.3"のOLEDを使用してきましたが、消費電流を測ったことがありませんでした。
その意味では、良かったと思っています。
改めて検索してみると、テレビでも液晶より有機ELの方が消費電力が大きいと報告されています。

これらの結果をもとに、例えば10時間/日 運用するとしたら、電池@の場合2回に一回、リスクケアをすれば毎回充電ということになります。
電池Aの場合でも、2回に一回ということになるでしょう!
10時間運用でも実際にパドル操作などしている時間はもっと少ないわけですが、表示があるということで常時20mA近い電流が流れていて電池寿命的には変わりません。
もう少し持ってくれないと実用的には厳しいと思われます。
そこで、Pocke KeyerUで採用したスリープモードを追加してみました。
しかし、マイコンはこれでいいのですが、OLEDについては色々調べてみて有りそうなのですが、スリープモード的な機能(Arduino)を見つけることはできませんでした。
そこで、OLEDの電源をスリープモード時にハード的にオフするようにしました。
パドル操作で、マイコンがオン動作に戻った時に同時にOLED電源オンするようにしました。
しかし、マイコンは動作開始するのですが、OLEDの表示が戻りません。電流はOLEDの表示のない時の値になっています。OLEDの初期化とかいろいろやってみましたがダメでしたが、結果的には再表示できるようになりました。
スリープモード時の電流値は、僅か0.4mAです。(電流値が小さいので正しく測れているかは?です)

IMG_2686.JPG
Pocke KeyerUと同様に10分間無操作の場合スリープモードに入るように設定すれば、10時間の運用でも消費電流は抑えることができ、実用的な使用時間になるのではと思っています。
立ち上がりはこれまで同様、スリープ中はメモリボタン等が機能しないだけで、パドル操作ではスリープしていたことを感じさせないスピードで復帰します。
この対応で実際の運用時にどのくらい持つのかは、実使用してみないとわからないですが、実用的な範囲に入るのではないかと思っています。
(しかし、スリープモード時の電流が0.4mAでは、使用しないときは電源オフしないと仮に400mAhの電池で無操作でも理屈上1000時間で枯渇します)

以上、備忘録です。












posted by ja6irk at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年01月22日

Pocke VDPの試作!

IMG_2528.JPG

昨年11月、12月頃に短縮コイル入替型のV型ダイポールの試作をしていました。
ベランダや、移動運用でよく使用されるアンテナは垂直型が多いですが、ラジアルやアースの取り方で性能は著しく変化し、調整の苦労もそれなりにあります。
これに対してダイポール型の場合アースの問題はだいぶクリヤされるのではないかと、収納時はコンパクトに、軽量で持ち運びにも便利なアンテナをと製作してみました。
7MHzだと相当な短縮率になるのですが、実際にQRP(5W)で使用してみても、7MHzで国内はほぼ問題なくQSOが可能でした。DXも近隣(中国、台湾)はOKでした。
21MHzではコンディションも手伝ってか、QRP(5W)で南米(アルゼンチン、ウルグアイ)とQSOできました。
いずれもFT8ですが。
この様子は、時々Twitterで呟いていたのですが、試作の内容を纏めないままになっていました。
アンテナでいつも大変お世話になっている JK1LSE OM殿にもテスト使用をお願いしたりしていたのですが、、当局が纏めるより先に LSE OM殿には、BLOGで試用レポートを上げてもらっていました。(是非ご参照ください)

http://honda.way-nifty.com/pocky/2022/12/post-8e12ac.html

当局的にもどこかに纏めたものがないと忘れてしまうので、遅ればせながら備忘録として纏めることにしました。

【目標仕様】
1.50MHz フルサイズ ダイポール(片側約1.5m)
2.HF帯は短縮コイルを入れ替えて各バンド対応(7〜28MHz)
3.エレメント先端部はロッドアンテナとしてバンド毎の
  微調整可能
4.分解時、A4サイズ以内で収納可能
5.マッチングユニットはバンド別プラグイン
6.軽量

短縮ホイップ型も考えましたが、ラジアルやアースなど設置環境でのバラつきを調整で補うことになり、比較的それらの影響の少ないダイポール型で作ることにしました。
とは言え、設置環境で共振点は移動し、7MHz等においては短縮率が大きいためSWR2以下の幅は狭くなり CW、デジタル、Phone等の運用モードによる共振周波数は簡単に調整できる必要があり、先端エレメント部のロッドアンテナ採用はこれに最適と判断しました。

【使用部品】
1.ロッドアンテナ:全長83cm 仕舞寸法10cm
2.手元エレメント:12φアルミパイプ 28cm 2本継
3.エレメントジョイント:VE14管塩ビ電線管
4.コイルボビン:7/10MHz VE16管、14〜28MHz VE14管
5.コイル線材:0.5mm ポリウレタン線
6.バラン材:FT50-43材(ソーター型)
7.エレメントジョイント構造物:3Dプリンタによる製作
8.重量:420g(7MHzコイル装着時実測)
9.耐入力:20Wmax(SSB時)FT8,CW時は10W以下を推奨

ジョイントとコイルボビンにVE管を使用したのは、一般的に使用される水道管用のVP管と比較し、肉厚が少し薄く軽くできるからです。材料はほぼ同じようです。

【ブロック別構造】
1.給電部
IMG_2534.JPG  IMG_2535.JPG
バラン内蔵           エレメントジョイント部

2.マッチングユニットプラグイン部
IMG_2536.JPG   IMG_2537.JPG
プラグイン端子面      プラグイン後

3.マストクランプ部
IMG_2538.JPG
10〜35φ程度のマストに固定可能

4.手元エレメント部
IMG_2541.JPG   IMG_2542.JPG
片側2本構成           エレメントジョイント部

5.給電部エレメント結合、ジョイント
IMG_2544.JPG   IMG_2543.JPG
給電部/エレメント結合      エレメント/エレメント結合

6.短縮コイル部
IMG_2545.JPG   IMG_2546.JPG
短縮コイル            短縮コイル結合部

7.先端ロッドアンテナエレメント部
IMG_2547.JPG   IMG_2548.JPG
先端エレメント          短縮コイルとの結合

8.片側エレメントセット(短縮の場合)
IMG_2551.JPG
給電部を除くエレメントセット 
(50MHzの場合は短縮コイルの代わりにエレメントジョイントを使用)

9.マッチングユニット
IMG_2334.JPG   IMG_2333.JPG
裏側              各バンド対応(一部兼用)

10.短縮コイル
IMG_2306.JPG   IMG_2307.JPG
カバー装着前           カバー装着後

【設置事例】
1.三脚設置
IMG_2527.JPG

2.ベランダ設置
IMG_2529.JPG   IMG_2530.JPG
塩ビ管の45度エルボを使用してベランダから突き出し設置
右は、ロッドアンテナエレメントのみ縮めた状態

【バンド帯域特性(VSWR)】
Pocke Antenna Analyzerでエレメント長調整後
各バンド写真下の値はSWR計での実測値

IMG_2319.JPG   
SWR1.5以下帯域幅 ±9KHz
SWR2以下帯域幅  ±17KHz
エレメント1cm当たりの周波数偏移量 25KHz

IMG_2318.JPG
SWR1.5以下帯域幅 ±14KHz
SWR2以下帯域幅  ±25KHz
エレメント1cm当たりの周波数偏移量 54KHz

IMG_2316.JPG   
SWR1.5以下帯域幅 ±20KHz
SWR2以下帯域幅  ±35KHz
エレメント1cm当たりの周波数偏移量 50KHz

IMG_2312.JPG
SWR1.5以下帯域幅 ±38KHz
SWR2以下帯域幅  ±75KHz
エレメント1cm当たりの周波数偏移量 60KHz

IMG_2315.JPG
SWR1.5以下帯域幅 ±60KHz
SWR2以下帯域幅  ±105KHz
エレメント1cm当たりの周波数偏移量 90KHz

IMG_2314.JPG
SWR1.5以下帯域幅 ±60KHz
SWR2以下帯域幅  未測定
エレメント1cm当たりの周波数偏移量 80KHz

IMG_2313.JPG
SWR1.5以下帯域幅 ±65KHz
SWR2以下帯域幅  ±125KHz
エレメント1cm当たりの周波数偏移量 109KHz

※50MHzは手元にデータが残っていませんでした。フルサイズなので当然ながらバンド幅は広い。
 JK1LSE OMの測定で、紹介されています。
※エレメント1cm当たりの周波数偏移量データにバンド間で矛盾を感じるところもありますが、測定当時のデータをそのまま記載。マクロで参照すれば問題はないかと思います。

【失敗談】
短縮型ですから、短縮した分投下したエネルギーはコイルで熱となって消費されます。
このコイルでどこまで持つか、50Wを連続で投入していたら、見る見るうちにSWRが悪化していき、ベランダに出てみたら、コイルが写真のような有様です。
20Wでもほんのり暖かくなります。(よって推奨は10W以下)
コイルボビンにファイバー製など高温に強い材質で軽量のものがあればよいのですが、コストパフォーマンスから現状のVE管となっています。

IMG_2288.JPG

【3.5MHz対応】
3.5MHz対応は短縮率が大きすぎるのと耐入力に限界があるので現実的な使用には耐えられないだろうと思って考えていなかったのですが、Twitterで呟いたら、3.5MHz用のコイルは?という質問があり、とりあえず作ってみようかと思いコイルを巻いてみました。

IMG_2553.jpg
上の黒いのは7MHz用コイルです。
巻き数が非常に多く苦労しましたが、何とか共振でき、QRP(5W)での使用では国内はできないことはないといった印象でした。苦労の割には短縮し過ぎかな?!

【纏め】
結果として、ディスコンが正式に発表されたFT-818とかIC-705、また自作などのQRPリグなどでのQRP移動運用、ベランダでのスティルスアンテナとしてそれなりに使用できるアンテナが出来上がったかなと思っております。



posted by ja6irk at 17:50| Comment(2) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2023年01月04日

謹賀新年 2023

本年も宜しくお願いいたします。
徐々に活動開始してゆきます。
posted by ja6irk at 16:36| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2022年12月31日

2022年もありがとうございました。 1年の総括!

1年は早いものでもう年の瀬を迎えてしまいました。
前回の日記が9月だったことを考えるといったい何をしていたのか?と思えるほどです。
その中でも、毎月何かの実験や試作、頒布を続けてこられたのはご支援いただいている皆様のお蔭と感謝するばかりです。
特に2022年は、7月の関西ハムフェスティバル、8月のハムフェアと2019年以来となるイベントが再開され参加できたことは良かったな!感じております。
1年を振り返って、新しくトライできたこと、途中のもの、できなかったこと等を総括してみたいと思います。


【新しい頒布品】

1.Pocke Paddle mini 2022/2〜
  IMG_1293.JPG
  イベントでの参加記念品、
  マスコットとして製作、意外と実用的でした

2.Pocke TATOR Jr.  2022/6〜
  IMG_1393.JPG
  写真真中
  更に小型のminiも製作し短命に

3.Pocke DecoKeyer  2022/6〜
  IMG_1271.JPG
  K3NGキーヤーに表示をつけ更にCWデコード機能も
  名刺サイズの小型化も
  
4.Pocke IF817G    2022/7〜
  IMG_1376.JPG
  ディスコンも噂されるFT-817系対応
  移動運用時に対応してGPS搭載機も

5.Pocke TATOR mini  2022/8〜
  IMG_1394.JPG
  回転させるだけの機能に絞って小型化

6.Pocke ANT078    2022/8〜
  IMG_1626.JPG
  JK1LSE OMの支援を願ってやっとのことで完成

7.Pocke ANT24    2022/9〜
  IMG_1903.JPG
  430MHzに続き144MHz用も

御礼
 以前からの、PockeKeyer(K3NG Keyer搭載)、Pocke PaddleV、Pocke IF817Uは継続して多くの局長さんからご要望いただき頒布させていただきました。
 また海外からも多くのご要望をいただき、欧州、北米、アジアまで送付させていただきました。
 本当にありがとうございました。


【未だに頒布品にできてないもの】

1.Pocke ELETATOR(衛星追尾ローター:仰角付き)
  IMG_1939.JPG
  2年越しで未だ満足いかず未完成
  小型化はできたので2023年こそ

2.Pocke Antenna Analyzer(周波数拡張版)
  IMG_2432.JPG
  430MHzアンテナを作ったのでアナライザーも対応へと
  苦戦しており、進まず


【作ってみたもの】

1.Pocke SatDial
  IMG_0441.JPG
  衛星通信は忙しいので操作を簡単にと
  時々フリーズしてしまい、今一つ

2.クロスヤギウダアンテナ(衛星対応)
  IMG_1948.JPG
  2023年には、JK1LSE OMだより

3.FM TRX
  IMG_0842.JPG  IMG_0909.JPG
  QYT28の頒布で28/50 FMも面白そうだなと
  中華製ワンチップICメインで基板も製作
  受信感度が今一つで、未完成

4.ディスコーンアンテナ
  IMG_1559.JPG
  AirBand受信用に製作、430MHz 100mWで日光との交信も

5.Pocke VDP(マルチバンド対応コンパクト短縮V型ダイポール)
  IMG_2308.JPG IMG_2338.JPG
  移動運用対応でコイル交換型マルチバンド対応
  全長約3m、50MHzはフルサイズ
  収納時はA4サイズ以下にコンパクト化

6.コイル巻き線機
  IMG_2392.JPG
  コイル巻きが大変なので作ってみたら意外と良好

7.APRSコンパクトアダプタ
  IMG_2386.JPG
  使ってないハンディTRXの活用策にと
  今一デコード率が低くて検討継続中

8.FT8コンパクトTRX
  IMG_2423.JPG
  JE1RAV OM製作のソフトを活用させていただいた
  コンパクトなものができて面白そう


【OnAir関連】

1.6m AMロールコールへの参加
  IMG_2433.JPG IMG_1924.JPG
  ひょんなことで入手したRJX-601を使ってみて
  面白そうだったのでFT690も入手して、ロールコールにも参加
  2エレデルタループは強力です

2.自作機によるQRP FT8 OnAir
  IMG_2073.JPG
  2017年製作のダイレクトFSK方式を使って
  USBケーブル1本でスマホアプリ運用

3.QRPコンテストへの参加(自作機部門)
  IMG_2085.JPG
  高校の時のフィールドデイ以来のコンテスト参加
  自作機Pocke6でSSBとCWでそこそこのポイント確保


【参加イベント】

1.関西ハムフェスティバル
  IMG_1387.JPG
  やはりイベントは楽しい

2.ハムフェア
  IMG_1685.JPG
  沢山ご来場いただきありがとうございました
  良い写真がなかった


【2023年は!】

 ご要望をいただきながらいまだに未完成となっているPocke ELETATOR、Analyzerの完成と、JE1RAVさん製作のコンパクトFT8 TRXをヒントに、2017年製作のダイレクトFSK機をベースとしたFT8/CW兼用機をつくってみたいな〜!と思っています。
 頒布品は、ボチボチではありますが、部品の入手が可能な間は続けていきたいと思います。
 イベントは、3月19日の関西ハムシンポジウムの参加から始めたいな〜!と。
 相変わらず気が多いので、その時興味を抱くとそこに走る性格なのでまた1年たってみないと結果はわかりませんが!

 2023年もよろしくお願いいたします!




posted by ja6irk at 10:52| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2022年09月22日

144MHz 4エレヤギウダアンテナ

IMG_1829.JPG

軽いシンプルなヤギウダアンテナを構想してだいぶ時間が経ってしまいました。
プロト機を紹介してから約一年が経過していることに我ながら驚いている次第です。

http://blog.toshnet.com/article/189101335.html

このうち、430MHz 8エレについては、8月のハムフェアにて初お目見えさせていただき好評を得て即売となりました。
ご訪問いただいた数人の局長さんから、144MHz用はまだでないのか?という問い合わせもいただき、実は144MHz用は送付の梱包サイズが大きくなり、送料が高くなるので悩んでいるというお話もさせていただきました。
ハムフェア後、コラボさせていただいているJK1LSE OMとも相談し、何とか80サイズで送れる構造が実現でき、先行品が出来上がり、再現性の評価もできましたので紹介します。

まず、送付サイズを小さくする方法ですが、これまでエレメントは1本のアルミパイプで構成していたのを(シンプルだから)、今回はエレメントホルダー部でジョイントすることにより2分割することにしました。組立作業は増えますが、約1mのエレメントが約50cmと半分になります。
ブームも、1mものをそのまま使うことを前提にしていたのですが、すでに430MHz 8エレで2分割しており、ブームも50cmになっています。
エレメントを2分割にすることによって、組立作業が複雑にならないように、差し込んでネジを締めるだけの構造にし、作業性も簡単化しています。

IMG_1822.JPG

すべてのエレメントを2分割にすることによって、下の写真のように分解した状態で非常にコンパクトに纏まりました。
80サイズの梱包箱にすっぽり入ります。

IMG_1823.JPG  IMG_1826.JPG

重量も、実測306gと軽量に仕上がっています。(仕様重量は320g以下かな?)

IMG_1824.JPG   IMG_1825.JPG

肝心なのは、性能と再現性です。
今回作成した3台の先行品と、1年前に作ったプロトを今回設計に改造した先行試作品、そしていつものようにダイヤモンド製5エレを実測し、比較してみました。

<結論>
1.利得   先行品3台は同じ利得となり、再現性は高い
       ダイヤモンド製5エレと比較し、遜色のない利得が得られた(実測は+1dB)
2.パターン 3台の先行品は酷似し、再現性がある
3.VSWR   全帯域(2MHz)1.5以下はちょっと苦しい(片方で1.7程度)

<実測値>
パターンNo2.jpgパターンNo3.jpgパターンNo4.jpg
先行品3台の、パターン図とVSWR特性です。
パターン図はよく似ており、再現性は高いといえます。
VSWR帯域特性は、最下点でVSWR 1.0〜1.1 144MHz帯域内で、1.7以下に収まっています。
CW、SSB運用を主体にするか、衛星通信を主体にするかで、下にチューニングするか、上にチューニングするか悩むところではありますが、FMのメインチャンネルを最下点にしても通常運用は帯域内で問題ないでしょう!
無調整でのバラつきがこの3台での実測レベルだと思います。
5mm程度のラジエーターの長さの調整で、上か下かは調整の範囲です。
FB比は、15dB程度とちょっと苦しい値の結果だと思います。

パターンNo0.jpg   パターン ダイヤモンド5エレ.jpg
左は、昨年試作したものを今回設計に改造したものです。エレメントは2分割せずそのまま使っています。
右は、ダイヤモンド製5エレです。
パターン図は、測定結果を180度反転させてプロットしています。
測定レベルは、それぞれの測定結果で最大値を0dBに正規化して表示しています。
今回先行品3台、先行試作品の測定最大値は-1dB、ダイヤモンド製5エレは-2dBなので遜色のない利得が得られていることがわかります。
ダイヤモンド製のFB比はなぜかいつもよくないです。ビーム幅は少し狭くなっています。
(いずれの測定も方位角190度でディップが見られますが、測定システム上の問題があるようで無視)

Image-1.png
MMANAでの設計データです。
利得は、ダイヤモンド製との比較においてシミュレーション値より大、FB比は残念ながら小、ビーム幅は利得が高い分狭くなっているかな!?という印象です。
いずれにせよ、電波暗室での測定ではなく、色々な反射環境のある当局のオープンベランダでの測定であることを前提に結果を見ていただければと思います。

このような環境での評価において、再現性のある測定結果が得られ、送付サイズもリダクションできたので144MHz 4エレも時間はかかりましたが、ご希望の方には使っていただけるものができたかなと思っております。

IMG_1820.JPG   IMG_1821.JPG

IMG_1819.JPG

最後に、これらのヤギウダアンテナの設計監修、一部部品製作、性能測定確認は、JK1LSE OMとのコラボで実施させていただいており、感謝申し上げます。







posted by ja6irk at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2022年08月15日

430MHz8エレ ヤギウダ性能測定2

一応完成した430MHz 8エレ ヤギウダアンテナですが、実際に設置しての使用となるとその設置方法によって性能への影響が考えられます。
すべての設置方法を想定することは難しいのですが、一般的に考えられる方法を想定して、ここではVSWRへの影響がどうなるかを比較してみました。
(当然指向性パターンへの影響もあると想定されますが、VSWRへの影響を抑えれば影響は少ないだろうと判断しています)
今回は、10パターンを測定しました。写真の右側の数値が、
430.02MHz 432.98MHz 438.98MHz VSWRminiの時の周波数/VSWR です。

VSWRが極端に悪くなるケースはありませんでしたが、共振点の移動が見られるケースもあり、以下の推奨取付が好ましいと思われます。

結論:樹脂製水平ブームを使用してケーブルはブームから離すことを推奨
NGケース:金属ポールへの直接垂直取付は、共振点への影響を含め推奨されない
※ 樹脂製の水平ブームを使用した場合、メインのポールが金属であってもその影響は軽微である。
  水平ブームでの金属ポールとアンテナの距離は、今回約40cmで測定。
  金属製の水平ブームでの測定は実施しなかったので影響は不明。
  ポールに直接垂直取付をする場合、ポールは樹脂製を使用し、ケーブルはポールから離す方が良い。
  Aがこのケースですが、共振点が低い位置になっています。(2共振点の可能性もあり影響は不明)

@ ファイバーポール 直接垂直取付 ケーブルはポールに沿わせる
IMG_1625.JPG 1.15 1.35 1.25 430.18/1.15

A ファイバーポール 直接垂直取付 ケーブルはポールから離す
IMG_1626.JPG 1.2 1.1 1.45 430.14/1.1

B アルミポール 直接垂直取付 ケーブルはポールから離す
IMG_1627.JPG 1.1 1.45 1.3 430.02/1.1

C アルミポール 直接垂直取付 ケーブルはポールに沿わせる
IMG_1628.JPG 1.1 1.3 1.3 436.6/1.2
 
D アルミポール 直接水平取付 ケーブルはそのまま垂らす
IMG_1629.JPG 1.2 1.15 1.45 433.5/1.15

E アルミポール 直接水平取付 ケーブルはポールに沿わす
IMG_1630.JPG 1.2 1.15 1.45 433.2/1.15

F ファイバーポール 直接水平取付 ケーブルはポールに沿わす
IMG_1631.JPG 1.2 1.15 1.45 433.18/1.15

G アルミポール 水平ブーム使用垂直取付 ケーブルはブームから離す
IMG_1632.JPG 1.25 1.1 1.5 433.16/1.1

H アルミポール 水平ブーム使用垂直取付 ケーブルはブームに沿わす
IMG_1633.JPG 1.2 1.1 1.5 433.10/1.1

I ファイバーポール 水平ブーム使用垂直取付 ケーブルはブームから離す
IMG_1634.JPG 1.2 1.1 1.5 433.10/1.1


posted by ja6irk at 12:12| Comment(2) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2022年08月03日

430MHz 8エレ 八木宇田アンテナ完成!

IMG_0051.JPG

構想から試作品まで相当な時間が経過し、その試作品から更に10か月あまりが経過してやっと完成しました。
試作品の製作経過は以下のBLOGになります。

http://blog.toshnet.com/article/189101335.html

当局自身が気が多くすぐに色々なことをやりたくなってしまって、なかなか完結しないことに大きな要因があるのですが、このアンテナに関しては JK1LSE OMに設計・監修をお願いし、成果が得られました。
普通なら、そこから頒布に向けた準備が可能なのですが、これ以外の頒布品の対応も増えてきてなかなか準備が整わないまま、またしても時間が経過してしまいました。
と言っても放っておくわけにはいかないので JK1LSE OMにも相談し、設計・監修のみならず、主要部品の製作、性能確認も行っていただけることになり、やっと前進することになりました。
OM殿のサイトは、「木工 Pocky」さんなのですが、今回は木工ではないものの製作、性能確認までをお願いするので「Pocky工房」といったところでしょうか!?(ご本人の承諾は得ていません)
さて、本題に入って、今回は430MHz 8エレからスタートすることにし、材料を手配して数台(5台)を先行試作し、バラつきを含めて前回試作の性能が得られているのかの確認を実施しました。
性能といっても、メーカーではないので正確な性能を測定する環境はありません。
今回も、前回の試作で実施した、SWRの測定、最大限実施できる指向性パターンの測定メーカー製品と比較した相対利得の確認を、当局手元に送っていただいた4台(1台はOM殿の手元に原器として保管)について実施しました。
この4台のバラツキが大きくなく所望の性能範囲にあるならば、同じものを頒布することが可能になります。
結論、今回の4台についてはSWR、パターン図、相対利得ともにバラツキが非常に少なく、今後同じものを製作し頒布が可能と判断できました。

まず、VSWRです。測定は、6m RG-58Uケーブル+IC-705のSWR表示値です。
実際の運用に近い条件で、Rigから見たSWRとしてみました。(JK1LSE 測定)
SWR.jpg
クリックして拡大してみてください。
結果は、運用帯域においてほぼ1.0と十分な性能となっています。
当局の環境においても、5m RG-58U+IC-9700のSWR表示値においても同等の結果が得られました。

次に、パターン図です。測定は当局のマンションのオープンベランダにおいて、
送受信アンテナ間隔 8.5m、アンテナ高さ(ベランダ床面から)3.8mで実施しました。
送信Rig:IC-9700(5W) アンテナ:SG9500 
受信Rig(自作電界強度計(AD8307使用)) アンテナ:今回試作品
測定様子は、 http://blog.toshnet.com/article/189101335.html 参照ください。

IMG_1498.jpg IMG_1499.jpg
No1             No2

IMG_1500.jpg IMG_1501.jpg
No3             No4

パターン図は、No1〜No3が酷似しています。No4は若干違いますが、傾向は似ているといっていいでしょう!
メインロープの受信レベルは、いずれも0dBとなっており、FB比は、20dBが確保されています。
パターン図、ゲイン、FB比ともにバラツキは少ないといえると思います。

435_6ele特性.jpg
このパターン図は、前回試作時の設計データでMMANAによるものです。
実測は10度おきの測定のため、デイップとなるパターンは比較できませんが、サイドロープはシミュレーションより抑えられているように見えます。
今回の測定は、前回試作の時と違って、送受信アンテナの給電点高さを合わせたので、比較的正確なパターンが測定できたのではないかと思っております。

肝心の絶対ゲインですが、測定の手段がないため今回もダイヤモンド製10エレ(カタログゲイン:10.96dB)と比較してみました。

IMG_1502.jpg
メインロープが潰れたような形になっていますが、送信パワーを上げると10dB程度までは受信レベルが上がるので、サチっているわけではありません。
測定が1dBステップなので四捨五入の関係で±0.5dBの誤差はあるかと思います。
こちらは、左右対称なパターン図になっていますが、サイドロープのレベルは比較的高いです。メインロープは狭くなっているように見えます。
ゲイン比較ですが、同じ条件でメインロープの最大値が同じレベルで測定されていますので、ほぼ同じゲインであると想定されます。
MMANAのシミュレーション値では、約1dB低い(8エレと10エレの差)値になっていますが、ほぼ同等となりました。先の記述通り1dBステップの四捨五入の関係で±0.5dBの誤差があり得ますが、結果としては目標通りの値が得られたといえるでしょう。

IMG_1489.JPG
今回測定の8エレ 4台と 比較したダイヤモンド製10エレ

アンテナの自作を行う上で、最近ではMMANAを使用してシミュレーションをしてから作るというケースが多いとは思いますが、その結果として実測を行い、シミュレーションとの比較において確からしさの確認まで実施するケースは少ないかと思います。
前回試作で、実測を行い確からしさの確認までは行いましたが、今回、同じものを複数台製作し、バラつきまでを見てみて、同じものが製作できるところまでが確認できました。
次は製作ロットが違っても同じバラツキ範囲で作れるかを、測定してみたいと思います。

今回作った5台の内、保管分2台を除いた3台は、データ付きでハムフェアにおいて頒布させていただく予定です。ご興味のある方は、ブース C-49 AKCブースへおいでください。
ただし、当局は2日目(8月21日(日))のみとなりますので、ご注意ください。
詳細は、http://pocke.tech/sell/ をご覧ください。(これから順次情報アップします)

何とか頒布までたどり着けそうなところまで絶大なるご支援をいただきました JK1LSE OMには心より感謝いたします。





posted by ja6irk at 18:10| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2022年07月21日

PockeTATOR mini Ver1.0

IMG_1407.JPG

先日、回転動作のみに機能を絞った Pocke TATOR Jr.を開発し、初回頒布もさせていただきました。
これはこれで当初の目的は達成できたのですが、じっと眺めているともう少し小型化できるのではないかと思うようになり、重量的にも、直接マストに被せて簡単に固定できる構造としたことによって、初代 Pocke TATORU と比較すると200gほど重くなっており、もう少し軽くしたいなあ!という気持ちになってきました。
現在、構造の基本となる部分にはVP50という塩ビ管を使用していますが、モーターサイズからVP40管でも入れられるのではないかと思い、またまた検討を始めてみました。
回転力は落とさないように、使用するギアモーターは同じものを使用します。
結果として、VP40管を使用し、アルミポールの固定用に使用している異形ジョイントも50→25から、40→25と小型になり、結果的に200gほど軽くすることができました。
下の写真は。初代 Pocke TATORU、Pocke TATOR Jr. との比較です。かなりスリムになったことがわかります。

IMG_1393.JPG

マストへの取り付けは、Jr.と同じくマストの上から被せて、ネジで固定する方式です。

IMG_1402.JPG

名前は Pocke TATOR mini とすることにしました。
コントローラーは、Pocke TATOR Jr.と同じものが使用できます。

IMG_1406.JPG

モーターは、これまでと同じものを使用しているため、2kg 以下の小型アンテナなら回すことができます。
いつもと同じですが、ダイヤモンド製 144MHz 5エレ、430MHz 10エレを並べて回転させてみました。



アンテナの方向が視認できる、ベランダや移動運用などでは使えるのではないかと思います。
コントローラーは、本体の2端子に12V(9V電池でも可)を加えて、逆接すれば反転するので、好きな形のスイッチで作られてもいいかと思ってます。

またまたコロナが急激に増えてどうなるか予断を許さないですが、ハムフェアには何台か持ち込めればと考えています。
60サイズで送れるようにするには、もう少しコンパクトにする必要がありますが。



posted by ja6irk at 22:34| Comment(2) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2022年05月27日

Pocke TATOR Jr.

IMG_1087.bmp

簡易型小型ローテーターであるPocke TATORはおかげ様で沢山の局長さんにお使いいただいており、機能も単にアンテナを回転させる機能から、衛星追尾にも対応し、また、Mac Dopplerという衛星通信リグコントローラーに内蔵されたローテーター制御にも対応してきました。
衛星追尾の視点からは、仰角ローテーター機能もプロトまではできているものの未だに頒布できていない状況ではありますが、一方では、移動運用や、ベランダで視認できる位置でのアンテナ回転においては、回転角度の認識など必要なく、単純に回すことができればいいので、シンプルなものが欲しいというご要求もありました。
昨今の半導体不足の状況で、コントローラーに使用しているマイコンやモータードライバ等々(本体に使用しているギアモーターも同じ状況ですが)、価格は2倍、3倍に高騰し、調達も制限された中で、これまでも不定期、少量であったとは言え、今後作っていけるかどうかも心配になってきました。
勿論、部品が入手できる間は作っていこうと考えておりますが、目視で単純に右回転、左回転だけの機能であればマイコンやモータードライバーIC等は必要ありませんので、ご要望にも対応して、シンプルローテーターのプロトタイプを作ってみました。

IMG_1106.JPG

構造的には、基本はこれまでのPocke TATORと同じですが、マストへの取り付けは、単純にマストの上からかぶせて横の二つの蝶ネジを締めて終わりという方法です。
ドライブするギアモーターはこれまでと同じものを使用していますので、駆動できるアンテナサイズや重さなどは同じです。
回転角度表示などは必要ありませんので、本体はモーターのみでセンサーなどは搭載していません。
その分、スペースに余裕がありますので、使用するパイプサイズを小さくしました。
制御線もモーター用の2線のみなので、一般的にどこにでも売っているACケーブル(平行ビニル線)、スピーカーケーブルなどを使用することができます。
電流も12Vで150mAも流れないので、細いもので十分だと思います。インターフォンなどに使用されているものでも大丈夫でしょう。
ケーブルを接続するコネクターも、シンプルにスピーカー端子などに使用されているものを使いました。
押して線を入れるだけなので接続方法もシンプルです。
今回、回転コントローラーは、Pocke TATORの取説で説明しているシンプルコントローラーを使用して実験しました。

IMG_1082.bmp

変わり映えしませんが、ベランダの手すりに取り付けたBSアンテナ用のマストに、本体を載せて、いつも実験で回しているダイヤモンド製の144MHz 5エレ、430MHz 10エレを回転させています。



電源は、006P 9V電池を使用していますが、回転力はあるのでこれくらいなら何とか回すことができております。モーターは12V仕様で2.5rpm(負荷によりスピードは変わります)のものです。IMG_1087.bmp   IMG_1088.JPG 

名前は、Pocke TATORのシンプル版なので Pocke TATOR Jr.としました。

posted by ja6irk at 16:47| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew