2022年04月24日

Pocke TATOR 機能追加・性能改善

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長文です。備忘録として投稿します。
最初にPocke TATORの検討を始めたのがいつ頃だったのか忘れてしまって、このBLOGを調べてみたら2020年8月でした。
自分用に検討を始めたのですが、プロト2、プロト3、プロトファイナルと紹介をしていたら、頒布のご要望が出てきて、頒布を開始したのがその年の12月でした。

http://blog.toshnet.com/article/187852481.html
http://blog.toshnet.com/article/188177319.html

約一年半が経過して、当初は430MHzや1.2GHzの軽量ヤギウダアンテナを回すのが目的でしたが、屋根裏での設置事例や、衛星通信(145MHz/435MHz)に使用されたり、ついには衛星通信の自動追尾への要求も出てきたり、衛星やるなら仰角も動かしたいという要望も出てきたりと、それなりにそれぞれが興味深く、対応を検討してきました。衛星の自動追尾は途中からソフト対応しました。

http://blog.toshnet.com/article/188441950.html
http://blog.toshnet.com/article/189143723.html

一方、何か新しいことをやると必ず課題や問題点が出てきます。都度、検討や対策をしてきましたが、なかなか収束せず、時間ばかりが経過してきていました。
そうした中で、何とかあらかたの対応ができたのでバージョンUとして展開することにしました。

まず、課題・問題点を整理します。
(1) アンテナが軽量(1Kg以下)でも、回転角度がズレる。
(2) 衛星自動追尾では、数十度のズレが発生することがある。
(3) モーター軸とアンテナポールのジョイントが3Dプリンタによる樹脂で強度が心配。
(4) 内蔵電池が006P型のため、衛星追尾などでは持たない。
(5) 衛星通信は色々忙しく、操作手順を単純化したい。
(6) マイコンボードやモーター等、価格、輸送費が大幅アップ。

今回の機能アップ・性能改善(改悪も含む)は、
基本は、角度ズレ対策がメインで一番大きな悩みで時間がかかりました。
(1) 回転角度ズレ対策として、基準角度検出スイッチ追加。(ズレても90度おきに補正)
(2) アンテナのイナーシャによるズレ防止のための回転制動機能追加。
(3) モーター軸とアンテナポールジョイントを金属製に変更。
(4) 衛星が可視範囲に入る前に、追尾の予約、AOS in時に自動追尾開始機能追加。
(5) 電池内蔵は無しに。(ケースは薄くなりました)
(6) 少し価格アップしました。(マイコンボードがなくなり次第再アップ?!)

問題・課題の考察と検討経過
一番の悩みは回転角度ズレで、アンテナを載せず本体のみであれば、正確に指定角度まで回転し、ゼロ度に戻せば、正確に戻ってくれます。
小型の軽量なアンテナでも、うまく動いてました。
しかし、430MHzの10エレ(1kgくらい)で衛星追尾するとズレるという報告をいただいてました。
しかも数十度ズレていることがあると。
自動追尾でなく、オートモードで、例えば30度とか50度回した時には、大きくずれていることはないとも。
衛星自動追尾は、2度ずつ回転するので、追尾が終わった時点でズレが累積しているのではないかというコメントもいただきました。
そこでイナーシャに相当するものとして2kGの鉄アレイの重りをブーム(50cm程度:室内での検証のため)の両サイドに取り付けて、2度ずつ回転させズレの発生状況を確認しました。確かにズレますが、数十度もズレることはありません。
一応対策として、回転角度が指定になった時にブレーキをかける、一瞬逆転させるなどの処理を入れてみました。効果はありましたが、逆回転は、イナーシャの少ない状態だと逆に少しづつ戻ってしまい回転角度が足らなくなるという弊害もありました。
ブレーキは効果がありそうなので、それで様子を見ていました。こちらではそれなりにうまく動いていたのですが、現場ではやはりズレるとのことでした。
ズレている様子をビデオに撮って送ってもらうと、回転を止めたときに反動で戻っていて、またその反動で回転方向、逆方向に振動しながら停止している様子が見れました。
ギアモーターにはバックラッシュがあるので、その分の回転ブレがあります。
これがイナーシャによるブレによって倍加されているのではないかと想定できました。
エンコーダーで回転を検出しているのですが、風などによるバックラッシュの分は、回転方向が分からないため誤検出となるので、停止後は検出を停止しています。
この現象は、回転中に意図的に手でアンテナポールを左右に回すとズレが発生し確認することができます。
しかし、鉄アレイの重りでテストした時は大丈夫だったのに何が違うのか?ということですが、ブーム長が1mを超え,1.5mほどになると意外と回転イナーシャが大きそうだと思いました。
試しに、50MHzの3エレのデルタループ(自作、重量は1kg以下)を使って衛星追尾してみました。
確かにズレます。ブーム長は2mあり、重量は軽いのですが、空間容積はかなりあります。
回転停止するときに振動しています。まさに原因はこれであることが分かり、こちらではこのアンテナで効果のある対策をすればOKだと判断しました。
モーターに負荷はかかるけれど、回転を抑えるように制動すれば振動が抑えられ、ズレがなくなるという報告もいただきました。
そこで、Pocke TATORに適用できる構造を検討しました。
出来上がったのが、写真のような構造です。

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本体の天面を5mmのスポンジで、アンテナポールに取り付けた抑えで押付ける構造です。
この構造であれば、これまでのものに改造なく追加できます。
50MHz 3エレデルタループでテストしてみると効果は上々で、繰り返しの追尾テストでも、停止時の振動は抑えられ、ズレはほとんどありません。これが回転振動対策です。

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スポンジが経時的にへこんで効果が薄れても、抑えなおせば効果を維持できます。

次は、ズレたときの補正方法です。
屋根裏設置では、ズレていても時々覗かないとわかりませんし、(カメラを導入していただいているケースもあります)面倒な作業です。
よくダイヤルで使うロータリーエンコーダーを搭載して回転方向も検出する方法とか、VRを使用して回転角をアナログ値で検出する方法などを考えましたが、前者は制御線が増えるのと、コントローラーの基板も変更が必要になります。後者は市販のローテーターで採用されている方法で、最初のプロト1がこの方法でしたが間違って余計に回転させてしまうとVRを破壊してしまうので止めました。
後になって衛星追尾を検討した時、殆どがこのVRの電圧値を使って追尾制御されておりこれでもよかったかな!と思ったりもしましたが。
現在のエンコーダースリットによるパルスカウント方式は、制御線が1本で済むのと、いくらでも回転でき(同軸ケーブルがあるので限界はありますが)、設置の時、北ゼロ度を向けた方向を北ゼロ度と設定できるので楽です。結果として、衛星追尾時に北ゼロ度を通過する衛星パスの時も±180度まで反転することなく衛星追尾が可能になりました。
このメリットを活かしながらの対策として、決まった角度(基準角度)にスイッチを置いてそこを通過した時の角度がマイコンの認識とあっているかどうかを確認して、違っていれば補正する方法を考えました。
問題は制御線の増加です。増やしたくありません。
そこでいただいたアイデアが、アナログ値検出です。パルスを送っている線に、スイッチが入った時にパルス高を変えて、この値を読むことでパルスをカウントしながらスイッチを検出することができます。
制御線は増えずこれまで通りです。運がいいことに、コントローラー側もこれまでの経緯で、このパルスカウントの線は、アナログポートと、割り込みポートの両方につながってました。
コントローラー側のハードの変更は一切ありません。

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本体側のスイッチの取り付けも、検討の経過がありますが、結果としてそれまでの経緯で空いていた穴を流用して位置決めして取り付ける構造にできました。これによって、これまでの本体に追加の穴あけ加工などをせずにスイッチを取り付けることができました。


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最初は、スイッチを押す突起構造は追加部品としたのですが、次の金属ジョイントを使用するためにエンコーダースリットプレートの設計を変更したので、スイッチを押す突起構造と一体化しました。

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基準角度スイッチは、360度で一か所であるのですが、それだと、衛星追尾の時に必ずしもそのスイッチを通過するパスとは限らないので、補正が限られるというコメントもあり、90度ごとに360度で4回角度補正できるようにソフトを合わせて対応しました。これでかなりの確率で衛星パスでの補正が可能になりました。

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基準角度の決定方法ですが、これまでは北ゼロ度にしたい方向で、ボタンを押して設定しましたが、今回は操作方法は同じで、北ゼロ度にしたい方向でボタンを押すと、アンテナは自動回転を始め、基準角度スイッチまで回転します。そのあと、北ゼロ度まで自動的に戻ります。
これによって、北ゼロ度に設定した方向が基準角度スイッチと何度の角度かを認識して記憶します。
よって、このスイッチの角度を通過するたびに、記憶した角度と違いがあれば補正をするという方式です。
最終的にスイッチを押す突起は90度ごとに4か所作り、90度ごとに補正ができる構造としました。
具体的なソフトでは、いくつかの判断基準の幅を作っています。

その次の対策は、モーター軸とアンテナポールを接続するジョイントの金属化です。
これまでは3Dプリンタで製作した樹脂製でした。これで問題は殆どなかったのですが、移動運用で本体を取り付けたマストごと転倒してしまいこのジョイントが破損したケースがありました。
また、重量の大きいアンテナ搭載で大風に何度も吹き付けられ軸を固定するネジが馬鹿になってしまうケースもありました。
特異ではありますが信頼度は上げておきたいと思っていて、いろいろ思案していましたが、軸穴を空ける作業が手作業では精度が出ないので棚上げになっていました。
そうした中で、6mmのネジ穴が元々あいている高ナットが使えそうだと思い試作をやってみたら、6mmのネジ穴を6mmのドリルで開けることによってセンターが取れ、モーター軸にピッタリ嵌まることが確認できました。
モーター軸、アルミのアンテナポールを固定する横ネジの加工は必要ですが、ボール盤とタップで何とか加工可能でした。

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これまでは、電子工作と3Dプリントした樹脂の加工がメインでしたが、ついに鉄という金属加工までやることになり、いい意味では幅が広がりました。悪い意味では、切削油をかけてのボール盤作業となり、室内がついに金属加工作業場となってしまいました。
しかし、これで懸案のジョイントも解決しました。

次は、衛星追尾スタートの方法です。当局も、初心者ながら衛星通信をやりましたが、パスは5分から20分と短く、ループテストで送受信周波数合わせ、実際にはドップラー効果による周波数変動への対応など結構忙しいです。
アンテナの追尾はスタートしてしまえば自動になるので便利なのですが、衛星が視野範囲に入る前にやることが多くて衛星の自動追尾スタートを忘れてしまうことも多々ありました。
そこで自動追尾したい衛星を決めたら、視野範囲に入る前でもスタートボタンを押すことによって、その時点での衛星の方向に自動回転し、そのあと待機、その衛星が視野範囲に入った時点で自動追尾スタートする機能をソフトに入れ込みました。
勿論、衛星が範囲から外れたときには追尾も自動停止します。
このソフトの検証は、それに対応した衛星パスを見つけてのテストで結構時間がかかりました。
例えば、北ゼロ度通過前に待機した時、スタートが通過後だった時どういう挙動になるのか?
追尾中にほかの衛星に切り替えたらどうなるか? 待機中に切り替えたらとか!
漏れがあるかもしれませんが、一応それなりに動いているようです。

電池内蔵の件は、アンテナを回すモーターを回していますからそれほど持たないのはわかっていましたが、手動で動かす分には使いではあるかと!内蔵できるようにしていました。
しかし、衛星追尾となるとずっと動いていますのでまったく持ちません。
電池の場合もDCジャック端子接続で対応はできますし、今回外しました。
これによりケースの高さ方向は薄くなりスマートになっています。

最後に、製作コストですが、ギアモーターを始め主要部品は中国から調達しています。
理由は、こうした部品は中国が世界的に主力供給元となっており、価格も安いからです。
それによって低価格で作れていました。
しかし、最近では、中国調達よりAMAZONの在庫品が安いという逆転現象まで出てきています。
理由は色々あるのでしょうが、コロナの要因も一つ、半導体の世界的な供給不足は社会問題になっています。それに加え、ウクライナ問題、大幅な円安。原油高、中国調達の輸送コストも上がっています。
使用しているマイコンボードに至っては、3倍以上、調達することも危うい状況です。
マイコンを変えるとなるとソフトの書き直し、基板の変更など手間と時間とリスクを伴います。
現時点での手持ちマイコンボードの数も数えるほどですので、なくなり次第コストアップもやむを得ないかと考えてます。基板変更もありそうなので悩みは多いです。
今回は、モーターコスト、送料などのコストアップを反映せざるを得ませんでした。
すみません。

仰角対応の要望もあり、プロトもいくつか作って動作はしていますが、上記悩みの対応でその後進んでいないのが現状です。

http://blog.toshnet.com/article/189143723.html

実働で動いているのは2台のみです。
懸案の課題も対応が見えましたので、仰角付きもこの後進めたいと思います。

最後に、種々テスト、ご提案をいただきました、JK1LSE OM殿に深謝いたします。










posted by ja6irk at 11:12| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2022年01月28日

145/435 クロスヤギウダ性能評価

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昨年、JK1LSE OM殿の設計監修にて145 4エレ、435 8エレのヤギウダアンテナを作成し、その性能評価を行い、実際には、Pocke ELETATOR(仰角付きローテーター)の試作品に搭載して初心者ながら衛星通信を楽しんでおりました。

http://blog.toshnet.com/article/189101335.html
http://blog.toshnet.com/article/189143723.html

そうした中で、Pocke TATOR(方向角のみ)にクロスヤギウダアンテナを、仰角15度〜20度に固定して搭載して楽しんでおられる方もいらっしゃり(JK1LSE OMも屋根裏設置は同じ設定)、前回も4エレ、8エレで実験はしたものの、実際の設置には1mというブーム長の制限で設置しにくいという問題もあったので、1mブーム長の制約の中で設置しやすい、かつ軽量なクロスヤギウダアンテナを作ってみることにしました。
今回も設計監修は、JK1LSE OMにお願いしました。

結論から言うと、設計値としては、145 3エレは前回の4エレよりも若干(約1dB弱 利得アップ)良くなり、435 6エレは前回の8エレとほぼ同等の性能が得られました。
下図上段が今回の145 3エレ、435 6エレのシミュレーション値、下段が前回の145 4エレ、435 8エレのシミュレーション値です。

145_3ele特性.jpg   435_6ele特性.jpg

MMANA144.jpg   MMANA433.jpg

前回の評価では、シミュレーション値との比較において利得はほぼ同等、パターン図は測定環境の影響もありながら傾向は取れていたのかな?というのが結論でした。
今回も同様な結果が得られているであろうとの期待をしながら、実際にどのような性能が得られたのか、前回同様にパターンと利得の相対比較(ダイヤモンド製5エレ、10エレ)を行ってみました。

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測定の様子。

下図は左が今回の145 3エレ、右がダイヤモンド製5エレです。
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なんと、今回はダイヤモンド製5エレとの比較で2dBの利得アップとなっています。
(パターン図は0dBで正規化)
前回は、ほぼ同じ性能値(シミュレーション値とカタログ値)で同じ相対結果でしたが、今回シミュレーション値約1dBアップに対して2dB良い結果となりました。(つまり4エレより良い)
パターン図ですが、今回はFB比がかなり悪くなっています。特にダイヤモンド製は4dBしか取れていません。(前回も10dB程度ではありましたが)
今回製作の3エレも10dBと前回の約20dBに対して悪化しています。
この要因として考えられるのは、マストの影響です。前回は、マストの影響を考慮してマストからブームを張り出して、そこにアンテナを固定測定したのですが、実際の仕様を考えマストにほぼ直結する形で固定して測定しました。おそらくこの影響が出ているものと思われます。
(実際には、145MHzは水平にして使用するので本当は水平偏波で測定すべだったかもしれません)

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次の図は、435MHzです。こちらは、ダイヤモンド製と同じ利得となっています。
前回の比較では、8エレが約-1dBでしたので、6エレの方が1dBアップしたことになります。
パターン図は前回と同様の傾向が得られたかなと思います。435はエレメントが短く、マストにかぶらないので影響が出にくかったのではないかと思っています。

今回の測定は、ダイヤモンド製はそれぞれ独立した状態、自作の方はクロスに実装した状態で145・435で水平垂直を設置しなおして測定しました(測定はどちらも垂直)。
理由は、クロスした状態での互いの影響を加味した性能を見たかったからです。

結論として、前回の4エレ(145)、8エレ(435)に対して、今回は3エレ(145)で2dBアップ、6エレ(435)で1dBアップの性能となりました。
重量も、マストクランプ(15度/20度傾斜付き)を含めて、実測350gときわめて軽量に作ることができました。
めでたしめでたしです。
当局の環境における測定もほぼ再現性が取れているかなと!実感することもできました。
4エレ、8エレより、3エレ、6エレの方が良い利得となった結果については、ブーム長1mという制約の中での設計が難しかったということではないかと感じております。
それぞれ単独での性能は、測定しませんでしたが、前回の結果からほぼ同等であると思っております。

実際の衛星通信での使用においても、仰角固定であることから天頂通過時は厳しいものがありますが、概ね快調に動作してくれているかなと感じております。

posted by ja6irk at 14:29| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2022年01月07日

Pocke DecoKeyer完成!

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年末にFRISKサイズのキーヤーPocke KeyerUにLCD表示ををつけ、結果的に外部マイコンも付加してCW解読機能も搭載した実験を行いましたが、注文していた基板、その他の部品も到着し、いつもの3Dプリンタによるケースも製作して、一応 CW解読機能付きK3NGソフト搭載キーヤーが形になりました。
名前は、デコーダー付きキーヤーと言うことで、
Pocke DecoKeyer にしました。

実験途中の様子は以下の記事です。

http://blog.toshnet.com/article/189219626.html

キーヤーの基本機能としては、Pocke KeyerUと同じでK3NGキーヤーがベースですが、大きく変わったのは、

@ Goertzelアルゴリズムによる OH1JHM OM作成の
  解読ソフトを搭載
A LCD表示器を搭載
(CW解読のみならずK3NGキーヤー操作での機能表示を含む)
B キーヤー出力は、2系統搭載(いずれかの選択が可能)
C キーヤー出力、CW解読のための音声入力部は接続リグとの
  アースを分離絶縁
D CW解読用にマイクも搭載
 (ミニジャック挿入で外部入力に切替)
E スラント型ケースでLCDの視認性、ボタンの操作性をアップ
 (苦肉の構造ですが)
F スリープ機能は非搭載
 (これはデグレードです)

大きさもFRISKサイズのPocke KeyerUとの比較においてもコンパクトに仕上がったかな?!と思っています。

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プログラムメモリー量の関係で、スリープ機能が入らなかったのでが残念ですが、その分電池は単4型を搭載するようにしたので少しは持つかと思っています。消費電流は、約10mA〜12mAですので消し忘れは禁物です。
一応消し忘れ防止用に、電源ON時のLED表示も付けました。
(これも余計な電流を消費しますが)
現在、電源ONしっぱなしで何日(何時間!)持つのかテスト中です。
CW解読機能は、先日の記事にも書きましたが、完璧はないです。
しかし、PCでのタイプCWやエレキーでの信号はノイズの中でも比較的的確にデコードできています。
バグキーとか、縦振電鍵のような長短点差の大きいもの、揺らぎのある信号はとたんにデコード率が下がるようです。
人間の耳では、解読できるのですがね!(当局の耳より優秀ですが)
キーヤーのおまけとして補助的についていると思えば、いいのではないかと思いますし、送信の練習用には最適ではないかと思います。
関西から関東に出てきて約9年が経過し(一次2年間の大阪単身も含む)、タイミング的にデジタルが流行りだし、ほとんどがデジタルモードでの運用に変わってしまい、CWの運用が殆どなくなって受信力が大幅に低下してしまっておりますが、これを機にまたCW運用に少しは励もうかと考えております。

素晴らしいキーヤーソフトを開発された、K3NG OM そして解読ソフトを開発された OH1JHM OMに感謝申し上げます。

※ と、記事を書いてるうちに電池が消耗しました。つけっぱなしで時々出力して、約32時間でした。
 使用した電池は、USBで充電できる単四型1.5Vのリチウムイオン電池です。元がおそらく3.7Vからの降圧ですから、消耗までずっと3Vを維持してくれますが、消耗すると突然電圧が下がる仕様です。
 この電池の仕様の詳細は別として、容量は550mWhとなっていますので、1.5Vだと約360mAh、12mAの消費だと計算上は30.5時間ということになりほぼ電池の持つ仕様通りの寿命と言うことになります。
 この時間を長いと考えるか短いと考えるかですが、当局的にはこんなものかと思っております。
 アルカリ電池だともう少し容量の大きいものもあるようですが、初期電圧に対して、使い始めると急激に電圧が下がるようなので、回路的に定電圧化しないで使用していて、LCDのコントラストは早い時間に悪くなるのではないかと危惧しています。
 そこで最近見つけたUSBで充電できる単4型のリチウムイオン電池を使ってみました。
 消耗したと気づいた2時間ほど前までは、表示のコントラストに問題がなく3Vは維持していました。コントラストがなくなって気づいたのですが、その時の電圧は2.6Vくらいでした。
 1本約550円と高いのですが。仕様上は1200回くらいまで充電できるとあり、半分だとしても1本1円相当になるので結果的にはとても安いかと!勝手に考えています。

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こんな感じで充電します。通常のUSB電源が使えるのとType-CのUSBケーブルが使えるのが便利です。
蛇足でした。

posted by ja6irk at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2022年01月01日

今年最初の作品(Pocke SatDial)

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大晦日にエッチングして基板を作った衛星通信用リグコントローラー操作用マウスの代替えダイヤルアダプターですが、昨晩のうちに何とかケースのプロト1までできたものの、やはり問題が多く、正月早々ではありましたが、駅伝を見ながらプロト2を作ってみました。
昨晩は、ダイヤルノブに手持ちのものを使用していましたが、今日はこれも3Dプリンタで製作しました。
結果は上々で、特にダイヤルノブはこれまでに作ったものの中で最も良い出来となりました。
ケースとしても、プロト1より、5mmほど薄くなり、裏蓋も製作して、コンパクトな完成品となりました。

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電源はUSBケーブル経由でPCからとれるので必要なく、マイコンボードにXiaoを使用したのでPCとはType-CのUSBケーブルでの接続となります。

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大きさのイメージは、FRISKサイズキーヤーとの比較が左、手のひらに乗せたのが右です。
ダイヤルノブの直径は40mmです。

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ケースは、手持ちのフィラメントがこれしかなかったのでオールグリーンの愛想のない配色ですが、これはこれで良しとします。
短期間で思った以上のものができて、自画自賛です。
今年は、良いスタートができました。

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謹賀新年!

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2021年12月31日

今年最後の製作物

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早いものですね! もう一年が過ぎて大晦日になってしまいました。
この一年も大変お世話になりました
9月からは、隠居生活となり、曜日もわからないような生活を送っておりましたが、ボチボチと自作や通信を楽しんでおりました。
今年は、仰角ローテーターもだいぶ形が見えてきて、
http://blog.toshnet.com/article/189143723.html

JK1LSE 本田OM殿には設計、監修をいただき、実用的な 2mの4エレ、70cmの8エレも作ることができました。
http://blog.toshnet.com/article/189101335.html

製作してだいぶ時間がたってしまっていたFRISKサイズキーヤーもK3NG OM殿製作のソフトを載せてPocke Keyerとしてリニューアルできました。
http://blog.toshnet.com/article/189083361.html

当局的な、今年最大のイベントは、衛星通信を始めたことだと思います。
衛星通信そのものは、大昔より先輩方々が開拓されその歴史は古いのですが、当局はやったことがありませんでした。
機会があって、ローテーターを作ったり、ご要望があり仰角も回せるようにし、衛星軌道ソフトのデータを活用した自動追尾機能も実現できました。
アンテナもできたことで環境が整ったわけで、自分自身がやらないわけにはいきません。
と言うことで始めたばかりの初心者ですが、お相手をいただいた局長さん方々には御礼を申し上げます。
当局の運用スタイルは、衛星に限らず、自分でCQを出すことは殆どなく、CQを出されている局を呼びまわるという形です。
そうなると、衛星通信の場合、PC上のリグコントローラーで周波数を可変させることになります。
操作は、マウスと、マウスのボタンです。
実際に使ってみて、運用が不慣れなうえにマウスで周波数を変えてゆくという操作には馴染めず、通常のリグのようにダイヤルを回して周波数を変えることができないか考えるようになりました。
と言っても、リグコントローラーのソフトをいじるなんてできませんし、暫く考えて、マウスの代わりにロータリーエンコーダーを回して代替えできないか考えてみました。
いつも使っているArduinoでは、マウスやキーボードアプリ例がありますのでこれを使ったら何とかなるだろうと始めて見ました。これに使えるArduinoボードがなかったのでアマゾンに注文したのですが、そのあと色々調べていたら手持ちの Xiaoが使えることがわかってアマゾンから品物が来るより先に始めました。
前置きが長くなりましたが、何とかマウス代替えのリグコン操作ダイヤルができました
そこそこ使えそうだったので、今年最後の基板エッチングをして長く使えるように組み上げました。

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ケースはまだですが、いつもの3Dプリンタで作ろうと思っています。
操作は、リグコンの周波数アップダウンボタンにカーソルをダイヤルを回して移動させ、その位置を覚えさせてしまえば、あとは、ダイヤルを回せば周波数がアップダウンするという仕組みです。

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リグコンは、CtrlやShiftボタンを押して操作することによって可変ステップを切り替えることができるようになっており、これも操作ダイヤルにスイッチを搭載して、キーボードのCtrlやShiftキーと同じ機能を搭載しました。押しながらだとダイヤル操作がしにくいので、トグル動作にしています。
実戦に投入してみましたが、なかなか使い易いと自画自賛しています。
時々、USB通信がフリーズしてしまって操作ができなくなるのですが、この原因究明はまだできていません。
リグコンのボタンの位置は、フラッシュに記憶させるようにしたので、USBを抜き差しすればすぐに継続して使用できるのでとりあえずは何とか使えそうです。
2021年の自作はこれが最終作品となります。

来年も宜しくお願いいたします



posted by ja6irk at 17:20| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2021年12月22日

Pocke KeyerUに表示をつけてみた!

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 FRISKサイズキーヤーの第二世代キーヤーである Pocke KeyerU は、そのソフトにK3NGキーヤーを搭載したことによって様々な機能が実現できており、とても便利になりました。
お陰様で頒布の方もコンスタントにご注文をいただき大変嬉しく思っております。
第一世代でご要望の多かったケース付きにしたことも功を奏しているかと思います。
 しかし、FRISKサイズという小さく作ることを目的としたため、K3NGの多くの機能を活かすに至っていませんでした。マイコンのメモリー量の制約もあります。
 今回、その中でも簡単に実現できそうな機能として液晶表示があり、その実験をやってみました。
オリジナルはパラレル接続の液晶が選択されており、多くのピンを必要としますが、そこはI2C接続の液晶を接続するためのソフトも何種類か用意されており、当局が保有する液晶にぴったりの物はありませんでしたが、似たようなソフトを書き換えて対応できました。
 Pocke KeyerUと液晶の接続は、I2Cの2本と、電源とGNDの4本のみです。
液晶は、秋月さんで売っているものが手持ちにあったのでそれを使用しました。

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 それで何が表示されるかというと、スピードVRを変えた時のスピード表示(wpm)、コマンドボタンを押した時の Command Mode という表示、コマンドを入力した時のコマンド名の表示と、設定した内容、キー入力した文字表示等です。
便利と言えば便利ではありますが、表示があるからできる新しい機能とかは特にありませんでした。
(見つけきれてないだけかもしれませんが)
使い慣れてしまえばなくても困るものではありませんでした。(最初からなしで使用していますが)
 ふと思ったのは、キー入力した文字が表示されるということはキー入力文字の認識機能があるということであり、CW解読器(CW DECODER)が作れるのではないかと言うことです。
 サイト検索をしながら、ソースコードを見ていると、やはりありました。
2つの CW DECODE機能が用意されていました。 一つは、単純にCWの長点短点のON/OFF信号を取り込んで、入力された文字の表示をするというものです。この入力に、縦触れ電鍵の信号、またはもう一つのエレキーの出力をつないで文字入力すると、入力した文字が表示されます。しかし、それなりの実用的なものにしようとすると、この信号はトーンデコーダー等を使って綺麗なCW信号にして入力する必要があります。
 実は、当局も20年ほど前にPICを使用してここまでは作ったことがあり、前段にはトーンデコーダーを使用していましたが、実際には使用に耐えるものではありませんでした。
当局的には、それでお仕舞になっていたのですが、今回のソースコードにはもう一つのDECODE機能がありました。
それは Goertzelアルゴリズム というものを使ったマイコンでのDSP処理によってCWを解読させるもののようでした。このアルゴリズムを理解する能力は持ち合わせていないのですが、このアルゴリズムを用いたCE DECODERのオリジナルは、下記のサイトで紹介されています。
http://skovholm.com/cwdecoder
これもArduinoのソフトとして作成されており、当局的には試しやすい環境にありました。
最初は、K3NGキーヤーにそのまま取り込んで機能実現できないかやってみようとしましたが、プログラム量が増えすぎて、メモリーに入りませんでした。
回路的には、アナログポートをバイアスしてCWのオーディオ信号を入力するだけであり、実験は簡単にできそうだったので、Pocke KeyerUに液晶を接続した状態で、このデコーダーソフトのみを書き込んでやってみました。
実際に受信したCW信号をデコードしてみると意外とうまく解読してくれています。


アナログポートに適当な信号を入れてみた状態です。

気をよくして、何とかプログラムが入らないかやってみましたがあと少しの所で入りませんでした。
かといって、キーヤーとデコーダーが別物だと使い勝手が良くないですし、DSP処理でコード率が高くなっているといっても完全に実用的なものとは言えないだろうし、やはりキーヤーにデコーダーが補助的に入っている的なものとして一体型にしたいしと検討してみました。
 マイコンは、同じATMega328を搭載したのでは物理的にも脳がありません。そこで8ピンのATTiny85あたりが使えないかやってみました。
まず最初にやったのは、ATTiny85だけでデコーダー機能が動作するかの実験です。ポートが8ピンしかありませんのでI2Cを使用して液晶を接続し、かつ内部クロック(8MHzですが)を使用してデコーダー機能を試してみます。これは、何とかうまくいきました。
しかし、内部クロックは8MHzでオリジナルは外部クロックとして16MHzが使用されています。CW信号のサンプリング周波数は8KHz台が設定されており、クロックを8MHzとしたときのデコード率がどうなるかは想定できなかったので、外部クロック16MHzを使用することにしました。この時点でポートが足らなくなるのですが、デコードしたCW長短点の信号を出力する機能があります。この信号を、先のK3NGキーヤーの最初に記述したCWデコード入力ポートに入れることによってK3NGキーヤーの液晶に表示できないかやってみました。
ピンポンです。
8ピンのATTiny85マイコンをDSP処理によるCWデコード専用機能としてトンツー信号をK3NGキーヤーに入力してデコード文字をうまく表示させることができました。
これで、完全シンプルとはいえないまでも、シンプルな一体型デコーダーキーヤーが作れそうだと言うことがわかり、完成形を目指すこととしました。
 せっかく作るので、もう少しだけK3NGキーヤーの機能を活かしたいと思い、出力は2つとして切り替えて使用できるようにしました。2台にリグに接続できるようにするのと、CWのオーディオ信号も取り込むので、オーディオ側は絶縁トランスCW出力はフォトカプラを使用してアースを分離した設計としました。
また、マイクでもCW信号が拾えるようにコンデンサマイクとマイクアンプも内蔵としました。
リグからの信号を入力するジャックを抜くとマイクに切り替わる使い方です。
 Pocke KeyerUで搭載したスリープ機能ですが残念ながらメモリ量の関係で入りませんでしたので、電源としては、単4乾電池2本としました。単3型のリチウムイオン電池だと1本で済むのですが、入手性と充電の問題があるので汎用的なものとしました。
 それで出来上がったプロトが下の写真です。Pocke KeyerUと比較しています。

IMG_0376.JPG

電池は裏側に背負ってます。
入力されたオーディオ信号は、DSPで処理されているのでいらないのかもしれませんが、パルス性のノイズが入ると、E,E,Eとデコードされてしまうので、効くかどうかわかりませんでしたが一応LCのBPFを入れています。
また、入力するCWのトーン周波数はマイコンであらかじめ設定する必要があるので、558Hzと744Hzを選択できるようにしました。これは電源ON時にのみ選択されます。LC BPFのセンター周波数も同時に切り替えることができます。

こうして、出来上がった一体型 デコーダーキーヤーのプロトでデコードしている様子が以下です。


コールサインがそのまま表示されてますが、クラブ局ということでご了承を!

FT-817の上にのせてスピーカー出力をマイクで拾ってデコードしたのが下の映像です。


ほぼ同じようにデコードできています。

CWの解読器は過去から色々販売されたりしています。
(自分で作ったのを含めて)最近のリグでは搭載されているのもありますし、キットではQCXにも搭載されています。
しかし、これは凄いという完全なものはないのかなと思っています。
今回の検索で一番参考になったのは、いつも検索で見つかり参考にさせてもらっていることが多い JH1LHV OMの記事です。2015年の記事ですからもう6年も前に試されています。
その後も、ずっと継続してやられており、とても参考になりました。
ありがとうございました。
OMも書かれていますが、万能なCW DECODERはないということです。当局もそう思っています。
しかし補助的に使うとか、送信の練習に使うとか、使い方次第ではないかと。
最近のAI技術を駆使すれば、会話の認識の向上が著しい昨今ですからこれまでよりさらに進歩したデコーダーが出てくるかもしれません。それを楽しみにしながら、とりあえず小さなマイコンの組み合わせでできるCW デコーダーキーヤーを作ってみました。(Pocke DecoKeyer)

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2021年11月18日

Pocke ELETATOR その後

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プロト3

衛星追尾に使用できそうなV/Uの八木宇田アンテナもでき、やっと仰角ローテーターの完成に向けステップを進めようかと動き始めました。
その途中がなかったわけではないのですが、144MHz用と430MHz用のビームアンテナを回すとなると、仰角ローテーターを含めてそれなりの重量になり、今のローテーター「Pocke TATOR」だと何回か回している間にイナーシャで角度がズレてしまうという問題があって、これは仰角対応のみではなくて、方向角のみのアンテナでもアンテナの重量や取り付け方で同様の問題が指摘されその対策をやっておりました。
また、仰角側も二次プロトを製作し、ローカルのOMさんに試験をお願いして使ってもらっていました。
こちらも構造上多くの3Dプリントした部品を使っていましたが、弱いところも多く、今一つこの構造で進める自信がありませんでした。
そうするうちに時間が過ぎてしまったわけですが、これまでの構造に拘らずに、まず使用に耐えられる強度を確保しようと設計をやり直しました。
それでできたのが、最初の写真のプロト3です。
因みにこれまでの変遷は、下記の写真の通りです。

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プロト1
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プロト2

仰角部の外装を3Dプリント品で構成していたので、この部品1個だけで10時間以上の時間がかかったのと、強度的にもちょっと弱いかな?!と、他のカバーなどを含めると丸2日間プリントしっぱなしとなり、今一つ気乗りがしませんでした。
また、方向角部との連結部分も2個のアンテナをそれなりのブーム長で搭載すると左右の上下の揺れに対して、ユラユラするところがあり、なんとなくひ弱な感じがして、風が吹くと結構揺れてこれも心配の種でした。

そこで、今回のプロト3では、仰角部の基本構造を方向角と同じ塩ビ管を使用し、減速ギアも中に取り込んでこれまでのギアカバー等の部品も減らしました。
これまでは、1:4のギア比でしたが、このままでは塩ビ管の径が大きくなりすぎるので1:3でギアの設計を行い、何とかVU75サイズ(直径約89mm)入れることができました。

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ただし、ギア比が1:3だとステップでの回転角が中途半端になるのと、これまでのエンコーダースリットでは径も大きいので、これも設計をやり直し、スリット数を90から60に減らして、径を小さくするとともに、倍カウントで1度ステップ、通常カウントでも2度ステップになるようにしています。
それで出来上がった仰角ローテーターが次の写真です。

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アンテナを回転させるブームが短くなっていますが、これは輸送対策です。
1m程度のブームがついた状態だと、140サイズ以上の大きさとなり輸送コストがかさみます。
そこで、本体側のブームシャフトは短くし、延長ブームシャフトを左右別々に連結するようにしました。
これでコンパクトに梱包することができます。(苦肉の策です)

次は、方向角ローテーターとの連結部分です。
これまでは、下の写真のような方向角ローテーターからの回転シャフト(径25mm)を差し込んで、ネジ固定し、一応方向角ローテーターの上面で受けるかたちで結合させていました。
しかし、これでは前述のように左右の上下の揺れに耐えられませんでした。

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そこで構造的に、まず回転径を大きくして、更に方向角側と仰角側の連結部の接触距離を増やして左右の上下の揺れを軽減する構造としました。更に、上下の浮が発生しないように、裏側より挟み込む構造としてよりユラユラの発生の軽減化を図りました。

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こうした構造にすることの問題点もあります。摩擦です。
方向角ローテーターの回転力では、通常は大丈夫としても風などによる圧力で回転できなくなるのではないかという懸念もありました。これまでのアンテナの回転イナーシャで回転角がズレるという問題もありましたし、小型のアンテナを一基のみ回すのなら問題はなかったと思うのですが、重量のある仰角ローテーターとさらに2基のアンテナを回すとなると、少しでも回転力を上げた方が良いのではないかと考え、方向角ローテーターも、同じ1:3のギアを追加し専用設計となるようにしました。
同じギア比にすることによって、ギアモーターを乗せるモーターベースや、ギア、エンコーダースリットなど部品の共通化も図ることができました。
1:3ギア追加により、方向角回転は1回転70秒以上かかりますが。
こうしてできたのが、プロト3です。

IMG_0282.JPG

コントローラーは、プロト1で作ったもののソフト変更(回転方向、ギア比での回転角)を行って、とりあえずの試験には耐えております。
(まだまだバグや検討事項がたくさんありますが)

この状態で、V/Uの使えるアンテナもできているので衛星自動追尾を行い、サテライト通信デビューも果たすことができました。


10倍速のデモモードにて、自動追尾

今後はこれをベースに詰めていきたいと思います。



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2021年10月30日

V/Uヤギアンテナの製作

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構想から2年以上が経過してもなかなか手も回らず完成できなかったV/U用の八木宇田アンテナが日の目を見ることになりました。
今回は、コンテスターであり、最近は衛星通信でもアクティブに運用されているJK1LSE 本田OM(AKCメンバーでもあります)に設計・監修をお願いし、コラボ開発と言うことで比較的短期間でここまで追い込むことができました。
本田OMは、コンテストや移動運用、また衛星通信用として既に開発され自作されたアンテナを使用されていますが、これをベースに、当局が以前より持っていたコンセプト
@ 1mブーム長(ホームセンターで容易に手に入る)
A 穴あけ加工しない
 (加工が下手でエレメントがきれいに並ばないので)
B とにかく軽くする
を実現すべく、ご協力をお願いしダイレクトメールを駆使しながら何とか使えそうで再現性のあるものができました。
ここまででほぼ目途が立ったものは
@ 430MHz 8エレ
A 144Mz 4エレ
です。
移動用として軽く、簡単に組み立てられるもの、また、衛星通信用として開発中の仰角ローテーターでも簡単に回すことができるものとして使用することが可能です。

IMG_0127_S.jpg  IMG_0093.JPG

まず、@ を実現するブームとしては10mm角x1mのアルミ角パイプを使用しました。
これに、A の穴加工をしないで簡単に取り付ける方法として3Dプリンタを使用してエレメントホルダーを作成しました。

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ホルダーには、ナットがインサートされており、ユリヤネジを使って10mm角パイプの任意の位置で固定することが可能です。角パイプですのでエレメントはきれいに並びます。

IMG_0162.JPG      IMG_0161.JPG

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ブームマウント用のホルダーも3Dプリンタを使用してブームの任意の位置で固定できるようにしました。

次は、給電部分です。最初は、シンプルに同軸直結でマッチングが取れるように設計をお願いしましたが、できるにはできるのですが、少々パターンがいびつになり、本田OMの実績のあるガンママッチを使うことにしました。マッチングロッドの固定や、ショートバーをどういう構造にするか悩みましたが、これも3Dプリンタを活用し、それなりに良いものができました。
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最初ショートバーとして10mm角の角棒を使用しましたが、少々大きいので、最終的には5mmx10mmの角棒を使用することにしました。
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ラジエーターエレメントとの接続部分には圧着端子をナットで絞めて、その端を半田付けする構造だったのですが、マッチング用のコンデンサーも含めて取付のバラツキを減らすために、基板を作って、それに半田付けする構造としました。
IMG_0165.JPG
このラジエーターもブームの任意の位置にユリヤネジで固定することができます。
マッチング用のコンデンサーには、50V耐圧のチップコンデンサを使用してみました。
最終的にこれでいいのかもう少しテストが必要ですが、50W入力でも特に変化は見られませんでした。

こうして出来上がったのが最初の写真のアンテナです。
B とにかく軽くする
この3つのコンセプトの最後の重量ですが、144 4エレ、430 8エレ共に、ブームマウントホルダを含めて260g程度に収まりました。とても軽量に出来上がったと思います。

とりあえず形はできましたが、所望の性能が得られているのか? とても気になるところです。
利得もそうですし、ビームパターンも気になります。
設計は、MMANAで行われており、144 4エレ、430 8エレの設計性能(利得、FB比、パターン)を下に示します。
MMANA144.jpg   MMANA433.jpg

これらの性能が実現できているかの確認は、測定してみるしかありません。
電波暗室があるわけではないので、一応ルーフバルコニーではありますが、マンションの壁や屋根、隣のマンションの反射などが想定され満足な測定ができるのかわかりませんでしたが、やってみることにしました。
パターンの測定は、当局が製作したPocke TATORを使用してアンテナを回転させますが、10度おきでいいだろうと思ってみたものの、毎回10度ずつ回転させてレベルを測ってという作業はとても大変です。
更に再現性のあるレベル測定が必要ですので、ちょっとした治具(ツール)を作ることにしました。
@ レベル測定
 (AD8307を使いダイナミックレンジ70dBを確保)
A 回転制御
 (Pocke TATORを自動で10度ずつ360度回転させるプログラムを追加)
B 信号源制御
 (10度おきにリグのCWモードで短時間キーON自動制御プログラム追加)
C データの記録
 (マイコンのEEPROMに10度毎に測定したレベルを書き込み制御)
D データの読出
 (UP/DOWNボタンで10度毎のEEPROMのデータを読み出し、LCD表示)
これらを実現することで、360度のパターン測定が自動化されとても重宝しました。
記録したデータをシリアルでPCに掃き出して、エクセルなどでグラフ化すればもっと楽になるのでしょうが、ここまでやっていると何を開発しているのかわからなくなる(とてもできないが本音)ので、10度毎のレベルデータの読みながら手書きで円グラフを作成しました。

IMG_0172.JPG   IMG_0173.JPG
レベル測定のためのAD8307の回路、リグのキーON制御ともに、Pocke TATORのコントローラーの中に仕込みました。

まずマッチングの状況ですが、こんな感じです。nanoVNAで測定しました。SWR計でも帯域内1.5以下に収まっています。
IMG_0124.JPG   IMG_0125.JPG
144MHz 4エレ          430MHz 8エレ

次にパターン図です。

IMG_0177.JPG   IMG_0176.JPG
144MHz 4エレ          430MHz 8エレ

いびつに見えるかもしれませんが、マンションなどの反射の影響なども相当なレベルであると思いますので、それを差し引けばMMANAのシミュレーション結果の傾向はよく出ていると思います。
メインローブの雰囲気とか、サイドローブの出方とか、FB比もしっかりとれています。
角度の正規化を行っていませんので、頭を30〜40度左に傾けてみてください。
実際には、何度も条件を変えて測定して周りの影響の少ない条件が見つかり、その結果を掲載しています。
ここまでのパターン図が掲載されている事例は少ないかと思います。
ちなみに、メーカー製 ダイヤモンド社の144 5エレ、430 10エレを同じ条件で測定したパターン図を下に示します。

IMG_0179.JPG   IMG_0178.JPG
144MHz 5エレ          430MHz 10エレ

次は利得です。
一般的にダイポールと比較されますので、比較用ダイポール(だいぶ以前に作っていた)とレベル比較してみました。また、ダイヤモンド社のカタログ値はわかっていますので、それと比較してみました。

性能比較.jpg

アンテナとダイポールの測定レベルは絶対値ではなく相対レベルとしてみてください。
まず、ダイポールとの比較ですが、144MHzで6dB、430MHzで本機が9dB、D社製が10dBとなっています。
それぞれ、MMANAシミュレーション値、カタログ値に対して約1dB低い結果となっています。
この辺りの違いの要因は、詳細は不明ですが、送受信の測定距離が十分遠方となっていないことなどが考えられるかもしれません。
D社のカタログ値を正としてみてみると、144で同レベル、430で1dBの差となっており、シミュレーション性能が出ていることになります。
FB比はカタログ値が遠慮して記載されているのか、本機の方がシミュレーション値、実測値(パターン図参照)からも良い値となっています。
結果として、利得、FB比、パターン図ともに、当初の期待値を満足している結果が得られたと思います。

IMG_0136.JPG
比較測定したアンテナ群

IMG_0143.JPG   IMG_0144.JPG
ダイポールでの測定状況

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パターン図測定状況 
送信側:モービルホイップ 受信側:測定アンテナ

結果として、当初の3つのコンセプトを満足する2種類のアンテナが完成しました。
性能測定用のツールもでき、メーカー製との比較、ダイポールとの比較において、性能の期待値もほぼ満足する測定結果が得られ、再現性のおいても430MHz 8エレは2号機も製作し同様の測定を行って同様の結果がえられ、再現性の確認もできました。

今回は、設計・監修としてJK1LSE 本田OM絶大なる支援をいただき、感謝申し上げます。

追記:
衛星通信用として、144と430をクロスに配置したヤギを見かけます。
今回の2つのヤギをクロスにしたらどうなるか、やってみました。ユリヤネジで簡単に、好きな位置に固定できる構造が幸いして、簡単に組み立て、測定を行うことができました。

IMG_0159.JPG

IMG_0181.JPG
左が144MHz 4エレ、右が430 8エレをそれぞれ垂直にして測定したものです。
ほぼほぼ同様な結果が得られ、クロスにしても使用できることがわかりました。
エレメントの位置を、マジックなどで印をつけておけばばらした状態で保管持ち運びが可能で、現地では印に合わせてエレメントを配置しユリヤネジを締めるだけで簡単に組み立てることができます。
追記に記載したように各バンド単独でも、1本のブームでクロスとして使用することもできます。














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2021年10月22日

Pocke KeyerU

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エレキーを作り始めて10年余り、FRISKサイズのエレキーを実際に頒布を始めて3年余りが過ぎました。

DSC02488.jpg  Frisk Keyer.JPG
FRISKキーヤー1stバージョン   頒布品初代FRISKキーヤー

小型であるがゆえに多くの局長さんに使っていただいておりますが、エレキーの使い勝手というか、キータッチのフィーリングは局長さんそれぞれで色んな感覚をお持ちであることも実感しました。
ご要望もいただいたりしたのですが、対応できないまま時間が過ぎてしまいました。
そうした中で、スタートはだいぶ以前のようですが、Arduinoのシールド(オプションボード)としてK3NG OMが開発されたエレキーがあることを知りました。同じAKCのメンバーさんもシールドを頒布されています。
このエレキーは、K3NG OMが開発されたものからどんどん機能が増えてゆき、物凄く多機能なエレキーとして世界中で使用されているようです。
最初は、Arduinoベースと言うことで小型の専用キーヤーのイメージが湧かなかったのであまり興味がなかったのですが、最近ふとしたことから、これをFRISKサイズに入れられないかと思うようになってきました。
初代のFRISKキーヤーは、まず大きさが決まっているので使用できる電池の大きさや、使用する部品(特にマイコン)の大きさが制限されていました。
とりあえず動くではなく、特に電池の持ちは実用的には重要です。
当時はAVRマイコンが持つSleep機能を最大限に活かし、電源を切り忘れても電池の自然消耗に近いレベルでのSleepを実現できました。

FriskPCBJissou.JPG

Arduinoでは色々作って使ってはいたのですが、3Vでの電池駆動の作品は今までありませんでした。
とりあえずK3NGキーヤーのソフトを、Arduino基板ではなくそのマイコンであるATMega328単体に書き込んで使ってみました。
ところが5Vだと何の問題もなく動作するのですが、3Vだと動作しません。
色々悩んでFUSEビットの設定ではないかと、これも色々試したのですがダメでした。
結局Twitterで悩みをつぶやいたところ、普段いじらない(今までいじったこともない)FUSEビットの設定がポイントと教えていただき、それに従ってそのFUSEビットを書き換えたら、3V以下でも問題なく動作するようになりました。
購入したばかりのマイコンだと問題がないのに、何故Arduinoのプログラムを書き込むといじってもいないFUSEビットが変わりだめなのか調べてみました。
結果、なんとArduinoのブートローダーを書き込むと問題のFUSEビットが書き換えられていることがわかりました。
それで、プログラムを書き込んだ後にFUSEビットを再度変更し、動作が問題ないことが確認できたのでこれで大丈夫と思ったのですが、途中の変遷が色々あって、最終的には、動作の安定性を確実にするために、ArduinoIDEで生成されるバイナリーファイルのうち、ブートローダー無しをISPで書き込んで使用することにしました。
次の課題は、Sleep対応へのハードウェアの仕様です。
K3NG キーヤーの機能としてはSleepモードが設定できるようになっています。
ソフト的には、これをONにすればいいのですが、基本回路としてSleepがONになっても、3V時、300μAの無駄な電流が流れる設計になっています。
それは、スピード調整用のVRです。

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直列に1KΩの抵抗を挿入し電圧測定

初代FRISKキーヤーでは、このスピード調整用のVRの電源はマイコンのポートから供給するようにしてSleep時は、VRへの電流が流れないように制御して消費電流を抑えました。
回路的には、同じようにすればよいことはわかっているのですが、膨大なK3NGキーヤーのソースのどこを変えればいいのか? だいぶ苦戦しましたが、何とか作りこむことができ、動作確認の結果、Sleep時の消費電流を10μA以下まで低減することができました。

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直列抵抗10KΩ時

Sleepからの復帰も、長点or短点のパドル操作で即時に復帰します。

次の課題が、昨今のマイコンの入手難です。
最初は小型するために、QFPパッケージで基板を作りました。実験も手持ちのQFPで行いました。
ところが昨今の半導体不足によってQFP品がとても手に入りにくいことがわかりました。
基板はできたのですが、肝心のマイコンが入手できないとなると頒布は不可能になります。
ここで挫折かと思いましたが、DIP品なら少量ずつだと手に入りそうだとわかって、DIP品を基板の裏に貼り付けられないかとやってみたのが写真の試作基板です。

IMG_0114.jpg   IMG_0115.jpg
QFP基板             DIP品を無理やり載せた

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表側には影響なし

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結果としてケースの裏側にマイコンの穴

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基板も9月16日バージョンから10月1日バージョンへと変遷し完成

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初代との比較 今回はケース付き  基板の色で3色用意

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K3NGキーヤーの豊富な機能をリストシール化

久しぶりのFRISKサイズキーヤーの改定となりました。小さい基板ですけど、小さいがゆえに意外と苦戦したかな?!と思っています。
キータッチも、世界で使用されているソフトですから、気に入っていただける方も多いかと思います。
IAMBICもA、B選択できますし。
トレーニングモードも搭載されていますし。(よくわからないのもありますが)
チューニングモードも便利です。
ブザーですが、サイドトーンの周波数調整ができるのも面白いです。

コソッと頒布してます。ご興味があれば、pocke.tech へ!





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2021年10月13日

カーボンファイバー釣竿アンテナ

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釣竿アンテナというと、グラスファイバー製を使用するのが定番でしたが、最近Twitterでカーボンファイバー製の釣竿を使ったアンテナの投稿をよく見かけるようになりました。
グラスファイバー製の場合は電線を這わせて使用するわけですが、カーボン製の場合は導電性があるので使えないということが言われていました。
最近の投稿によると、この導電性をそのまま活かして電線を這わせることなく釣竿そのものに電波をのせて使おうというものです。
報告によると結構使えるということなので興味を持っていました。
しかし、どんな釣竿なのかというような情報があまりなくて躊躇していましたが、安いのを買ってやってみようと思い立ち実験してみました。
サイト検索すると、意外と昔からエレメントとして使用されておられる局長さんが結構いらっしゃったということも後押しになりました。
細かい調整をしたわけではなく、仮設してオートアンテナチューナーAH4を接続してチューニングし、50W FT8 で運用してみました。

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ベルトクランパーで縛っただけ!
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釣竿の最下段と、2段目以上は絶縁されており、最下段を固定した。
下から2段目のロッドの下方部の塗装をカッターで削り取り、AH4に接続する電線を取り付けたクリップで咥えて接続した。
クリップ側は磨くなどの加工は一切していません。100均で買ったものそのままです。

結果は上々で、何ら問題なく16mほどのロングワイヤーと同じように飛んでくれました。
意識してなかったのでオセアニアとQSOしていませんが、北米南米アジア欧州アフリカ南極と交信できました。VKはいつもできているので、交信していればWAC+南極ができていたことになります。
運用は、7MHzと10MHz 時間は5時間ほどです。
そこそこチューニングができた範囲では、3.5MHz〜50MHzでした。
カーボンファイバー釣竿アンテナの特徴は、電線を這わせないので軽くできるということと、最先端のロッドまで活用できるということです。使用した釣竿の先端は、0.8mmしかありません。
100均で買ったベルトクランパーで縛っただけの簡単設置で、使えるアンテナの実験ができました。
購入したカーボンファイバー製釣竿は、写真の通りです。
長さ 7.2m、先端 0.8mm、手元 約23mm、
重量 約260g(実測)、仕舞寸法 72cm
名称 小継 硬調 メーカー JINKING?(中国製)
購入価格 4299円(AMAZON)

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写真に見えるコイルは関係ありません。5mのロッドアンテナを使用した1.9MHz用バーチカルのコイル部にベルトクランパーで仮設したため、コイルが写っています。
このコイルを使えば1.9Mhzも使えるようになると思います。

非常に短時間で仮設、試験運用してみましたが結構使えるアンテナだと思いました。
ロッドアンテナと違い、おそらく数Kgの魚も吊り上げる強度はあると思いますので、固定さえしっかりすれば少々の風にも十分に耐えることができると思います。竿自体はとても軽いので移動運用にも活用できるものと思います。(チューナーは別途考えないとだめですが)
10m長の竿もあるようなので、安いのがあったら調達してみたいと思います。





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2021年08月09日

Pocke TATOR マスト取付アダプターU

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小型のアンテナを気軽に回せるようにと作った Pocke TATORですが、マストへの取付はマストに沿わせてU型ホルダーでねじ止めして固定するようになっています。
しかし、実際の移動での運用とか、ベランダへの取付取り外しとか、もう少し簡単に取り付けられるようにならないかというご要望もいただいていました。
それで作ったのが、マスト取付アダプターです。これは、ホームセンター等で売られている塩ビ管を組み合わせて作ったもので、マストの上から被せてネジで絞めて固定するものです。
これの製作資料は、pocke.tech サイトに掲載いたしました。

pocke.tech/wp-content/uploads/2021/07/Pocke-TATORマスト取付アダプター.pdf

実際にこの資料を参考に製作されたOMさんがおられ、製作にあたって質問もありましたが逆にアイデアもいただき、製作されておられる間に、足元に転がっている残材料でもっとシンプルな構造にできないかと試作をしてみました。
しかし、見つけた残材料がVP65管だったのでマストに取り付けるには少々径が太いなあ!という印象でした。
今日になって、残材でVP50管を見つけこれで作れないかと検討してみて出来上がったのが、Pocke TATOR マスト取付アダプターU です。
Pocke TATOR本体の塩ビ管がVU65なので、アダプターもVP65管という既成概念でいたのですが、VP50管なら、スマートなものが作れます。
問題は、VP50管のキャップにPocke TATOR本体を取り付けるネジが入るかどうかでしたが、なんとぴったり入ります。

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強度的にも問題なさそうでした。
これにより、VP65管から50管に変換するインクーザという部品が削除できます。
最初のアダプタは、制御用のケーブルを通す穴を開けて横から出していましたが、マストとの間には十分な隙間があるので、そのまま下から取り出すことにしました。

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また、マストに固定するネジとナットは、専用のホルダーを作って取り付けていましたが、VP管の内側にナットをボンド付けし、ホルダーも省略しました。
こうして1号機が塩ビ管部品が5種類だったのに対し、2号機は2種類のみとなりました。
これで重量的にもだいぶ軽くなりました。(680g → 420g)
また、塩ビ管の切断も必要でしたが、25cm管(ジョイフル本田では売っていた)を使用すれば塩ビ管の切断もなく、加工は穴あけとボンド付けのみです。
更に、OM局にいただいたアイデアでマストへの固定はネジ部分だけで押さえるのではなく、当て板を使って面で押さえる方法で、上側にネジを渡して当て板をぶら下げておく方法でした。
これは良い方法だと材料を探してOM殿と同じアルミの板材もあったのですが、目の前に100均で買って使っていた20cmのステンレススケールがあり、ぶら下げる穴も開いていますし、長さもぴったりでした。

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このスケールは重宝してずっと使っているので改めて購入しますが、取り急ぎ使ってみました。
こうして出来上がったのが写真のようなシンプルな2号機です。

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左 1号機、中 試作2号機、右 2号機(Pocke TATOR取付状態)

もし、これから作られる方がおられたらこの2号機をお勧めします。資料を作る予定はありませんが、1号機の資料とこの写真を参考にしていただければと思います。
使用する塩ビ管材料は、VP50キャップとVP50管(25cm)とネジ類です。

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2021年07月20日

ギアモーター到着(顛末)



お陰様で、小型ローテーター「Pocke TATOR」は手持ちモーターが全てはけてしまって追加注文をしました。
中華製なわけですが、沢山注文すれば安いわけではなく、数量と送料との関係でみると8個単位が一番個数単価が安くなります。
それで、これまでも8個単位で注文していたわけで、今回も8個単位で2社に発注しました。
今回は新しい仰角ローテーターも検討しているので、その2社に二日空けて更に8個ずつ注文していました。
合計32個の注文になります。

IMG_4106.JPG 写真上のトレイの左側が先に到着した8個
9個あるのは、以前調達した1個

これからが顛末の始まりです。(大したことないですが)
この2社は、これまでも注文していた2社で今まで何のトラブルもありませんでした。
価格は少し違うのですが送られてくるものは同じもので、トラブルがあってもどちらかが来ればいいやというリスク回避です。
どちらも、注文したら翌日には発送準備完了、発送の連絡が来ます。今までは約2,3週間程度でどちらも品物は到着していました、
今回も、2社ともに、また二日空けた注文も翌日に発送連絡が来ました。
ところが、1社の最初の8個は、すぐにトラッキングが可能になり輸送進捗が見えるようになりましたが、先に送ってくれた1社の次の8個と、もう1社の8個×2は10日たっても、トラッキング番号は表示されていますが、トラッキングもできませんし、表示は、発送がペンディングされているとなっていました。
到着予定期限にはまだ時間はありましたが、一応「発送がペンディングなっているけど、どうなっているの?」と質問すると、すぐに「調べるから待って!」と返事がきました。
それから、3,4日ほど音沙汰もなく、先行出荷された8個は無事に到着しました。これは、今までと同じもので、動作確認もOKでした。
そこで、再度「どうなっているの?」と質問すると、「在庫が切れて新たに生産していた。今日品物が出来上がったのでFeDexで送る」と連絡が来ました。
蕎麦屋の出前のような回答でしたが、FeDexで送るというのは驚きでした。しかし、FeDexのトラッキング番号も送ってきています。
翌日にはFeDexでトラッキングができるようになりました。
しかし、品物の発送地はいつもと違って温州となっていました(確かいつもは蘇州)。
さすが、FeDexです。上海経由で翌日には成田について、江東区に運ばれ翌朝には日本郵便にて配達されました。FeDexは国内配送は日本郵便と提携しているんですね!
到着は、到着予定期限の翌日でしたので立派なものです。発注から3週間ほどでした。
2社に発注していましたが、残りの8個+8個×2=24個は一つの梱包で送られてきました。

IMG_4105.JPG
梱包はしっかりしていましたが、中のモーターはバラバラになっていました。

要するに注文したショップは違いましたが、やっている人は同じだったということです。遅れのフォローをしていた時の回答でだいたいわかっていましたが。リスク回避になっていません!
さて、到着した品物ですが、今までの分を含め先の8個とは、形はほぼ一緒ですがラベルなどが違っていました。

IMG_4107.JPG  IMG_4108.JPG

一応、全数の動作と、一個だけですが蓋を開けて中身の確認をしました。
ギアの構造は、これまでと同じでした。グリスのつけ方は今までと同じですが、種類は違っていました。

IMG_4109.JPG

ラベルの表示から、生産日は2021/7/12となっていましたので、これまでの経緯からすると嘘は言っていなかったようです。催促しなかったらFeDexで送ってくれたかどうかは?ですが。
そういう目でラベルを見ると、先に送られた8個は、2019/11/9生産、手元に残していたその前の物は2018/9/17生産の物だとわかりました。(気にしてなかったです)
色々なギア比があるので過去に生産していた在庫が本当に切れたのでしょう!
いずれにせよ、このギアモーターはA37RG(37が径)という標準型の一つなので、大きさ、取付などには問題はなさそうです。
と言うことで、調達に一番時間がかかり、値も張ってリスクもあるギアモーターを32個も調達しましたので、モータードライバ、マイコン、表示器、その他構造部品の調達も始めて次の頒布の準備をしたいと思います。方向角、仰角を作ると3Dプリンタの製作だけで3.5日ほどかかりますので、頒布は当分先だと思いますが。

Aliでもそれなりにフォローすれば親切な対応をしてくれるショップもあるんだなと思いました。
最近AMAZONでは2回返金してもらってます。(いずれも中国からの発送品ですが、違った型名のセンサーが載ったボードでした)



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2021年07月02日

Pocke TATOR 取付アダプターの製作

設置例.jpg

 おかげ様でPocke TATORをお使いいただいている局長さんも増えてきましたが、思いもしない使い方を含め色々な形でご活用いただいており嬉しい限りです。
 そうした中で、もう少し設置を簡単にできないかというご要望もあり、取付アダプターを作ってみました。
ベランダ用のBSアンテナなどを取り付けるポールとか、移動用の三脚ポールとかにチョンと乗せて取り付けるようにしたものです。
 Pocke TATORの標準的な取付は横側にポールを固定する方式になっていますが、若干片持ちになっていることもあって、今回のアダプターは本体の底面に用意していた3個のナットを活用する方法としました。
 その製作資料は、Pocke Tech の頒布品ページ(下記URL)にPDFを掲載しました。
ホームセンターで売っている塩ビ管の部品を使った安価なものになっています。ご参考になればと思います。

 http://pocke.tech/sell/pocke-tator/
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2021年06月14日

Pocke TATOR 衛星自動追尾

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Pocke TATORは、簡易型小型ローテーターで、小型のアンテナを回転させるのに都合がよく、自分用だけではなく、ご希望の方にまだ少数ですが頒布させていただきました。
元々は、自宅ベランダに144MHz、430MHz、1200MHzのヤギあたりを上げたいな〜という思いから自作したのですが、(いまだにアンテナが完成していませんが)、実際に頒布してみると衛星通信の追尾に使いたいとおっしゃられる局長さんが数局おられました。
衛星通信は、CQ誌などで知識としては知っていても、やったことも聞いたこともありませんでした。
幸いにも、いつもお世話になっており、またPocke TATORを使っていただいているJK1LSE OMが衛星通信を始められ、情報としてPocke TATORでアンテナを回し始めたが、限られた時間の中で衛星は移動するので回転操作をしながら、ドップラー効果で変動する周波数を追いかけながら、CWを打つのは忙しすぎるということをいただきました。
それで検討を始めたのが自動追尾で、最初の検討が、CALSAT32という衛星軌道計算ソフトが対応しているローテーター制御方式での検討でした。
http://blog.toshnet.com/article/188441950.html

もう3か月以上も前になりますが、一応制御ができることは確認できました。
しかし、I/FにPINICとかのH/Wが必要になり、もう少しスマートにならないかな〜と考え出来上がったのが今回紹介する PockeTATOR 衛星自動追尾機能です。

Pocke TATORは、Arduinoを使って回転角制御をしていますので、追尾しようとする衛星の、方向角、仰角がわかれば、PockeTATORをダイレクトに角度制御できます。(今は方向角だけですが)
何とかならなかな〜と、衛星の軌道計算ソフトである CALSAT32 のマニュアルを読んでいると、PCのレジストリにこれらのデータの書き込みがされていることがわかりました。

calsat32.jpg

CALSAT32の作者にデータをシリアルで吐き出してもらえないだろうかとか、こちらの都合のいいことを考えたりしましたが、このレジストリのデータを読み込んで、Pocke TATORのコントローラーにデータを送り込めば制御はできる!筈と、PC上で動くプログラムは作ったことがないにもかかわらず検討を始めました。
PC上で動くプログラムは、もう20年以上も前にVBとかDelphiとかかじり始めたことがあったのですが、即座に挫折してそのままになっていました。明確な目的がなかったことも要因の一つかもしれません。
兎にも角にも、今回はレジストリのデータを読み取って、USBを経由してシリアルで吐き出すという、明確な目的があり、何とかなるだろうと始めました。
まずは、開発言語です。VBがいいだろうと思ったものの今はVisual Studioという統合開発環境で開発するようになっており、これのインストールから始めました。最新版は、2019です。
そして、次は、レジストリのデータの読み込み方法です。
最近はネットに多くの情報がアップされており、検索してすぐ見つかりました。これが一つではなく色々な方法で、何種類も記載されています。と言っても、手元になにも参考書がない状態ではさすがにどこから手を付けていいものかわからないので、参考本を買ってきました。それに、レジストリからデータを読む参考プログラムが書いてあった逆引き大全(たった1ページの記載なのですが)も!
僅か数行のプログラムでレジストリのデータを吸い上げることができました。
次は、シリアルへの掃き出しです。
ところがVisual Studio 2019には、シリアルのライブラリが見当たりません。サイト検索もしたのですが、見つけることができませんでした。2017には、ライブラリがあるようです。
面倒くさいと思ったものの、2017のインストールしなおしです。今度はシリアルのライブラリが見つかり、シリアルへのデータの掃き出しの検討を始めました。数値データ、文字データなどの型変換をやりながらなんとか、吐き出すことができるようになりました。
コントローラのArduino側のソフトも追加開発が必要ですが、同時に開発するとどちらに問題があるのかわからなくなるので、まずはPC側の掃き出しを作り、思っているようなデータが掃き出されているのかの確認をTeraTermを使わさせていただき、もう一台のPCで確認作業を行いました。
これらの変遷を経て出来上がったのが CALSAT32toCTL というPC上で動作するソフトです。

calsat32toctl.jpg

PCからのデータは、USBシリアル変換器を介して、Pocke TATORのコントローラーに送り込まれます。
接続は、PCからのTx信号とGNDのみです。
コントローラーには、3.5mmのステレオミニジャックを追加し、PCからのTx信号だけではなく、Rx信号も受けられるようにしました。接続は、100均などで売っている3.5mmステレオミニプラグ付きケーブルが使用できます。

IMG_3941.JPG  IMG_3940.JPG

IMG_3956.JPG  IMG_3948.JPG

CALSAT32のでもモードを使用して、追尾している状況を録画したのが下記映像です。
アンテナは、模擬アンテナが取り付けてあります。



Pocke TATOR側に追加したのは、3.5mmステレオミニジャックとソフトウェアの追加変更のみです。
PC側はCALSAT32のインストールとCALSAT32toCTLのインストールにより、シンプルな接続で、目的の衛星の自動追尾ができるようになりました。
この機能は、次回からのPocke TATORの頒布品からは組み込まれた状態で行う予定です。
既に頒布したものへの対応は、ご要望のある方に個別対応したいと考えています。
実はこの機能は3月後半に出来上がっており、当局のサボりで紹介が遅れました。
この間、先にご紹介した JK1LSE OM殿には試使用していただいており、既に約1000QSOを超える実績を上げていただいております。大変忙しい衛星通信で、アンテナの回転が自動になり役立っていると言っていただいております。
JK1LSE OM殿は、144MHz 4エレ八木と、430MHz8エレ八木を屋根裏に設置されており、その様子をBLOGで紹介いただいております。ご参照ください。

http://honda.way-nifty.com/pocky/2021/03/post-76f10f.html

なんとこの設置では、Pocke TATORのポールを延長され144MHzは水平、その上に430MHzが乗っかる縦設置となっています。
Pocke TATORは横の力に対する支点が短いので、ポールの延長は無理としているのですが、アンテナのバランスを取り、屋根裏設置ということで風もないことを理由に自己責任(元々頒布品に保証はないのですが)で行ってもらってます。アンテナ重量からは、回転力は十分にあるかと思います。
今回の衛星追尾は、方向角のみなので仰角方向でも変化する衛星に対して、JK1LSE OM殿は、アンテナに15°の仰角を持たせて設置されています。OM殿によれば、15°〜 30°くらいがいいかなとのことでした。
さすがに天頂は通過時は苦しいかな〜とのことですが。

この仕様の追加により、Pocke TATORも使用の範囲が広がったと喜んでおります。
何せ初めてのPCソフト開発も合わせて、実使用の中ではまだまだ問題点が残っているのではないかと思いますが、そのあたりはご愛敬ということで!
CAS-4A、4B、4Cは連続してやってきますが、この時に回転角が異常になったことがありました。
各衛星ごとに一旦追尾を解除して、再度追尾をすれば問題はないと思うのですが、当局はまだ実際に衛星通信を行っていないもので!すみません。

謝辞:今回の衛星追尾機能の追加に際して、JR1HUO OM殿製作の衛星軌道計算ソフトウェア Calsat32 を使用させていただきました。JR1HUO OM殿には、これの使用と、連携したソフトの開発、そしてBLOGなどでの紹介などについて快く、ご承諾いただきました。大変ありがとうございました。

posted by ja6irk at 12:37| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2021年06月02日

六線用ラックの製作

ラックのみ.jpg

機材が増えて、置き場所に困ってきたので、手持ちの材料を使ってラックを作ってみました。
図面などはなく、イメージだけで作った割にはよくできたと自己満足です。
無線ではなく、六線用です。

ギター込み.jpg

こうやってまとめるとF社が多いのに気づかされます。
posted by ja6irk at 17:59| Comment(1) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2021年02月27日

衛星自動追尾コントローラ検討

CALSAT32 コントロールパネル2.jpg   CALSAT32 コントロールパネル.jpg
CALSAT32は、JR1HUO OM殿製作のソフトです。

先日、仰角ローテーターのプロトを作り動かしてみましたが、やはり衛星軌道計算アプリに連動して衛星を自動追尾する機能を実現しないとせっかくの能力が活かされないと思いました。
しかし、当局はWindous等PC側で動くアプリケーションソフトに関してはからっきしダメで、自力でなんとかしようにも、何から手を付けたらよいのかさえわかりません。
たまたまではありますが、衛星の軌道を計算してくれるソフトを検索して最初に見つけたのが「CALSAT32」というものです。なんと、このアプリには、市販のローテーターを自動で駆動する機能が搭載されています。
この機能を使って何とかできないかと、検討を始めてみました。
その結果、やっとI/Fが動き始めたのですが、紆余曲折があったので備忘録として記録を残すことにしました。
まずこのCALSAT32から自動追尾をするためのI/Fとして設定されているのが
 @ PICNIC
 (秋月で販売されてた、製造元は、TryState すでに生産終了)
 A USB-FSIO
 (PICによるHIDデバイス。製造元はKm2NetInc 現在も入手可)
このいずれかが必要であり、このI/Fとローテーターとの接続は、
 回転角:0〜5V のアナログ電圧(ローテータからの出力)
     入力角度と電圧範囲は設定可
 回転方向制御:左/右、上/下のスイッチ制御
     (オープンコレクタによるスイッチ)
つまり、ローテーターコントローラーは、アンテナが向いている方向(左/右、上/下)の角度を0〜5Vの範囲で出力し、左/右、上/下の制御するスイッチ入力を持てばいいということになります。
勿論、CALSAT32に接続する@orAのI/F機能も取り込めればいいのですが、まずはI/Fを使って動かせるところまでを検討することにしました。

まずI/Fです。PICNICと聞いて、もしかして持っているのでは? 引越しで捨てたかと思いつつ探したら、出てきました。なんと初代です。20年くらい前? おそらくネットワークを介して何か制御できればと思い買ったのでしょう! 記憶からは、サンプルソフトを動かして終わったような?! PCのソフトを作れませんからね!
説明は、第二世代でやられているので動くのかどうかよくわからなかったのですが、まず初代のPICNICを動かすところから始めました。
なんと2001年1月号のトラ技に解説記事があり、これも自炊したPDFがあったのでこれを参考にやってみました。
PICNICの操作
 @ JP2をショートして BootstarapModeで起動する
  (RS232Cで制御できるようになる)
 A RS232Cは、ストレート接続
 B 秋月のUSB-RS232C変換ケーブルはPL2303を使用しており
   Win10ドライバをメーカーサイトからダウンロードし、
   インストールしないと動かない(偽物対策らしい)
 C 9600ボー、8bit、1stopbit、ノンフロー
 D TeraTermなどで、シリアル接続、起動すると 
   PICNIC> が出る
 E help 下矢印2 で操作ヘルプ
 F cofig 下矢印2 で現在の設定値
 G データの変更は 小文字でヘッドレター = 設定値
   ex. i=192.168.1.15 下矢印2  :IPアドレスの設定
      l=1 下矢印2       :液晶表示 #はいらない

IMG_3691.JPG

PICNICのLAN接続
 @ JP2のショートを外して、ノーマルモードで起動
 A 初代PICNICは、PCとTCP接続ではなく、UDP接続
 B PCのLAN端子とPICNICの接続は、
   直接の場合クロスケーブル(動かなかった?!)
   HUB経由の場合、ストレートケーブル
 C 接続状態の確認は、PICNICに設定したIPアドレスに
   PINGで確認
 D PICNICの液晶表示では、ex.192.168.001.050 となり、
   PINGはこれでOKだが、CALSAT32のコントロール設定に
   このまま入力すると動かない。通信タイムアウトとなる。
 E CALSAT32のIPアドレス欄には、ex.192.168.001.50 と入力すると動作する。

これで、PICNICに入力された方向を示す電圧の値が表示される(何も入れてないので0V)
コントローラーで、方向を指示するボタンを押すとPICNICのそれに相当するビットのLEDが点灯する。

IMG_3692.JPG

ここまで確認できれば、あとは、ローテーターコントローラー側の方向を示す電圧が出せるようになれば
とりあえず自動追尾が可能になると思われ、第一次の検討は完了としました。

蛇足:CALSAT32は、追尾する衛星の方向角、仰角をリアルタイム(数秒置き?)でテキストを吐き出しており、この値をUSB経由シリアルで流せるような中間アプリを作れれば、PICNICなどのH/W I/F無しで、コントローラーでUSBシリアルケーブルだけでダイレクトに角度制御できるようになるのですが、PCアプリを作れないので、まずはH/W I/Fを介して電圧制御、接点制御でトライしてみます。
 もう一つ見つけたKSATという軌道アプリの追尾ソフトは、このKSATから吐き出されたテキストデータをもとにPICNICを制御するコントロールアプリになっているようです。
KSATは、JH3RKB OM殿製作のソフトです。

posted by ja6irk at 18:50| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2021年02月21日

仰角ローテーター検討(プロト1)

IMG_3665.JPG

いつもお世話になっているOMさんが、衛星通信にトライされGPだと厳しいのでそれ用のヤギを作ってできれば仰角も制御できたらな〜!とささやかれてました。
簡易型ローテーター(Pocke TATOR)を頒布させていただいたときに衛星用に仰角も回せればというご要望もいただいたことがあったのですが、これを実現する構造のイメージができなかったのでそのままにしていました。
その時は、ギヤモーターでシャフトを直接回すことのイメージができなかったのですが、更にギアをかませればできるのではないかと考えてみました。
しかし、それを実現するにもシャフトがスムーズに回転するためのボールベアリングのようなものが必要になります。勿論、ベアリングは購入できるわけですが、20mm、25mm程度の径の物への対応となると高価ですし、重たくなります。
3Dプリンタが活用できないかと考え、ボールには以前購入していたパチンコ球を使用してみることにしました。
普通のベアリングは、外径と内径があって、内径にシャフトを通す穴が開いています。
ボールはどうやって入れるのだろうかとか、試行錯誤の結果、内径はなくしてシャフトが直接当たる形状にして、ボールはサンドイッチ状に挟み込む構造としました。
これが思いの外うまくいって、最初の設計がそのまま活きています。

IMG_3618.JPG

シャフトには、アンテナへの影響がないようにエリアポールという害獣対策用のFRPポールの20mmの物を使用することにしました。

IMG_3619.JPG

ベアリングを支える筒はいつもの塩ビ管です。外径48mmのVU40が丁度使えるサイズでした。

IMG_3620.JPG

このポールがうまく回せるか、ギアも印刷して実験したのでが下の動画です。



この結果をベースに、ギアモーター、ベアリングシャフトを固定するベースを設計し、3Dプリント(なんとこれが6時間もかかる)、組み立てて、頒布したPockeTATORに乗せて回してみたのが下の動画です。



片持ちで2m用の3エレヤギアンテナ(ダミー)を回してみたのですが、思いの他よく回っています。
ここまで来て、アジマス回転は従来のPockeTATORを使用しましたが、これもギアをかませて一体感のある形状にできるのではないかと、仰角ローテーターの形状を縦に使って組みあせたものを作ってみました。
ベアリングも縦方向を支えるためのスラストベアリングが必要になり、先に作ったベアリングをベースに設計し、作ってみました。VU管の下側に装着したスラストベアリングが下の写真です。

IMG_3654.JPG

黄緑の部分がスラストベアリングになっています。ボールは同じパチンコ球を使っています。
アジマス回転ギアは、仰角ローテーターの下側に貼り付けました。

IMG_3655.JPG
ポールに取り付けた様子

IMG_3659.JPG
2m3エレと70cm6エレ(ダミー)を搭載した様子





実際に回転させてみた様子です。
最初のプロト機としてはうまくいっているのではないかと思いました。
しかし、頒布しているPockeTATORは、基本強度を塩ビ管に持たせているのと比較して、今回のプロト機は、ベアリング部は別として構造的に3Dプリンタで作ったベースが強度の基本になっています。
見た目だけでなく実際も強度的には課題があるなあという印象です。
回転トルクは、1:4のギアを追加していますので、ギアが強度的に持つのかは別にして上がっていると思いますが。
コントローラーがPockeTATOR用を使っているので1/4しか回転できず現在90度までですので、ソフトの改良が必要です。また、電線も2本のLANケーブルを接続していますが、できれば一本にしたいと思っています。
これから勉強しなければいけないのですが、衛星追尾ソフトと連動して回転させるインターフェースソフトの開発も必要です。
あらかじめ何点かプリセットしてステップごとに回転させる方法だとスタンドアローンででもできますが、ルートの度にプリセットが必要ですし、せっかくなら自動追尾にしたいところです。

強度の問題だけではなく現在は基本機能のみですので、丸裸の状態ですし、どういう風にケーシングするかも考えなければならないです。ベースとギア、ベアリングで約20時間のプリント時間も課題です。
ケースまでとなると、あと何時間かかるのか?

完成までは遠い道のりのような気がします!






posted by ja6irk at 14:38| Comment(4) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2021年02月08日

高精度病 再び!

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前に高精度病に掛かったのは2014年ころだったようです。
この病から解放されるのに1年ほどかかりましたが、実はこの直近の1年ほど再びお付き合いをさせていただいてました。と、言っても完全にはまったわけではなくあくまでもお付き合いです。
前回の様子は、このブログで紹介していましたが、

http://blog.toshnet.com/article/102455817.html
http://blog.toshnet.com/article/104543388.html
http://blog.toshnet.com/article/109203991.html
http://blog.toshnet.com/article/170983229.html
http://blog.toshnet.com/article/171220100.html
http://blog.toshnet.com/article/171729612.html
http://blog.toshnet.com/article/173628397.html

実は、当局の前の会社の後輩がこのブログをきっかけに自分もやってみたい、但し同じことをやるのではなく自分の知恵を入れた形で実現したいとやり始めたようで、ある程度形になってから、こんなの作ってみたけど性能の評価できませんか?!と突然申し入れがあったのです。
彼は、現役のエンジニアで組み込みマイコンのプロなのですが、コンセプトを聞かせてもらって面白そうだと思い自分もやってみることにしました。ちょうど1年ほど前です。
一応、やるのはいいけど、どんどん深みにはまるし、基準器が欲しくなるし、測る道具も欲しくなるし、奥は深いよ!と忠告をしたうえでスタートしました。引越しもしましたし、間は空きましたが、結局1年経過しています。

結果としては、とても素晴らしいものができたと思います。
しかし、彼は、
@ ダブルオーブンのOCXOとして、評判のいい当局も使用しているMORIONのMV89を入手
A 結果としてHP 53132(高性能周波数カウンタ)を入手
B 開発の手助けに200MHz帯域4cHデジタルオシロを購入
C ルビジウムも入手
という結果になってしまっております。
10mHzを追っかけるのならそこそこでできると思いますが、無謀にも100μHzを追っかけたかったようで、結果としてはまってしまったようです。

肝心のコンセプトですが
@ 通常100μHzを制御しようとすると周波数をカウントするのに10000秒(約2時間47分)かかるところを
  1/10の1000秒(約17分)で制御する
A @を実現するのに、最新式の32bitマイコンSTM32F411を使用する(動作クロック100MHz)
B GPSのPPS信号のカウントのみならず、位相情報も比較して制御する(よく理解できていません)
C 制御した結果として推定周波数を表示する
というものです。
ダブルオーブンのOCXOやルビジウムであっても外気温の変化などによって周波数は動きます。
3時間近くも、100μも動かないことはあり得ません。
従って制御周期が短くなれば、それらの補正制御も緻密になるだろうと考えました。
それによく理解できていないのですが、位相も見て制御するというのも面白いなと思いました。
また、推定発振周波数が表示できるのも面白いと思いました。
この推定周波数表示の妥当性が確認できれば、いちいち基準クロックを持った周波数カウンタで測定する必要もありませんし。
唯一気になったのは、1/10の時間で制御する手段として、マイコンの中に入っているPLLによって制御された100MHzのクロックを基準にするというところでした。
つまり、このPLLのジッターで100μHzの制御には無理があるのではないかということです。
半信半疑の部分もありましたが、とりあえずやってみることにしました。

回路図をもらって、それを蛇の目基板に組んで、ソフトも送ってもらって自分で焼いてとりあえず動かせる状態を作って、毎日毎日、吐き出されるログをTeraTermで読み込んでsのデータを送り返して、まず彼と当局の試験機が同じようなレベルになるように追い込んでいくところからのスタートでした。
理解しようという意識が低かったこともありますが、吐き出されるログデータの数値の意味は今もわかっていません。勿論、推定周波数とDACデータくらいはわかりますが。

2021/2/7 15:32:14, 43.86, 2048, 10000000.00010, 241330, 3935, -105, -378, 1604, 4,11, 43.82, 43.87,
2021/2/7 16:06:23, 43.84, 2048, 10000000.00006, 241326, 3919, -65, -357, 1046, 1,18, 43.84, 43.89,
2021/2/7 16:40:30, 43.56, 2048, 9999999.99998, 241326, 3891, 11, 72, 912, 1,18, 43.56, 43.85,
2021/2/7 17:14:38, 43.25, 2048, 10000000.00003, 241326, 3888, -35, -304, 663, -1,21, 43.24, 43.56,
2021/2/7 17:48:47, 42.73, 2048, 10000000.00004, 241326, 3887, -48, -324, 858, 0,20, 42.73, 43.25,
2021/2/7 18:22:56, 42.55, 2048, 10000000.00002, 241325, 3871, -28, -205, 785, 2,22, 42.55, 42.73,
2021/2/7 18:57:05, 42.35, 2048, 10000000.00006, 241323, 3863, -65, -602, 620, 1,20, 42.35, 42.55,
2021/2/7 19:31:14, 42.27, 2048, 10000000.00001, 241323, 3846, -18, -170, 636, -2,20, 42.26, 42.35,
2021/2/7 20:05:23, 42.11, 2048, 10000000.00006, 241319, 3852, -64, -558, 662, 2,22, 42.10, 42.27,
2021/2/7 20:39:34, 41.88, 2048, 10000000.00003, 241311, 3834, -34, -239, 836, 2,19, 41.88, 42.11,
2021/2/7 21:13:41, 42.08, 2048, 10000000.00017, 241295, 3817, -171, -751, 1311, 2,22, 41.86, 42.09,
2021/2/7 23:30:20, 42.33, 2048, 10000000.00005, 241275, 3752, -54, -481, 654, 3,19, 42.33, 42.62,

入れ替え実施したルビジウムGPSDOのログサンプル



途中で、OCXOの温度データも取るようにして温度変化の影響を見たりしながら追っかけて行きました。
だいぶ変動が少なくなってきましたが、時々数mHzほど表示周波数が飛びます。
しかし、ルビジウム基準の周波数カウンタで見ていてもそんな飛びはありません。
推定周波数の算出のところに問題というか、課題があるのではという議論をしてきました。

そうこうしているうちに、GPSモジュールの性能によってこの辺りに違いが出るのではないかということになり、それまではU-BLOXのM6を使用していましたが、秋月で販売されているみちびき対応のがいいということになり入手したのですが、当局はなぜか2個もつぶしてしまいずっとM6で評価していました。
そのうちM8がいいのではなり、Aliに頼んだら中華製互換品のATGM332Dというのが到着し、これが意外とよくて今までM6だと衛星が5,6個だったのが10個以上場合によっては15個も捕捉でき飛び現象も一気によくなったとのこと、当局にも送ってもらい、またDACも当初は手持ちにあったNEC製の16bit版を使用していましたがBBのPCM5102 32bit版も送ってもらい入れ替えました。
確かに安定度は増しましたが、当局の場合はまだ少し飛びの現象が残っていました。
同時に、当局はATGM336Hという百斗も受信できるというGPSモジュールを手配していて、到着して入れ替えてみるとなんと、20以上普通に25個くらい、最大30個の衛星を捕捉できているではありませんか。
更に安定度が増したのは言うまでもありません。

ここまできたら、これまで基準器として使用していたルビジウムを信号源として制御していた前に作ったルビジウムGPSDOの制御を入れ替えてみたくなりました。
基準をいじることに懸念はありますが、基準の性能が上げられそうならぜひやってみたいと一気に組み立ててみました。勿論、今までの制御基板にすぐ戻せるようにI/Fは合わせて作りました。
実験の様子です。この状態でログを取ってみると実に安定しています。

F7B90C7F-5C06-497D-ABB7-3C2CB9EE1F11.JPG

これは入れ替えるしかないと考え、これまで16文字2行だった液晶が20文字4行になるのでケース加工も必要となりますが、入れ替えを実施しました。

C0478EFF-678A-4344-84DC-11F66CAACC8F.JPG
入れ替えて実装した内部

IMG_3597.JPG
これまでの制御基板 8bitマイコンでDACはPWM方式
GPSモジュールも当時aitendoで仕入れた初期の物

こうしてダブルオーブンのOCXO、ルビジウム 両方動かしているのが最初の写真です。
写真では、ルビジウム信号源GPSDOを基準クロックとして、ダブルオーブンOCXOGPSDOの周波数をカウントしています。
この推定周波数表示は、10μHzまで表示しています。確からしさは知る由もないですが慣れてくるとこの桁が気になり始めます。完全に高精度病です。測る手段はセシウム信号源しかありません。

中華製を含め、雑誌の製作記事など多くのGPSDOがありますが、JA9TTT 加藤さんが製作されたトラ技のGPSDOを除いて1mHzレベルの安定度を評価した結果を掲載したものはなかなか見当たりません。
勿論、そのレベルの必要性がどこにあるのかという点においては、おそらくないと思いますが、当局を含め一般的に中古レベルで手に入れられる測定器、ルビジウム、ダブルオーブンのOCXOなどで実現できる限界と思われる性能(周波数精度と安定度)が得られる、この方式は素晴らしいと思いました。
回路は簡単ですし、ALIで手に入るGPSモジュール、DAC基板、マイコンボードで再現性は高いと思います。
残念ながら、信号源であるダブルオーブンのOCXO、もしくはルビジウムは結構高価ですし、なかなか手に入らなくなっていますが。

まだまだ評価は続くと思いますが、懸念されたPLLの問題も心配することもなかったようで、十分実用になる、この素晴らしい方式を考え作ってくれた後輩に感謝したいと思います。

最初に書きましたように、当局はいまだに原理を理解できておりません。いわれるがままに模倣して作って評価しただけです。
あまり表にしていないようですが、本人の許可をもらいましたので、詳細(まだ纏めがないですが)は作者のサイトをご参照ください。

http://triode.dip.jp/honkytonk/2020/06/electronicworks/gpsdo10mhz_1.html



posted by ja6irk at 00:17| Comment(3) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2021年02月04日

終端型パワー計の製作

IMG_3582.JPG

先日、中華製ダミーロードの修理を行いましたが、見ているうちにせっかくだからパワー計を組み合わせてみたくなりました。
それというのも、AKCメンバーのOMさんがダミーロードにメーター型のパワーメーターが一体化されているものをお持ちで、いつ見てもいいな〜と思っていたからです。
お持ちの物は四角型ですが、当局が修理したものは丸形です。
これに合うラジケータを探してみたら何とか使えそうなものが見つかりました。
それなら作るしかないと、とりあえず現物合わせでステップバイステップで始めました。
まず、電力検出部です。基本的にはFCZ研究所で発売されていたQRPパワーメーターと同じ回路を採用しました。
基本的にというのは、使用しているメーターが違うので測れる範囲が違うだろうということで、現物合わせで進めたからです。

IMG_3576.JPG  

この検出部に、メーターと半固定VRとスイッチを組み合わせ、まずバラックの状態で測定範囲を決めるために定数の検討をしてみました。

IMG_3577.JPG

このダミーロードはもともと5W用ですのでヒートシンクは小さいのですが、先日の修理でダミー抵抗は30W用を使用したので、短時間なら大丈夫だろうと20Wまでの測定範囲としました。
ローパワー側は、最大0.5Wとして、それぞれ、センターが2.5W、0,1Wと通常使う範囲としては適当に良い測定範囲が得られました。
メーターの目盛りも作成して、元の目盛りの上に貼り付けました。

IMG_3580.JPG

次は、ダミーロードとドッキングするケースです。
最近は、3Dプリンタを活用しているので、今回も3Dプリンタで現物合わせで寸法を測って3DCADでエイヤット図面を書いて、まず第一回目の出力をしました。
20分ほどで設計した割には結構うまくいっていて、ダミーロードとの篏合の部分のストッパの位置の寸法を間違えていたのを直して2回目で完成させました。

IMG_3581.JPG

出来上がった終端型パワーメーターです。

IMG_3583.JPG   IMG_3584.JPG

とりあえず出来上がったものの、先日の結果では、430MHz帯でも十分使えるダミーロードでしたが、検出部分を無理やりつけたので、その影響が気になるところでした。
そこで先日を同じようにリターンロスブリッジで測ってみました。

IMG_3585.JPG  IMG_3586.JPG

案の定、430MHzが大幅に悪化し、-14dBほどしか取れていません。144MHz帯は-25dBほど取れていますので十分使えそうです。
チューニングすればという思いもありますが、144MHzまで使えればいいやと思い終了としました。
FT-817に接続して測ってみましたが、バンド間での表示の差もほとんどなく仕上がってました。
メーターは若干小さいですが、かねてより願望であったパワーメーター付きのダミーロードが手に入りました。





posted by ja6irk at 19:07| Comment(0) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew