2021年02月04日

終端型パワー計の製作

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先日、中華製ダミーロードの修理を行いましたが、見ているうちにせっかくだからパワー計を組み合わせてみたくなりました。
それというのも、AKCメンバーのOMさんがダミーロードにメーター型のパワーメーターが一体化されているものをお持ちで、いつ見てもいいな〜と思っていたからです。
お持ちの物は四角型ですが、当局が修理したものは丸形です。
これに合うラジケータを探してみたら何とか使えそうなものが見つかりました。
それなら作るしかないと、とりあえず現物合わせでステップバイステップで始めました。
まず、電力検出部です。基本的にはFCZ研究所で発売されていたQRPパワーメーターと同じ回路を採用しました。
基本的にというのは、使用しているメーターが違うので測れる範囲が違うだろうということで、現物合わせで進めたからです。

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この検出部に、メーターと半固定VRとスイッチを組み合わせ、まずバラックの状態で測定範囲を決めるために定数の検討をしてみました。

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このダミーロードはもともと5W用ですのでヒートシンクは小さいのですが、先日の修理でダミー抵抗は30W用を使用したので、短時間なら大丈夫だろうと20Wまでの測定範囲としました。
ローパワー側は、最大0.5Wとして、それぞれ、センターが2.5W、0,1Wと通常使う範囲としては適当に良い測定範囲が得られました。
メーターの目盛りも作成して、元の目盛りの上に貼り付けました。

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次は、ダミーロードとドッキングするケースです。
最近は、3Dプリンタを活用しているので、今回も3Dプリンタで現物合わせで寸法を測って3DCADでエイヤット図面を書いて、まず第一回目の出力をしました。
20分ほどで設計した割には結構うまくいっていて、ダミーロードとの篏合の部分のストッパの位置の寸法を間違えていたのを直して2回目で完成させました。

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出来上がった終端型パワーメーターです。

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とりあえず出来上がったものの、先日の結果では、430MHz帯でも十分使えるダミーロードでしたが、検出部分を無理やりつけたので、その影響が気になるところでした。
そこで先日を同じようにリターンロスブリッジで測ってみました。

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案の定、430MHzが大幅に悪化し、-14dBほどしか取れていません。144MHz帯は-25dBほど取れていますので十分使えそうです。
チューニングすればという思いもありますが、144MHzまで使えればいいやと思い終了としました。
FT-817に接続して測ってみましたが、バンド間での表示の差もほとんどなく仕上がってました。
メーターは若干小さいですが、かねてより願望であったパワーメーター付きのダミーロードが手に入りました。





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2021年02月02日

ダミーロードの修理と特性比較

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以前、5Wの中華製ダミーロードに間違えて50Wを加えてしまって破壊してしまっていました。
50Wのダミーロードもあるのですが、手軽に使うには大きすぎでした。

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壊れてしまった5Wのヒートシンクだけでも使えないかと思案しておりましたが、コネクタを取り外す方法がわかりませんでした。
ねじ込みなのか、圧入なのか、接着なのか、わかれば対応法もあるだろうと思ってはみたもののわからずじまいでそのままになっておりました。

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先日、お世話になっているOMさんが、同じような構造の通過型のアッテネータを過大入力で焼損したようだとのことをツイッターで報告されており、ばらし方わかりませんかとお尋ねしたら、すぐにトライしていただきねじ込み型であることが判明しました。
それではと、改めて見てみると当局保有のダミーロードには回すための掴みしろがありませんでした。
結局、どうせコネクタ部分は壊すのだからとドリルで穴をあけ、回すためのひっかけを作って回してヒートシンクから外すことができました。

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コネクタの外側はどのようにはめ込んでいるのかわかりませんでしたが、これもドリルで数個の穴をあけて周りを切り取って無理やり外しました。

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破損したダミーロードチップです。よく見ると薄くはがれていました。断線でした。

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コネクタは、N型から当局が標準で使っているBNC型に変えました。
どういうつけ方にするか悩みましたが、もともとのベースをやすり掛けし、接合面を平らにしてBNCの各座と半田付けで結合しました。

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取り替えたダミーロードは、おそらく数十年前に秋月で300円で2個購入していたものです。1個は終端型のパワー計に使って、残っていた1個です。

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さらに各座のネジ穴と、ヒートシンクをネジでとも締めしようかとも思いましたが、結果としてやらなくても大丈夫だろうとそのままにしてあります。
お陰で、コンパクトで使い勝手のよさそうなダミーロードが復元できました。
使えるようになると、どのくらいの周波数まで使えるのか気になりましたので、図ってみることにしました。リターンロスブリッジを使っての測定です。
どうせ測るならと、手持ちのダミーロードをすべて測ってみました。

1) 今回改造した5Wダミーロード
2) 中華製50Wダミーロード
3) 市販50Ω1Wと称するBNC型ダミーロード
4) 昔、LANの終端に使われていたと思われる1Wダミーロード
5) おそらく1200MHHzハンドブックか何かに乗っていた自作QRPダミーロード
6) 酸金150Ω抵抗を並列接続したダミーロード(ひげアンテナ)

の6種類です。以下結果を写真で示します。

1) 今回改造した5Wダミーロード
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2) 中華製50Wダミーロード
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3) 市販50Ω1Wと称するBNC型ダミーロード
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4) 昔、LANの終端に使われていたと思われる1Wダミーロード
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5) おそらく1200MHHzハンドブックか何かに乗っていた自作QRPダミーロード
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6) 酸金150Ω抵抗を並列接続したダミーロード(ひげアンテナ)
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測定に使った基準ダミーロードはHP製の高級品ですが、リターンロスブリッジは、中華製の安いものです。
従って、測定値そのものの精度の信頼度は高くありませんが、比較という点においては十分参考になる結果だと思います。

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リターンロスが20dBでVSWRは1.222ですので、この辺りが使える範囲かなと思い見てみると、LAN用終端と酸金抵抗ダミーロード以外は、430MHzまでは使えそうです。
中華製の50Wは3GHzまで使えることになっていますが、測定系の問題もあり判断が難しいですが、今回の測定範囲は1.5GHzまでとしましたので1.2GHzでも使えることになります。
1200MHzハンドブックか何かで作ったQRPダミーロードもうねりはありますが、1.2GHzでも20dBを確保しており使えるものかと思いました。(昔、スミスチャート表示するインピーダンスアナライザで測定したときはもっといい値だったと記憶しています)
酸金ダミーロードは、144MHあたりまでが実用範囲かと思います。

ついでに、自作アンテナアナライザーの校正用に作った、100Ωと150Ωのダミーロードの特性を図ってみました。

100Ω
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150Ω
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それぞれ、はぼ10dB、6dBとなっており、周波数特性もフラットで思いの外使えるものになっているなと改めて感じました。BNCコネクタで最短で対称形にチップ抵抗を配置した構造が功を奏しているのかなと思いました。

以上、備忘録としてまとめてみました。
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2021年01月16日

FT-817 PCインターフェース

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最近は、FT-8等デジタルモードでの運用が人気のようです。QRPでもDXとのQSOができるのも魅力の一つではないかと思います。
最近のリグにはUSBケーブル1本の接続で運用が可能となるインターフェースがついていますし、ICOMさんは、自動で設定を行うファームとアプリを出すと発表されたようです。
残念ながら往年の名器であるFT-817系は設計が古くそのようなインターフェースは装備されていません。
その昔にインターフェースを作って使ったりしていたのですが、最近のリグのようにケーブル1本というわけにはいかず、PCとインターフェースでUSBケーブル2本、インターフェースとリグもまた2本(CWも含めると3本)のケーブルが必要となり、せっかく小型でスマートなリグの特徴が活かせない接続となっていました。
過去からこの手のインターフェースは何度となく作っていたのですが、今回、FT-817の背面にドッキングして、PCとはUSBケーブル1本の接続でデジタルモードの運用が可能なインターフェースができましたので紹介したいと思います。

今回の原型になったものは、2016年に作っていたようです。

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http://blog.toshnet.com/article/177571699.html

これ以前にも、PSK31用にPCのRS-232C端子に接続するインターフェースを作っていたのですが、資料が残っていませんでした。

次に検討を開始したのが、2018年末でした。 3Dプリンタを導入し色々遊んでいた様子が見て取れます。

http://blog.toshnet.com/article/185379888.html

いかにFT-817にスマートにインターフェースを纏めるかという思想でやっていたようですが、基本構造は変わっていません。
2019年3月には、基板を起こして、ケースは3Dプリンタで作って、というところまで進んでいました。
FT-817の背面のミニDINもそのままケーブルを作ると奥にかさばるので、専用基板を作って後ろの接続もすっきりさせました。

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http://blog.toshnet.com/article/185759663.html
http://blog.toshnet.com/article/185821496.html

この状態で、ローカルさんに評価をいただいたら、あっさりとUSBケーブルを2本もつなぐのはどうかと!できればHUBを積んでUSBケーブル1本にしたらどうかと!逆提案を受けてしまいました。
当時HUBをどのように構成したらいいのかも知らなかったので、そこでストップ、またしてもお蔵入りしてしまっていました。
しかし、全く放置していたわけではなくHUB用のICにどんなものがあるかを調べたりはしていました。
たまたま、aitendoさんで安価なHUB用IC(ただし表面実装)を見つけたので一応購入はしておきました。

やっと、本題です。
昨年の暮れ(2020年12月)に急に思い立って、前に起こしたミニDIN用の基板とHUB用のIC、シリアルインターフェース用のIC、USBサウンドスティック用の基板のみを組み合わせて、FT-817の背面に直接ドッキングできるインターフェースができるのではないかと、検討を始め蛇の目基板で作ってみました。
そして出来上がったのが次の写真です。

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以前のインターフェースとの比較です。

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FT-817にドッキングした状態が次の写真です。

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この状態で実用になるのか、しばらく実運用に使ってみました。結果は特に問題はなさそうで、この状態でツイッターに投稿したら、想定以上の反響があり、当局自身が驚いてしまいました。
一台きりならこのまま使っていればいいわけですが、空中配線的なところもありずっと使ってゆくために、基板化しようと年末に基板設計をして発注しました。年末年始をまたぐので時間がかかるだろうと思っていましたが、意外と早く基板が出来上がり、組み上げるとともにケースも設計して3Dプリンタで作ってみました。

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リグとの接続は、ミニDIN、ミニジャックだけではなく、アース端子を活用したネジでのとも締めをしているため比較的しっかりとドッキングできています。
基板の裏側がむき出しですが、リグの背面に隠れるところなのでご愛敬でしょう!

動作するソフトも、WSJT-X、JTDX、DigitalSoundCW、CWGet/Typeなど一応動作が確認できましたし、ずっと使っていけそうなものが出来上がったと喜んでいます。
厳しいコメントとご指南をいただいたローカルさんにもきっと気に入ってもらえるだろうと思っております。逆にここまでに仕上げることができたことを感謝いたしております。

この状態での評価をOMさんにお願いしてやっていただきましたが、WSJT-Xの最新バージョン(2.2.2)では動作しなくて焦りました。
これは最新バージョンでのFT-817制御が動かなくなっているという既知問題で、リグ設定をFT-857にすると動くということが判明しました。
但し、当局の環境ではバージョン2.1.2では問題ないのに、2.2.2にするとパワーが出ないという問題にも遭遇しました。FT-817のDIGI MICのレベルを上げても最大パワーになりませんでした。
これは、PCを変えると全く問題が起きませんでした。PCとソフトとの相性があるようですが、これは原因がわかっていません。
そういう意味では、すべての環境で万能ではなさそうですが、そこそこ使えるものには仕上がったと思っております。

  
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2021年01月13日

TS-130 VFO アナデジ化

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2012年ころ、TS-130のVFOのDDS化を検討していました。
DDS化すれば周波数安定度が良くなり、当時やり始めたデジタルモードで使えるだろうと思ったからです。
当時、安価に入手できたAD9850ユニットを使用して何とか実装するところまでは仕上がりました。

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http://blog.toshnet.com/article/52817886.html
http://blog.toshnet.com/article/53249363.html
http://blog.toshnet.com/article/101363031.html
http://blog.toshnet.com/article/101659716.html
http://blog.toshnet.com/article/102455817.html

しかし、調整をする段階になり、数百Hz程度の精度しかない自作の周波数カウンタしかなく、精度病にはまってしまう遠回りとなり、肝心のVFOのDDS化は放置されることになってしまいました。
改めてみてみると、最初に検討を始めたのが2012年で、その次が2014年、そして今回が2021年と8年がかりの改造作業となってしまいました。その間、引越しが4回(京都→南品川→西大井→大阪→千葉)でこれらの残骸を持ち歩いていたことになります。

今回、今更再び作業となったのは、昨年の2月頃に、JF3HZB 上保さんがカラー液晶を使用してアナログの円盤スケールをマイコン制御で実現され、それに強い興味を持っていたからです。

https://tj-lab.org/

残念ながら、その当時すぐには取り掛からず相変わらず色々なことで遠回りをしていた結果として、取り組むことにしました。
サイトの情報を眺めていたら、マイコンはPICかと思っていたのですがESP32を使用してArduinoで開発されていて、これなら自分にもできそうだと思えたからということもあります。

前置きが長くなりましたが、まずブレッドボード上でプログラムをインストールし、手持ちのカラー液晶を動かすところから始め、なんとか動き始めたところで、TS-130のVFOユニットに取付が可能かどうかを検討しました。
やはり、小型の液晶を使ったにもかかわらずあちこちが当たってしまってすんなりとは入らず、結果としてはVFOユニットの取付窓部分を削って何とか取り付けられました。勿論、取付のためのネジ穴などありませんので、ボンドで固定してあります。

ツイッターで紹介させていただきましたが、その時の動画です。



通常だとこの辺りでまた放置してしまうのですが、投稿した当局の方が驚くほど反響があり、調子に乗って改造したVFOユニットを本体に実装するところまでやってみました。
次の動画が、その時の様子です。
6年前にやった時に、すでにバンド切り替えの信号を引き出しヘッダーコネクタにしていましたので、バンド切り替えに連動して周波数表示と、バンド毎の帯域制限も組み込むことができました。



せっかくここまで改造したので、調整して使用できるところまで進めようと思ったのですが、受信音が全く聞こえません。40年前のリグで6年前は動いていたとは言え、6年間の放置が災いしたようです。
しかし原因はすぐにわかりました。
AFアンプの動作からテストし、VR以降は音が出ていましたがそれ以前がNGでした。外観上は全く問題がないのですが、VRにつながっているシールド線の被覆の中で断線が発生していました。そんなに動く部分ではないのに!?というところですが、ここを接続して受信できるようになりました。
あとは入手していたサービスマニュアルを見ながら、電源電圧、AGC電圧の調整、局初の周波数合わせ(やっと高精度病で遠回りした成果が活かせました)をやって、おそらく当時と同じくらいの受信性能になったかと思っています。コイル類の調整は、とても面倒なのでやっていません。
ノイズも少なく、音質も最近のリグと比較してトリオらしい聞きやすい音質だとあらためて感じました。

送信部は、特に問題なく10W出力しており、マイクを使った音声信号もモニターする限りは特に問題はなさそうでした。
それならばと、早速PC⇔リグインターフェースを接続して、当初の目的であるデジタルモード(現在はFT-8)で運用してみました。音声の入出力端子は、すでに6年前に裏側に穴をあけてミニジャックを取り付けて配線してあり、接続は簡単でした。
時間的に、3.5MHzしか開けてなかったので3.5MHz国内バンドでの運用でしたが、当局は3.5MHzでの運用が少なかったせいか、立て続けに呼んでいていただき、20局ほどQSOさせていただきました。
今朝は7MHzでの運用でしたが、こちらも10局ほど立て続けにQSOいただきました。
受信信号を見ていても、周波数のふらつきは見られず実用範囲かなと思っております。
なお、このTS-130は6年前にTSS殿に保証認定いただき、デジタルモード接続での運用も含めて当局の設備として免許されているものです。

以降、VFOの出力信号波形、内部の写真などを掲載します。

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定K型LPF2段フィルタの後、エミフォロバッファーで出力

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                バンド信号入力

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フィルタとバッファーアンプ   VFOユニットの出力端子

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本体との接続、ユニットの電源、VFO出力、バンド信号入力の3ケーブル

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本体に実装した、表側と裏側の様子

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PCとの音声入出力I/F端子      I/Fとの接続の様子



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2021年01月01日

今年もよろしくお願いします

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今年一年素晴らしい年でありますように!



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2020年12月31日

今年もお世話になりました。

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コロナ一色の一年でした。
オリンピックの延期を筆頭に、色々なイベントが中止、延期、縮小となり本当に大変な一年でした。
そうした中で、現役を引退し、引越しもして、モチベーションが下がってなかなか進まなかった頒布活動も12月に入って何とか新しいアイテムも含めて実施でき、沢山の方に入手していただきました。
大変ありがとうございました。
2020年最後の今日、風は冷たく強い日となりましたが、大好きな富士山を眺めながらアンテナを回すことができたことに感謝をしたいと思います。

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2020年12月01日

頒布開始

今年もいよいよあとひと月となりました。
春先の少しの期間を除けば、コロナに始まり、終わらないコロナで暮れてしまいそうです。
無線関係のイベントもことごとく中止になり、アイボールイベント頒布会に参加できたのは、2月の関西ハムシンポジウムだけでした。
大阪から東京への転勤、引越しも手伝い、以降、モチベーションも下がり準備がなかなかできていませんでしたが、それぞれ少量ですが、頒布を再開しました。

簡易型小型ローテーター Pocke TATOR
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小型簡易アンテナアナライザー Pocke Antenna Analyzer
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小型収納型パドル Pocke Paddle U
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小型4chメモリー付きエレキー Pocke Elekey
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詳細は、頒布品のページをご参照ください。
http://pocke.tech/頒布品

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Pocke TATOR プロトファイナルファイナル

一度は完成したと思った簡易型小型ローテーター(Pocke TATOR)ですが、色々意地悪テストなどやっていると問題も出てきたり、繰り返し動作で大きく方向がズレたりとか、納得のいかないことが発生しました。
アンテナの回転角センサーにギアを介してVRを使用していたのですが、このリニアリティとかバラツキとか、ギアのバックラッシュとかいろいろ複合的に悪さをしていそうで、ソフト的なごまかしでは改善できなくて、センサーそのものを変えることにしました。
円盤にスリットを入れてフォトインターラプターでカウントする方式です。いわゆるロータリーエンコーダーと同じような方式にしました。
ロータリーエンコーダーでは二つのセンサーで位相を見て回転方向を検出しているのですが、今回は位相差をもってセンサーを取り付けるのは難しいと判断し、回転方向は、操作側で認知できるのでセンサー一個の方式としました。



アンテナの方向を検出する絶対原点を検出する手段がないので、もしズレが発生した場合、ズレたままになってしまうことと、場合によってはズレが累積していってしまうことも想定されましたが、通常の使用では何とか使えそうでしたので、この方式に変更しました。
アンテナの任意の方向で、原点を設定するモードをソフト的に入れ込んだので、仮にズレたとしても、北なら北にアンテナを向けて、原点再設定すれば校正できるので実用上は問題ないでしょう。
逆に、VRで回転角度の範囲が制限されてしまうという構造的な問題がなくなったので、単純スイッチだけのシンプルコントローラーでの操作も可能となりました。

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取扱詳細は、頒布品のページに取扱説明書を掲載したのでご参照ください。
コントロールソフトも継ぎ足し継ぎ足しになり、読めなくなってしまったので整理して作り直しました。
何とか実用的になったかと思います。

少量ですが、頒布品も準備しました。
ご参照ください。

http://pocke.tech/頒布品


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2020年10月06日

PockeTATOR プロトファイナル

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めっきり涼しくなりました。
またまた、迷走台風?がやってきているようです。
プロト3で進化した簡易型ローテーターですが、眺めているうちに更に改良をしたくなり、更にシンプル化できました。
塩ビ管の異形ジョイントは使用せず、結局塩ビ管としては単なる筒を一種類だけ使用するにとどまりました。

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マストへの取付部もアダプター方式から一体型とすることによってシンプルになりました。

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その分、3Dプリンタで出力する部品が増えましたが取付アダプターを一体化したのでトータルではあまり変わっていません。
重量も更に200gほど軽くなり、当初より400gも軽くなって500gを切りました。

どのくらいのアンテナが回せるかですが、これまで430MHzの9エレ八木を片持ちで回していましたが、当局的には50MHzのアンテナも回したいと思っていて、今回50MHz2エレデルタループを作って回してみました。


とりあえず機嫌よく回してくれています。このデルタループは軽量化を狙ったので700gもありませんが。
風が吹くとかさが大きい分その影響で、回り方にむらが出ていました。負荷が大きいのだと思います。
回らないわけではないので当局的にこれで良いかと思っています。

今回、コントローラーも中華に頼んで基板化しました。結局適当なケースが見つからず、ケースも3Dプリンタで製作しました。
今回のコントローラーは、3CHのメモリー機能も追加し、回転方向を覚えさせてワンボタンでメモリー方向に向くようにもしました。

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006P 9V電池も内蔵できるようにして電池での動作も一応可能です。

雨対策ですが、先月の台風の時の雨の数日間雨ざらしで使用しましたが、動作には影響なかったもののやはり内部への雨水の侵入が見られました。防水は全体をカバーするしかないようです。簡易型では難しいですね。
移動、ベランダでの使用なら何とか使えるでしょう。
これで、簡易型ローテーターはファイナルとして実際に使っていきたいと思ってます。
今回、50MHz2エレのデルタループを作りましたが、2m、430MHz、1.2GHzのアンテナもそれぞれちゃんと作って回したいと思ってます。
50MHzのデルタループも、エレメントホルダー、クロスマウントは3Dプリンタで製作しました。
別途紹介したいと思ってます。




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2020年09月20日

Pocke TATOR プロト3

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小雨が降ってだいぶ涼しくなりました。
プロト2を作った簡易型ローテーターですが、少しシンプル化してプロト3を作ってみました。
プロト2では、塩ビ管の異形ジョイントを2個使用していましたが、32mm径のアルミポールとの径が微妙に合わずホールソーで穴径を少しだけ大きくしていたのですが、手加工ではセンターが微妙にずれて今一つでした。
それなら、3Dプリンタで作ればと、一つ目の異形ジョイントをふさぐ構造でポールの支えを作成しました。
プリント時間がかかる部品は増えましたが、構造としてはシンプルになったかと思います。
アルミポールも3割ほど短くできましたし、本体重量では200gほど軽くなりました。それでも650gほどありますが。

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プロト2                     プロト3

これまで006Pの9V電池でテストしていましたが、使用しているモーターの正規電圧である12Vで駆動してみました。一応2rpmのモーターですが、負荷の影響もあるのでしょう、一回転約40秒でした。



構造的には以下のようになっています。

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モーターベース(LANコネクタ付き)  モーターを乗せた状態

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モータートップカバーを付けた状態    方向センサVRとギア

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塩ビ管カバーを付けた状態   ギア付きポールジョイントとアルミポール

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異形ジョイントでカバーした状態    異形ジョイントにつけたポール支え

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雨対策カバー(採取的にはシリコンボンドなどでシーリングする)

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塩ビ管でのポールトップカバー

強度的に課題は残っているのですが、カメラ用三脚の雲台に取り付けられるようにナットを埋め込んでみました。何とか取り付いています。この状態で回してみました。


コントローラーは試験的に基板を作ってみました。
色々ミスもありましたが、改造して何とか使える回路まで仕上がりました。
マニュアルボタンでの正回転、逆回転だけでなく、回転方向角度をVRで指定して自動ボタンを押して自動的に指定角度まで回転して停止する機能も付けています。ケースをどうするかはこれから検討が必要です。
すみません。映像逆さまです。



とりあえず手持ち部品で3台作ってみました。
しばらくいろいろな実用試験をしたいと思ってます。

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